幼馴染はどうやらかなり腕が凄かった件


いつも僕は1人でうずくまって周りを見なくてあまつさえあの時は親にも頼らずに、僕はこの世界で1人なのだと錯覚して過ごしていた、だから今なら少しだけど、わかる気がする。



あの塞ぎ込んで、終始周りを見なかったけど、今はこんなにも僕を大切にしてくれる人は、いるのだと、思えたから、悲しいわけではなく、嬉しくてどうしようもなく

母さんの暖かい言葉と僕を安心させるように抱きしめて背中を撫でてくれる程に、止まらない涙を流しながら僕は、これから変えていこうと胸に誓うのだった。




――あれから、一日経って僕とつくちゃんはまた以前と同じような、関係へと戻っていた、でも少し違う所は、僕も出来るだけ明るく振る舞うように頑張って過ごす。



そして、明日からいよいよ学園が始まる。



そんな僕の、最後の休日につくちゃんと少し遠いけど、つくちゃんの行きつけのお店があるとの事なので、僕はそれに行く為に、少しシンプルな服装『ゴスロリ』の物を選んで着ていく。



それからしばらくしてつくちゃんが家に到着して、僕を見ると口を押えて凄く潤んだ目で、僕を見る。それからつくちゃんは、勢いよく僕を抱きしめて、胸に顔を埋めてすこし呼吸を荒くしていた。



「はぁ´´はぁ´´かなちゃん..もう!可愛すぎ!何この衣装!?こんなの数日前はなかったよね?もしかして美琴さんが、これ?作ったの?」



「うん、そうだよ、僕が母さんに頼んで作ってもらったものなんだけど、どうかな?シンプルな服装が、僕には似合いそうだと思って」



「物凄く!素敵だよ!このデザインをかなちゃんが考えたんだよね?凄いよ!もうね少しゆったりしてる服装なのに、腰やその腰のベルト風な紐とかもう言うことなしのデザインだね!

さすがかなちゃんのお母さん!!これを直ぐに作っちゃうあたりやっぱりプロだよね。」



少し説明すると服装は前側は黒1色で、ボタンが白にしてもらった、それから内側は、白のレースを前側の服より少し長めにして下に見えるように長めに作ってもらった。

僕も、最初の頃の少しシンプルなデザインの服があと何着か欲しかったので絵は下手だから口頭で言ってしまったけど、僕が望んだようなデザインになってたから、ほんとに母さんはすごいなぁ〜と思うしかなかった。



そして僕達は、つくちゃんのオススメする店にいくのであった。




❉❉❉❉❉❉❉❉❉❉




僕とつくちゃんは、電車に乗るために駅まで向かう、そんな中つくちゃんは、僕の前を歩きながらニコニコしていた。

たまにこちらを覗いては、少し緩みきった顔をしていたので、僕といるのが楽しいんだろうと思って僕もそれを見て温かい気持ちとなんとも言えない高揚感で、微笑んでいた。



周囲の視線が集まっているけど、僕は気にせずにつくちゃんと入れば少し楽に慣れた。色んな人からの視線や聞こえはしないけど僕達の方を見て話していることは、何となくわかる。

