第23話〜衝突①

 夕刻の森之宮神社。蓮華の迎えを待っている間、森之宮夫妻と燐瞳、シヅキに別れの挨拶を済ませ、アメリアは薙と暦の宿泊する部屋の前までやってきた。


 ────あれから、まだ暦と話せていない。


 それは、自分の中で踏ん切りが付いていない証だった。


 相手を理解しなければならないと頭では分かっている。でも、自身の中に引かれた一線を容易に超えてきた相手を、そう易々と許すことはできない。


 “挨拶は基本だぜ? エイミー?”


 “いいか? 仕事においては私情を挟むな”


 “俺たちは、他人ひとのために怪異を殲滅する……それが財団の役割なんだ”


 五年前、財団に所属したばかりの頃に、教育係だった男の言葉を思い出す。後に親友になる男。名前を”メイス・オーキッド”と言った二十代の青年。


「私情を挟むな、か」


 ────やっぱり、俺には無理だ……メイス


 勢いよく襖を開けた。想像以上に手に力が入っていたのを実感したのは、襖が柱にぶつかった衝撃音を聞いてからだった。


 部屋の中では、薙が再び衣を厚着し、驚いた表情でこちらを見ていた。数時間前と比べて、だいぶ魂の生命力が戻っているのが分かる。


 暦の姿がない。


「挨拶に来た……暦は?」


「……多分、アメリアさんを察知してジャンプしました」


 薙の話では、襖を開ける直前に、暦が手を合わせて消えたという。


 それは話したくないと言われているようなもの。


 はぁ、と息が漏れた。暦も気まずいに決まっている。俺に心の準備が必要なように、彼女もまた、心を整理できていないのだろう。


「なぁ、アンタたちは人の心を見る時……何を思う?」


 薙を真っ直ぐ捉えたまま言った。


「閻魔界にいた頃は、何も感じていませんでした。ただ、過去を知り、罪人の証言に誤りがないかを確認するだけでしたので……」


 薙は、「でも……」と言葉を続ける。


「最近は違います。誰かの過去を知る度に、目には見えない刃で刺されるような、そんな痛みが僕を襲うんです」


 その言葉を聞いて、薙は本当に人間と同じ感情を抱いてしまったのだとアメリアは実感する。


 自分達と同じ思考になってくれたと喜ぶ反面、閻魔としての役割を果たす度に彼を襲う精神的な苦痛は、言葉では言い表せない。


「この間、廃墟で女の子の妖怪に会いました。彼女の前で、僕は鏡を仕舞ったんです」


「それはどうして……?」


「彼女の過去を、鏡ではなく言葉で知りたいと思ったんです。たとえそれが、脚色され、美化されたものでも良い……そう思ってしまったんです」


 薙の発言に嘘はないとアメリアは感じた。証拠はないが、それでも、振り絞るようにして教えてくれた彼に対し、疑いの目は向けられなかった。


 現実逃避と言われようとも、彼の行動を否定できなかった。


「鏡が伝える彼らの過去は、辛く苦しいものばかりです……言い訳がましいでしょうが、僕はその結果、友人を裁けなかったんです」


「あぁ、森之宮から聞いたよ……」


 ────閻魔を辞める可能性があってもおかしくなかった、と。


「それでも僕は、閻魔を続ける選択をしました」


 薙は、自身の右手の指に巻かれた糸に視線を移した。その糸は、部屋の明かりを反射しキラキラと輝いた純白の絹糸だった。


「仕事と私情は分ける……彼女ハクから教わったことです。彼女は僕の意思を尊重してくれた。だから、教えに則った上で彼女達ハクと鵺を救う……」


 それが僕の答えなのだと、彼の目は、俺に訴えかけていた。


「今回の件は、僕からもアメリアさんに謝りたいんです」


 不快な思いをさせてしまって申し訳ない。そう薙は頭を下げた。


 “いいか? 仕事においては私情を挟むな”


