誰のしわざか

 これが魔女のせいなのか、そうではないのか

 よくわからないけれど最近は、よくおかしなことが自分の周りで起きている。


「夜もの注意、か。最近多いな...」


 最近はよく、クマやシカなんかの動物が夜になると出てきているらしい。自分は実際には出くわしたことは無いけれど、自分たちの住む街のあちこちに張り紙がされてあった。


 そんなある日、夜に外を歩いている時、妙ナモことがあった。


「.....うさぎ?」


 ここでは滅多に見ることの無いうさぎが車道で飛び跳ねている。少しだけ追いかけると、すぐに追いついてうさぎとぶつかった。でもそのうさぎは、ぶつかった瞬間に消えてしまった。


「え?」


 何が起きたのか、自分でも分からずに固まってしまう。そんな様子を近くから誰かが見ていたようで『ふふっ』と笑うような声が聞こえた気がした。


「.......?!」


「あははっ!お兄さんびっくりし過ぎですよ!!」


 声のする方を見るとあの時であった魔女がいた。手には、たくさんの何かよく分からない道具を持っていた。


「やっぱり......修行って嘘なんだろ」



「嘘じゃないですよ?夜の方が魔法の練習するのにちょうどいいかなって?あっ、ほら!人来ないし!!」


「いや、ガッツリ怪しまれてるから。というかあの張り紙見た?あれ、魔女さんがやったの?」


「へ?」


「いやさっき動物出てたし。クマとかシカとかも出した?」


「.....うっ、はい......」


「バレてる。ドンマイ」


 そんな話をしていると、魔女が背負っているリュックの中から小さな毛玉が出てきた。


『んんん.......たぁくも〜......なんのさわぎ....?』


「あ、ねてたの?ていうか君、話せたんだ。」


『あ、もしかして.....この前の?その節はどうもありがとうございました。』


 この猫は人の言葉が分かるらしい。そしてあの魔女よりも礼儀正しいかった。


『なに、また何か爆発させたの??』


「爆発?!」


「させてないよ?!またって何?!誤解されちゃうよ?!」


『嘘はついてないんだからいいでしょー??』


「は〜あ?!」


 猫と魔女は喧嘩をはじめてしまって、話しかけられない。爆発させる?どういうことだ?なんて考えながら、一人と1匹の喧嘩が終わるのを待った。

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