第22話 日常

「えー…まず、授業に参加するしないは自由と言いましたが、ホームルームには武術科の人も絶対参加するという事を入学初日に言いましたよね」


龍虎りゅうこ先生が机の上で何かの資料をトントンと音を出しまとめているその隣で、教室の教壇きょうだんCクラス全員の前で、頭の上にまるで漫画のような大きなタンコブを1つ作ったランドが立たされている。

それが、今問題視されている体罰だなんだと言われる気がするが、武術科は更に酷い事をやらされているので、こんなもの大した事でも無い。


「普通科の子達は、遅刻したりしたらそれが減点対象になり、進路や進学に対して不利になります。今回は、友人君の叫び声が聞こえてきたので、罰を受けるのはランド君だけにしますが…次やったら赤龍せきりゅう君に報告します」


そう言い終わるとランドを席に戻す。みんなクスクスと笑っていた。 龍虎先生はチラッと窓の外に視線をやると、校庭の片隅遠くの方に弾冴が倒れているのが見えた。


「今日から弾冴君が停学明けで戻ってくるハズだったのですが、普通科の生徒に手を出そうとしてまして、本来なら手を出した時点で停学じゃ済まない様な罰を受ける所でしたが、まぁ…出す前にやられたみたいですので今回はこれで良いでしょう」


龍虎先生が視線をまたクラスに戻す。 クラスの後ろに位置する武術科の面々の顔を一通り見る。 みんなが真面目に席につき前を向く中、ランドだけは、いつものようにボーっと窓の外を眺めている。


「武術科同士の私闘しとうは認めてますが、どんなに離れていても一方的な攻撃は私闘と認めませんので


愛花は、先生の言葉を聞きまさかとは思っていたが、やはり弾冴が気絶した原因はランドであったのかと驚いたが、それ以上にそれをやった事に気づいた龍虎先生の力量も計り知れない。


「はい、じゃあホームルームは終わりますが、妖怪ようかい子泣きじじいもこれで懲りないと思いますので、もし被害に遭ったら報告してください」


先生の言葉が終わるや否や、またチャイムが鳴る。授業が始まる合間のチャイムだ。クラス全員が鳴ると同時に動き始めた。


――――


「…で?結局なんで目が見えてんの?」


授業が始まる短い間の休憩にも関わらず、誰かしらランドの席に誰か1人は来ている気がする。

ショートヘアで大きな眼鏡を掛けそばかすがある女の子だ。この学年では見た事が無いので上級生の1人であろう。

学校の制服を着ている地味で根暗っぽい普通科の人だ。

ただ、いつもと違うのはからになった弾冴の席に座り、机にパソコンを開き左手で何か打ち込んでいる。

器用にも、右手では常に携帯をいじり、視線はパソコンと携帯を行ったり来たりしながらランドの方に顔を向けたりはしていない。


「んー…なんとなく?」


ランドの答えに一瞬手が止まるが、またカタカタと何かを打ち始める。

この女子を見た事は無いが、大抵ランドの元にやってくる人は、兄妹きょうだい達か、告白をしに来る人かどちらかしか居ない。


「私の能力ちから『完全なる頭脳(パーフェクトヒューマン)』でもアンタが急に目が見える様になるなんて分かんなかったんだから」


『完全なる頭脳』とは、見ただけでその物や人の仕組みなどを理解してしまう能力。ランドの『完全武装』とは違い、理解すると言っても上限が設けられている。


「それとも私たち兄妹には話せない事なの?」


目線が一瞬だけランドの方に向く……が、すぐに自分のパソコンや携帯の方に目線を戻す。


「んー…契約したんだよ」


ものすごくダルそうにランドは机に上半身ごと伏せる。もうこれ以上は何も答えたくないと言わんばかりの姿勢だ。

それでも、兄妹と思われる女子は気にもとめず質問攻撃を繰り出す。


「契約?アンタ何と契約したっていうの?」


「…………」


ランドは顔だけ起き上がらせる。口で説明するよりも見てもらった方が早いと言わんばかりに、右手を上げる。


強制きょうせい召喚しょうかん"ロウ""ハル"」


地面に右手を向ける。向けた先に魔法陣――よく見るテンプレ魔法陣――が浮き上がると、そこには忘れられた都『プリム』で出会ったあの獣人じゅうじんの狼が2人立っていた。


1いっぴきは、人狼の長と言っていた狼。人と言うより狼に近い。二本足で立ち下だけ履いている。鋭い牙に鋭い爪 話す度に喉の奥からグルルと聞こえ、その声に恐怖すら感じる。