 今の薙は、メイスと同じことを言った。彼の表情は確固たる意志を感じさせるほど凛々しかった。アメリアは、思わず薙の前に座り、肩に手を置いた。


「辛いのに……すまない」


 声が震えた。彼は、俺の意思を理解してくれた。理解すればするほど自身の首を絞めると、分かっていながら。


「ありがとう」


「アメリアさん……」


 二人は目を合わせ、ただお互いを見つめ続けた。


 ☆☆☆


 後方で破裂音がした。その音は、薙や暦が空間移動する際に聞こえるのと同じ音だった。


 薙を手放し、修道服の袖で涙を拭って振り返ると、身の丈ほどの大鎌と本の束を携えた暦の姿があった。


 こちらを見下ろす虚な表情の暦に、思わず、薙を抱き寄せて小さい悲鳴をあげてしまった。


「私には……人の気持ちが分からないわ」


 無表情なまま、暦が語り出した。


「人の心を覗き見るのは、勝手に部屋に上がるのと一緒って……燐瞳さんが言っていたけど、私にはその感覚がないの……」


 感覚として持ち得ていないものは理解出来ない。そう彼女は言い切った。


「きっと、私が薙様一筋だから、人の感情が芽生えるのを妨害しているんだと思うわ……唯一あるのは、時希様から鏡を盗んだという罪悪感だけ」


 何が悪いのか分からないのに反省しなければならないのが、彼女としては納得できないと、そう言いたげだった。


「俺も……暦たちの文化を理解していなかった……悪かった」


 深く呼吸をし、俺は口を開いた。


 本当は、理解してほしかった。仲間の気持ちを裏切ってしまって申し訳ないと、分かってほしかった。


 でもそれは、薙や暦にとっては人間以上に苦痛なんだと、薙を見て理解した。


 だったら、俺が暦にできることは、”これ以上の追及をしない”こと。そして、時間がお互いを落ち着かせるのを待つこと。


「でも、もし私が天使ちゃんと同じ気持ちを持つことが出来たら……その時には……仲直りしたいと思っている」


 暦は最後に、「だから、心から謝れるように、勉強しながら待ってる」と本の束を見せた。本は小説だった。そのどれもが、人ではない存在が心を持つ物語ばかり。


「……また来るよ」


 心の底から込み上げてくるものを必死で抑え、下を向きながら暦の方をポンと叩いて部屋を後にした。


 ☆☆☆


 鳥居の前まで歩いて向かうと、規則正しく革靴が石段を叩く足音が聞こえてくる。


 姿が見えなくても、あの男だと分かる。溢れた生命力が陽炎のようにユラユラと上へ昇っているのが右目に映し出される。


 そのうち、全身を現したビジネススーツ姿のそいつは、右手に持っている細長いジュラルミンケースを砂利の上に置いた。


 連盟最強の男……源蓮華。


 彼は、俺を見て「待たせたな」と悪びれず言い放った。


「まったくだ」


「挨拶は?」


「既に済ませた」


「ふーん?」


 蓮華の視線が、俺の後方を捉えている。振り返ると、燐瞳と薙の二人が賽銭箱に隠れながらこちらを眺めていた。二人の表情は、心配そうな顔をしていた。


「随分と仲良くなったな」


「お陰さんでな」


 蓮華の連絡が遅くなった分、ここにいる時間は長くなった。そのお陰というか、その所為というか、彼らと接する時間は多くなるので、そりゃ仲良くなるだろうと言いたくなる。


「────で、どうやって行く?」


「奴らの拠点付近まで、シヅキで一気にジャンプする」


 拠点となっている廃墟を一望できるポイントまで跳び、シヅキは神社へ帰す。そこからは二人で行動するとのこと。


「それでいいだろ? シヅキ!」


 蓮華の声に応じ、彼の隣にシヅキが現れる。表情が曇っている。さっきの会議のことを未だ引きずっているのだろう。蓮華から、「何かあったか?」と言われ、「なんでもない」とぶっきらぼうに彼女は返事した。


