第2話 天啓

 この世界は一つの大きな大陸とその周りに点在している島国で構成させている。この大陸では4つの国が覇権を握っており、それぞれ

エレノア帝国、                           レフィリア連邦、   

フェルメシア教国、    

セレス王国

という。

 この中の一つフェルメシア教国で重鎮たちによる会議が行われていた。


「その話しは本当か!!」


「はい。他ならぬ聖女が申しております。」


 この国でもかなりの要職についていそうな少々小太りの男が身を乗り出し大きな声で聞き返すと背の高い男が淡々と繰り返す。


「ふむ…あの方がとうとう…」


白いローブに見を包んだ初老の女性がぶつぶつとなにか呟いていると、


「うむ、それでは天啓のとおりに神の地に使いを出すとしよう…だが、これは極秘に行いただの一人にも情報が漏れてはならんと心得よ。」


『御意』


淡々と王が話を進めていた。


(さて、この典型が我が国に豊穣をもたらすか、それとも…)


こうして、王城の1室で突如開始した会議は、幕を閉じたのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る