第50話

○終わらない戦い


 中央政府正軍との戦いが終わり、しばらく経った頃、タスクル国タジル王宛てに、モンコク帝国カアン皇帝から親書が届く。


友好関係を結び、互いに親交を深めたい

と書かれていた。


モンコク帝国の狙いは、中央政府と同じだと、タジル王は、親書を無視する。


 その頃、モンコク帝国軍は、高原の道を西に進み、かねてより敵対していた大国モンテ国を激戦の果てに滅ぼす。

そして、次に向かう先は、そのまま高原の道を進撃するのか。

西域の天山南路に向かい、タスクル国へ、絹の道をさらに西へ、ウルム国、そしてペルシャ国からその先までも進撃するのか。


今はまだわからない。

恐ろしく強いモンコク帝国軍の侵略は続く。



ユーリ!

ユーリ!

風がささやく

どこにいても

何度も何度でも



〜始まりの章〜完



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香しき砂漠の花よ! 〜始まりの章〜 野棘かな @noibara

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