そんな視線を気にせずつくちゃんは僕の隣に来て腕を組むように抱きついて来たけど、僕は気にせずに歩く



「かなちゃんが魅力的だからっていやらしい目で見るな、かなちゃんは私のなのよ((ボソッ」



「つくちゃん何か言った?」



「ううん!なんでもないから、かなちゃんは気にしないで」



つくちゃんはそう言っているけど、最近少し気になってしまっている自分がいる。

でも、裏切られた訳でもないから、いつかはつくちゃんから言ってくれることを、期待して僕は、待ってようと思う



そして居たら、駅について電車に乗って15分程かかる所まで、僕達は雑談しながら向かう



つくちゃんの行きつけのお店への最寄り駅付き私達手を繋いで歩く



つくちゃんが言うには、駅から徒歩5分の距離にあるらしいとの事なので、私達はその間も手を繋いで歩いていると、3人組のチャラそうな男性に絡まれてしまう。



「やぁ、君たち可愛いね!俺たちと一生にこれから遊ばない?楽しい思いさせてあげるからさぁ〜」



そんなことを言われて、僕は震えが止まらないぐらいにつくちゃんの腕を抱きしめていた。

僕が震えてるのを見たつくちゃんは少し怒った雰囲気で彼らに答える



「いえ、私達はこれから大事な用がありますのでそういったお誘いは遠慮させていただきます。」



「そんな事言わないでさぁ〜一緒に遊ぼうよ奢ってあげるからさぁ〜絶対楽しませてあげるから」



彼らが食い下がろうとしないので、僕は勇気をだして叫ぶように答える



「邪魔しないでください!僕達は本当に行かないといけない場所があるんです!!あなた方と遊ぶ事なんてできません!!」


僕は強く反発するように少し震えながらも彼らに伝えるべく半ば強引に声をはりあげて遊べないというと、隣にいるつくちゃんが何やら嬉しそうな表情をしているように見えたけど、直ぐにいつもの表情になってたから見間違いだろうと思う事にした。



「こいつら!優しく言ってやってんのに!いいから着いてこいよ!」



そういって、私達を強引に引き寄せようとした時に、つくちゃんがその男性を軽く腕を捻りあげて拘束する



「いてててっ!何すんだ!このアマ!!あぁぁ!!折れる!折れる!タンマ!!分かったからすまんかったて!!」



「しょうもない事しないでよね、あんたらのことなんか、直ぐに捻り潰せるんだから、それとこんな行動しない方が身のためだよ、だからさっさと目の前から消えてよね。」



そういって怒りを露わにするつくちゃん、彼らはその表情と声を聞いて、悲鳴をあげながら走り去っていった。



僕はそれを見て、何故だか知らないけど胸がドキドキして鳴り止まない、つくちゃんを見てると何だか凄くドキドキするのだ。

そして、僕が上の空になって呆然としてしまっていた時につくちゃんから、声がかかる。



「かなちゃん!終わったよ!!じゃあ行こっか!て?どうしたのかなちゃん?」



「あ、いや?大丈夫...だよ。き、きにしないで/ / /」



僕はそういって照れ隠しするように顔を押えて抑える、この気持ちが何なのかは、自分でも分からないけど、とりあえずこの衝動を沈めるために深呼吸をして、落ち着かせる



つくちゃんは、そんな僕を落ち着くのを待っているのか後ろを向いて僕を待っていたので、少し安心出来、この気持ちが何なのかは分からないけど、沈めることに成功して、つくちゃんの所に行き、待たせたことをあやまる。



「ごめんねつくちゃん、待たせてしまって」



「え?全然大丈夫だよ?それじゃあ行こうか!私のオススメする場所!」



そう言い僕達は、歩いて目的の店につく、そこは少し シックな喫茶店で、落ち着ける雰囲気を醸し出してるような、なんとも言えない心地良さが、広がっていた。



僕達は中に入って見ると、凄く幻想的で、観葉植物や、僕が見た事の無いものが、行くともあった、そして、僕とつくちゃんはそのお店のオススメパンケーキを頼む。

数分して、定員さんがそのパンケーキを持ってきて凄くふわふわしていてバニラアイスに周りにはイチゴとバナナ、チョコレートソースがかけられていた。



「では、かなちゃん頂きましょ!」



「うん!美味しそうだね!!」



僕はそういってパンケーキを一口食べる。



「....っ!」



食べた瞬間、口が幸せいっぱいになって、思わず口が緩んでしまった、こんな美味しいパンケーキを食べられて嬉しいと思い、つくちゃんの方を見ると、ニコニコしながら僕のことを、見て嬉しそうにしている。

僕はそれを見てまたもやドキドキが止まらなくなるような衝動を抑えながら、今日のことは絶対に忘れないと思うのであった。


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