もう1人は、その人狼のつがいの方。狼と言うより人に近い。青い魔力を帯びた髪の毛は、キラキラと光りとても綺麗な女性だ。人と違うのは、頭の上から生えた耳。周りの声に反応してピコピコと動く、服装は死装束っぽい着物を着ている。


2人は召喚されるや否や膝を付き頭を下げた。


「ご主人様マスターお呼びでしょうか?」


急に現れた人狼にクラスがパニックになるが、危害を加える訳でも無さそうな雰囲気に徐々に落ち着いていく。そもそも、ランドや武術科の人が動かないので、安全だと思ったに違いない。


そばかす丸メガネの女子が、目をまん丸にさせその光景に驚き、ゆびしながら口をパクパクさせていた。


「アンタ、人狼と何を契約したのさ!」


その問いにランドではなく、人狼の長――ロウと呼ばれた者が答える。


主人マスターと私達は、人狼族にまつわる儀式をして頂きました。それは『たましい契約けいやく』と言うものです」


その言葉に続き、番の狼――ハルと呼ばれた者が言葉を続かせる。


「魂の契約で、私達は主人マスターの意向で好きに呼び出す事が可能になりました。そして、この契約はお互いの魂を一緒にする――つまりは一心いっしん同体どうたいにするというもの。主人が死ぬと私達も死に、私達が死ねば主人も死ぬと言う契約です」


ニコニコと笑顔で話すハルに、驚きを隠しきれない…が気にせずハルは言葉を続ける。


「その代わり、私達は主人の呪いの一部を受け取りました。私の旦那――ロウは、視覚を、私は味覚を失いました。あ、でも心配しないでください! 私達は、嗅覚さえあれば視覚も味覚も必要ないので」


やっと、ランドの視覚が戻った事を理解した。この魂を結びつける契約で呪いの一部を譲渡じょうとしたのだ。

譲渡と言っても、その呪い自体を譲渡した訳では無く、呪いの効果だけを受け取ったと言う感じだ。


「アンタ!そういう大事な事をお姉ちゃんに何も言わないで勝手にやってんのよ!アンタ達も、こんな爆進ばくしん無謀むぼう突撃とつげき戦車せんしゃみたいなのと契約なんてしたら命がいくつあっても足りないわよ!今すぐ契約解除した方が良いわよ!」


自分の事を姉と呼んでいる事から、やはりランドの兄妹の1人である事が分かる。そんな姉の言葉に、ロウとハルは首を横に振った。


「魂の契約は、お互いに死ぬまで解除は出来ないんだ」


ロウの喉の奥から出る低い声。威圧している訳では無い。


「この子本当にそういうの勝手にやるの困るわ…水無月みなづき睦月むつき皐月さつき如月きさらぎついてながら何やってんのかしら…」


姉はパタンとパソコンを閉じる。右手の携帯もポケットに押し込みパソコンを持ち上げた。


「ランド!後で用があるからまた来るからね!アンタ、いい加減に文字を覚えさせるから分かった?」


姉は嵐の様に去っていく。残された人狼達もランドがまた魔法陣を生成すると、姿を消していった。

しばらくしてから授業開始のチャイムが鳴る。さすが完全なる頭脳。時計など見なくても授業が始まる時間を把握し、自分のクラスに戻る計算までして戻って行ったに違いない。


――――


「はい。今日はお昼まで"わくわく鬼ごっこ大会"を、SクラスからCクラスまでの武術科合同で開催します」


龍虎先生がパンっと1回手を叩く。現在、校庭にはSクラスからCクラスまでの武術科全員が集まっていた。

Sクラスは3人、Aクラスは6人、Bクラス4人、Cクラス3人だ。


「ルールは、お昼休憩のチャイムが鳴るまでに鬼だった人が負けです。学校内は普通科の子達が授業してるので、この校庭だけにしてください。鬼の人は、逃げている子達に"一撃"入れる事で鬼の主導権を渡す事が出来ます。ただし、致死量の攻撃は避けてくださいね。もしそういった攻撃がなされた場合、全力で私が止めに行きますので」


力量の差がある攻撃は全部 ふせがれてしまうのかと、生徒達は真剣にルールを把握する。


「先生!あそこに転がってる肉ダルマは対象ですか?」


Aクラスの生徒が手を挙げて発言をする。


「いえ、あれはただの障害物です。ただ、障害物と言ってもアレを盾にしたり、陰に隠れたりするのは禁止とします」


「先生!魔法の類いはOKでしょうか?」


今度はBクラスの生徒が手を挙げて発言する。


「先程も言いましたが、死なない程度でしたら魔法で攻撃も大丈夫です。動きが素早い人とかの動きを止めるなども作戦の1つとして使ってください」


龍虎先生がニコニコと笑顔で生徒達を一通り見渡す。クラスの人が最後、鬼にならない様にクラス毎で作戦を練っている。


「まぁ、今日は初回ですからね。最初はCクラスの皆さんが鬼になりますかね」


先生がパチンと指を鳴らすと、愛花、クレイ、ランドの頭の上に赤い球体が浮かび上がる。


「このしるしが付いてる人が鬼となります。Cクラスの皆さん頑張って他の人にこの印を移してください。あ、あとランド君はハンデとして1時間はその場所から動かない様にお願いします」