「────本当に、いいのね?」


「あぁ、春人のためにも、俺が……この手で終わらせる」


 シヅキは明らかに蓮華を心配していた。


 春人……その名を聞いて、俺の前に現れたワインレッドのロングコートの男を思い出す。春人と蓮華は、連盟を牽引するはずだった未来ある若者達だったと聞いている。


「行こう……アメリア」


「分かった」


 俺は振り返る。心配そうに遠目に見守る薙と燐瞳の二人に、軽く手を振ると、森之宮神社から空間を跳躍した。


 ☆☆☆


 気がつくと、そこは山道だった。雰囲気は、高松屋敷までの道中に似ている。赤や黄色の葉に変わりつつある木々の枝にモズが見えた。


 蓮華の話では、この山を下った先にある廃墟がハヤト達の拠点だという。


「じゃあ……気をつけて」


 シヅキは、背後から蓮華に抱きつくと、彼の上着を受け取って消えた。ワイシャツ姿になった蓮華は、右腕の袖を捲った。


「────こちら蓮華。奴らはどうだ?」


 耳に手をあて、どこかと無線で通信する蓮華。ハヤト達を監視させている部下だろう。腰のベルトから燭台を取り出すと、右目に蒼炎を発生させて周囲を警戒する。


 幸い、生命力の量に異常は見られない。


「とりあえず、周囲に問題はなさそうだ」


 そう言って蓮華を見ると、既に先に進んでいた。ビジネススーツとジュラルミンケースが景色に似つかわしくないと思いながら、「置いてくなッ!」と走って追いついた。


「クリアリングもしないで進むなよ」


「……煉獄の炎を無駄遣いするな」


 蓮華の言葉に苛立ちを覚えた。こちらとしては、危険を察知しているというのに、礼の一つも言わないのが腹立たしかった。


「金剛鈴があるだろう」


「あ、そっか……なんで知ってんだ?」


「ベルトに見えたから」


 腰に引っ掛けていたもう一つの聖遺物を手にとる。こいつの感知能力を使えば、寵愛を使用せずにクリアリング出来るだろう。金剛鈴を一振りし、周囲の情報を改めて取り入れる。


「……左と上に小動物……大きさからリスか? 上のはモズだな」


 この道具は霊というより、生命力を感知しているようだ。野生動物しか周囲にいない。俺は安心したが、蓮華は違った。


 茂みから顔を出した、木の実を抱えるリスを、あろうことか素手で握りしめた。蓮華はあまりにも速かった。掴んだ瞬間、彼の右腕は、肘から先が”至極色のガントレット”に変化していた。


