解説

解説回(1話~67話まで)

 ※キャラや用語については紹介を見ていただけると幸いです。


 闇夜(1~24話まで)



 頂に立つのは掴み取った者、骸の山は願った代償



 九竜朱仁きゅうりゅうあけひとは吸血鬼に襲われた。殺されそうになりながらも生き残れたのは、割って入った『羽狩』に属する弦巻葵つるまきあおいが介入したから。その光景は九竜の記憶に強く刻み込まれた。


 後日、あの日の出来事を知りたくなった九竜は再び葵と接触して吸血鬼や羽狩の諸々を教えられる。

 地獄が待っていると教えられながらもかつて経験した父を失った事故の記憶という傷に触発された九竜は葵に付いていくことを決めた。


 待ち受けていたのは、葵が手配した上梨による集中特訓だった。

 2週間。剣術を始めに来る日も来る日も生傷が絶えない過酷な訓練を施された九竜は最初とは見違えるほどにパワーアップを果たして葵の元に戻る。迎えられた場所は羽狩の本部だった。


 出迎えたのは、葵の右腕である小紫。彼女を水先案内人に色々と羽狩のことを教えられ、甘さを捨てることを始めにここでどのように生きていくかを教えられる。

 一方、息を潜めていた吸血鬼たちは遊びの一環とでも言わんばかりに人間への攻撃を始めようと動き出す…。



 血戦(25話~43話)



 月は赤く、風は青く



 加入後。九竜は初めての作戦に参加することになるが、待ち受けていたのは苦手意識を抱いている橙木の元で勉強する日々だった。


 前日。翌日の作戦に向けた最後の会議で明かされたのは葵の正体。衝撃の事実を目の当たりにした九竜はこの事実と目的を問いただそうとするも気を逸し、ことを知ることが出来ないままに翌日を迎えることになる。


 当日。夜の街には吸血鬼の目が赤々としていた。

 九竜たちが遭遇したのは、バルカ・サードニクスを始めとする吸血鬼の中でも高い実力を誇る者たち。命の危機に瀕しながらも葵の実力を目の当たりにした吸血鬼を率いていたエウリッピ・デスモニアは早々に撤退を選ぶ。


 生き残った九竜の元に飛び込んできたのは、橙木からの絶縁宣言。代わりに組むことになったのは来たときに世話を焼いてくれた小紫。

 決意を新たにした九竜を洗礼したのは、血潮の洗礼、最初の殺しだった…。



 離別(44話~67話)



 光も闇も、微笑みは何も語らない



 吸血鬼の襲撃によって羽狩のグループが1つ全滅する騒動が発生する。人手不足に陥ってしまった羽狩は葵たちを始めに多くの者たちに招集がかかる。


 報復並びに殲滅作戦を受けて小紫と九竜は情報収集に奔走を行い、襲撃者の名前が『マレーネ・ロ・ティーチ』であることを知ることになる。

 一報の吸血鬼は羽狩が乗せられたことを知ったエウリッピは策を成功させるために用意を進める。


 突入した羽狩は敵の本拠地を見つけて待機と突入に分け行動を取ることになる。突入班に配属された小紫と九竜は障害を跳ねのけながら進むも、あの日に対峙した吸血鬼バルカ・サードニクスと相対することになる。


 孤立状態に追い込まれた小紫は生き残るべく奮闘するも力及ばずに命を落としてしまう。目の前で大切な人を失った九竜はサードニクスを追い込むほどの力を発揮し、唯一の生存者になる。


 生き残った九竜に待っていたのは、親友の小紫を失った橙木の非難だった。自分がいなければ良かったと後悔に打ちひしがれても答えは出るはずもない。

 勝利を収めた吸血鬼は標的と満足を求めながらギスギスした空気の中で次の攻撃に向けて準備を進める。

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