まさかのCクラスの人間にハンデを付けられた事に対し、CクラスとSクラスのククル以外の人が各々にプライドが傷つけられたと抗議をするが、先生は耳を貸さなかった。


「でわ、皆さん開始です!」


先生の合図と共に、ククルが派手に吹き飛んだ。校庭の端の方まで吹き飛び、自慢の鎧は砕け白目を向き気絶までしている。そして、その頭の上には赤い印が付いている。

よもや、それを行った犯人の目星は付いている。ククルに向かって手を向けている者……ランドだ。

その場からは動いていない。ククルが吹き飛んだ後に風が吹いていたので風の精霊による攻撃だろう。


いきなりの事でほぼ全員がククルの姿に驚き硬直をしている。その隙を捉え、愛花がBクラスの男子の1人に棍棒を叩きつける。

背後から脳天に対して激しい痛みと共に、あまりの苦しさに声を荒らげる。その声に反応した生徒は、蜘蛛の子を散らすように、直ぐに逃げ出す。

愛花もそのまま男子の背中を蹴りその場から逃げ出す。


「コンコントントン土の精♪悪い子達を捕まえてごらん」


クレイの詠唱が終わると、クレイを囲む様に粘土人形ゴーレムが5体現れる。

しかし、形が保てないのかドロドロの物体に顔の様な物が付いており、こんな物に追いかけ回されるのは恐怖でしかない。

かくして、わくわく鬼ごっこは恐怖の鬼ごっこと変わり果て、ゾンビに追いかけ回される地獄絵図じごくえずと化していった。


――――


キーンコーンカーンコーン…


お昼のチャイムが鳴る。生徒達は疲労からか、その場で息を切らしていた。

最終的に鬼になっていたのは、Aクラスの2人と、Sクラスのククルだった。

ククルは最初っから最後まで鬼のまま校庭の端の方で気絶をしているだけであった。

ランドは、1時間というものが分からず最初っから最後までその場を1歩も動いていない。

ゾンビ粘土人形は、2体だけ生き残り――3体ほどランドに襲いかかり返り討ちに合う――、クレイは印を移した後は四方に壁を作り時間までのんびり過ごしていた。

鬼になった他の生徒は、色んな手を使って追いかけ回したが、最終的にその場から動いてないランドに標的を移す。だが、近づく事も許されず、返り討ちにあいその場で伸びていた。


「はい。お昼のチャイムがなりましたので今回はここまでにします」


先生がまたパチンと指を鳴らすと、赤い球体はスゥっと消えた。気絶や伸びている生徒は同じクラスの人が運ぶよう指示を出し、武術科の午前の授業は終了となった。

各自、疲労ひろう困憊こんぱいの中(負傷者を背負いながら)学校の階段を登っていく。


――――


「…………」


白龍はくりゅうは、お昼の時間になると1階にある食堂で、特製焼きそばパンを10個以上は買い上げ、中庭のベンチに座りながら、1人で自然を感じながら食べるのを日々楽しみにしている。

しかし、今日に限ってはそれは叶わなかった。

白龍の広く大きな背中に、妖怪子泣きじじいがベッタリとくっついているからだ。


しろ~…疲れた~。クラスまで連れてってくれ~」


白龍は無言で焼きそばパンを口に運ぶ。特製焼きそばパンはその名の通り特製で、従来の焼きそばパンの2.5倍は大きく、普通の人ならば1つ食べればおなかいっぱいになるのだが、白龍の身体の大きさから1つでは足りず、またそれを3口程で食べきってしまう。

背中にいる子泣きじじいにその焼きそばパンを近づけると、バクっと食いつき、手も使わずハムスターの様に焼きそばパンが口の中に吸い込まれていく。

白龍が2個パンを食べ、1個子泣きじじいに餌付えづけをする。それを繰り返しパンが無くなると、重い腰を上げ白龍は子泣きじじいをクラスに運ぶ為に校内に入り階段を登っていく。


