暇なので小説でも書きます。

青いバック

やることねえんで

 暇だ。頭の中であれやこれやと世界の理などを考えて、時間を潰す深夜一時。夜はテレビも見る動画もない。ただ仰向けになり、人生とは何かを永遠に思考している。


 当然、これも暇になってくる。答えのない答えを探しに行く旅というのは、水も持たずに裸一貫で砂漠に飛び出すようなもので苦痛にもなってしまう。なんで、生きてるのだろう。あの時こうしてれば、と考えなくてもいいことに派生してしまって辛い。なら、やめろという話なのだがあまりにも暇なのでやめるということは出来ない。

 天井のシミを数えようにも、俺の家の天井は真っ白で何にも染ってない。生きたいように生きれる人生を持っている。


 ちょっと前に夜風に当たりに行こうかと思ったが、それもやめてしまった。ただ単にめんどくさいというのが勝ったからだ。それに、横にいる君を起こしてしまうのも気が引ける。


 明日目が覚めて、また俺の横に君がいる保証はない。今なら分かる、この瞬間が世界で一番の幸福で、一番の幸福者なのだと。スヤスヤと心地の良さそうな顔で眠る君の顔は、とても可愛らしい。この時がずっと続いていけば、何よりも嬉しい。こうやって、がらにもないことを考え、思い耽っているのは深夜のマジックだろう。


 今年も君と雪を見れるのだろうかな。純白な雪が積もる君は美しい。白の雪がイルミネーションに映えて、君は赤にも青にも色変わりしていく。それは過ぎていく季節と自分達の生活を表しているようで、悲しく美しい。


「……もう食べれない」


 何か食べる夢でも見ているのだろうか。明日の朝食は多めにしておいてあげよう。もちろん、俺は少なめで。困惑する君の姿がありありと浮かぶ。不意に、笑いが溢れてしまい噛み殺す。良かった、君は寝ているようだ。


「……おやすみ」


 俺は寝ている君のほっぺを優しく触り、夢の中へ行く。

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