ガラっと1年生のCクラスの扉を開け中に入る。お昼の時間と言えど、急に大男が現れた事によりクラスが静まり返る。

白龍は気にせずに背中に手をやると、片手でひょいと子泣きじじいを掴むと、席に戻した。

その隣には見た事のある人物がまた器用にパソコンと携帯を弄っている。


「あれ?白龍。ランド連れてきてくれたんだ?」


あくまで顔を向けず、言葉だけを白龍にかける。


弥生やよいこんなとこで何してんだ?」


「見れば分かるでしょ?この子に用があって来てるのよ」


丸メガネでそばかすがある地味な女子――弥生が弄っている画面を見ても、乱雑な文字が沢山並んでいて、見ても何が何だか分からない。


「用ってなんだよ。まさかまた変な装置付けて三日みっか三晩みばん に解き放つとかやるのか?」

「まさか…そのデータはもう取ったから必要ないわ。それじゃなくて、私達がこの子に連絡をとる時どうしてる?」


白龍は少し悩んだ。ランドに用があるときの連絡手段…弥生の問いに思い描く答えは何個か思いつく。


「1、睦月むつき同調どうちょうを使ってもらう。2、範囲外の時は黒龍こくりゅう天龍眼てんりゅうがんを使ってもらい範囲に入るまで睦月を連れていく。3、奇跡的にランドからの同調に答える。4、雪音に連絡する」


指を折り曲げ思いつく限りを答えていく。だが、どれも他人任せの連絡手段に弥生が大きくため息をついた。手を止めて白龍に振り返る。


「そこなのよ!結局、黒龍、睦月、雪ちゃんが居ないとランドに連絡を取ったり取らせたり出来ない訳!」


ちなみに、雪音に連絡すると言うのは、軍の任務以外で高確率で一緒にいる事が多い為である。


「白龍…思い出して……あの日もこの日もあの時も、もしランドに連絡を取る手段があったら私達はあんなに辛くてキツイ事しなくても良かったのよ…」


思い当たるふしが多すぎてどれの事を言ってるのかが分からないが、確かに事前に何をするとか何をやるとかの連絡があれば辛い思いをする事は無かったなと白龍はしみじみ思った。


「結局、何をするんだ?」


「この子に携帯を持たせるわ!」


弥生のメガネがキラリと光る。

大方おおかた、予想はついていたが

、この生き遅れ原始人みたいな奴が、そんな近代的な文明の道具を使えるはずが無いと心の奥底から思う。


「もちろん、買った携帯は私の能力で少し改造するわ。そこに、ランドの『完全武装フルウエポンマスター』で舗装すれば、少しは今どきの男子高校生になれるはず!」


弥生の力説が教室に響き渡る。そして、周りの生徒達(ほぼ女子)から歓声と拍手が巻き起こる。


皐月さつきだって、携帯を『武装ウェポンマスター』で使いこなしてるから、理論上はランドでも扱えるはずなのよ!」


ビッとランドの方に指を指すが、ランドは未だに先程の特製焼きそばパンを口の中でモゴモゴと味わって食べている。弥生の話には興味を示していない。


「俺は無理だと思うなぁ…ランドが携帯片手に街を練り歩く姿は想像がつかない。血まみれで魔物の首を担いで森を練り歩いてる方が想像つく…」


それは何度も見た光景だからであろう。白龍の言葉に愛花とクレイもその姿を修学旅行時に見た事のある光景だったので、コクコクと無言で頷きあう。


「うるさいわね。次の休みの日にでも、コレ連れて出かけるわよ!目的地はもちろん『マキマバラ』よ」


マキマバラ…クルシス大陸 随一ずいいちの近代的な都市。科学者 御用達ごようたしみやこは、様々な機器や機械が置いてありドルク帝国の自然豊かな都市とは違い大陸屈指の電気街である。

電飾や看板などが立ち並び、夜でも明るくきらびやかな電気街の治安はあまり良くない。ドルク帝国からも兵士を出して治安を良くしようとしてはいるが、それでも恐喝きょうかつ誘拐ゆうかい、万引き、不法投棄等ありとあらゆる犯罪が横行している都市である。


「弥生、悪いが次の休みは…ほら、竜の一族のアレがあって俺たちは無理なんだ」


アレと聞いてもアレがなんなのかは分からない。白龍は気まずそうに弥生に話す。


「あぁ…アレね。まぁ良いわ。まぁ、どうせ暇してる人居るから適当に誘って行ってくるわ」


本人の了承は無しに勝手に話を進めていく。当の本人はパンを食べ終え普通科男子の群れの中でキャッキャッ騒いでいる。

目が見えるようになってからは、人と絡んだりするのを積極的にする様になり、普通科と武術科の壁もあまり見ない様になっている。


弥生はパタンとパソコンを閉じた。まだ昼休憩の時間はあるが、用も終えた様だ。弾冴の席を立ちランドをチラッと見てから自分のクラスに戻っていく。白龍もそれに続きCクラスを出ていった。



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