 ガントレットは腕よりも一回り大きく見えた。その表面は、鱗状で、指先が鋭く尖っていた。そして手甲部分に、紫電を纏い輝く球体が見えるのが印象的だった。


 掴まれたリスは、紫電を浴び、痙攣したかと思うとそのまま動かなくなった。目の前で小動物を虐待する蓮華に俺は怒りをぶつけた。


「おい!? テメェ正気か!? 動物に何やってんだ!?」


「────”アル”は、動物に好かれていた……動物の言葉を理解していた」


「アル? アルって誰だよ? 何の関係が……」


 蓮華に掴みかかると、彼は掴んだリスを地面に落とし、上空に右手をかざした。両手から、紫電が放たれ、上空の鳥の群れを一瞬にして葬った。


「アルベルト・ハンターは、動物を使って監視が出来た……アルにとって、動物は監視カメラであり、盗聴器だ」


「アルベルト? 俺たちが追っているのはハヤトだろ?」


 ハヤトは、アルベルトの肉体を乗っ取っている。だからといって、同じ力が使えるのかと質問すると、「分からない……だが、油断はできない」と再び歩き出した。


「動物虐待は反対」


「俺だって好きでやってるんじゃない……」


「それに、なんだよ……”アル”なんて気安く呼んで」


 蓮華から、明らかな舌打ちが聞こえた。


 そして、小さくだが答えた。


「アルベルトは、俺の親友だった」


 彼は確かにそう言った。


 ☆☆☆


「アルベルトと友達?」


 アメリアは前を歩く蓮華の背中へ話しかけた。大きなため息が前方から聞こえた。


「────俺がまだ、親父から童子切の継承権を得る前の話だ」


 それは十年前の出来事。


 "雨男レイニーマン"という人工怪異を討伐した後の出来事だそうだ。雨男というのは、その容姿が黒のレインコートを被ったような姿だった事に由来するらしい。


 女性へ恨みを持つ男性を十数人用意し、その恨みの対象を"雪女"に向けることで、一つになった男性達の集合意識は雨男を発生させた。


「あれはハヤトの実験だった」


 雪女という既存の怪異を雨男で刺激し、全盛期の力を呼び覚まして仲間に引き入れること。


 そして、人間の集合意識が怪異の発生に利用できるかの検証こそ、ハヤトの目的だったと蓮華は語る。


 この事件の報告を受け、怪異は人工的に生成できると連盟は定義付けた。


「アルベルトに会ったのは、その報告の直後だった」


 当時の蓮華は、焦っていた。


 十歳の若さで閻魔薙を継承した春人に対して、蓮華は十八歳になっても童子切の継承権を与えられなかったのだから。


 だから、雨男の討伐の報告時に、父親に直談判をしかけた。しかし、それが通ることはなかった。蓮華の父の源因幡は、頑なに童子切の継承を許さなかった。


 蓮華はそれに怒り、自分を慰めるためにゲームセンターへと向かったという。


「ゲーセンって……あのショッピングモールの?」


「そうだ……閉店間際だった店で、アイツはクレーンゲームをしてたよ」


 何百円も積み上げ、景品のテディベアに対して何度もクレーンを落とす外国人を見るにみかね、蓮華が手伝ったのが出会いだという。


 外国人は、"アルベルト"と名乗り、職場のリーダーに不満を持っていると愚痴をこぼした。そんな彼に蓮華は自分を重ねたという。


「お互いに、認められない事への不満があった。だから意気投合した」


「なんか、絵本みたいな話だな」


 アメリアは、財団員時代、子ども達にヤギとオオカミの友情を描いた児童書を読み聞かせた事がある。その内容に、蓮華とアルベルトは似ていた。


「アルとは、よくゲーセンで遊んだ。あの頃、春人は祓い屋として自分の事務所を構えて忙しかったし。俺もコンプレックスがあって会いにくかったんだ」


「……どのタイミングで奴が敵だって分かったんだ?」


「……鵺の襲撃を受けた数日後だ」


 連盟の会合中、除名されたはずの連盟員が鵺を連れて会場を襲撃し、その結果、蓮華の両親は帰らぬ人となった。


 また、閻魔薙が一部破壊されたのもこのタイミングだという。


 童子切の継承者の死亡を重く見た会長は、童子切を封印しようとしたが、蓮華はその途中で童子切を奪い、そのまま鵺を追った。


「鵺を追った先の村で……俺が見つけたのは、三種の神器の一つ"雨叢雲剣"だった。だが、アルもまた、剣の回収のために村を訪れていた」


 蓮華とアルベルトが対立したのは、そのタイミングだったという。


「アルは、恩人の"サンジェルマン"を助ける為に剣が必要だと譲らなかった。だから、俺も童子切を抜かざるを得なかった」


 自身の右手をさする蓮華。その右手からはガントレットが消えていた。


「その結果、俺は鬼の記憶を持つ怪異へ堕ち、アルという友すら失ったわけだ」


 話し終えた蓮華は悲しそうだった。


 家族を失い、信頼した友も失い、果ては自身を怪異に変化させて。にも関わらず、鵺への復讐心は捨てた。蓮華は、一体、何のために戦っているのだろうか。


 アメリアは言葉が出てこなかった。


 ☆☆☆


 少し開けた場所に出た。ここからなら、周囲を一望できると、アメリアは金剛鈴を鳴らし、さらに右目に蒼炎を発生させた。


 遠くに見える峠道。そこに隣接する廃墟。鈴の範囲はそこまで届いていないものの、蒼炎のグラスには生命力がハッキリと映った。


「────あの建物か……まだ1km以上あるな」


 建物内の生命力の数までは把握できない。もっと近づく必要がある。


 そう、アメリアが結論付けた時、建物の上空に何かが出現した。


 それは、人の背丈ほどの円鏡。ほとんど沈んだ太陽の光をかすかに反射しているのが見て取れた。


 円鏡の生命力が増加している。それは、何かがこちらに来ることを告げている。


「おいッ!? 何か来るぞッ!?」


「やはり、視られていたか」


 円鏡がキラリと輝いた瞬間、無数の光弾がアメリアと蓮華に向かって放たれる。


 光弾が金剛鈴の範囲に入ったことで、その異常なまでの弾丸の数と力強さをアメリアは感覚として理解した。


「この……ふざけるなぁああああああ!!!!!」


 展開される燭台の青いブレードが、降り注ぐ光の弾丸を次々に弾き返す。アメリアの背中には四枚の翼が発生しており、寵愛の直感を使って自身と蓮華に当たりそうな弾丸を防ぎ続ける。


 弾かれた光弾が木々に当たると、その幹を抉り取った。一発でもまともに受けたら終わりだと二人に理解させるには十分すぎる威力だった。


 その動きは、到底、人のものには見えなかっただろう。あまりに早すぎる。


「アメリア、作戦変更だ」


「ここまで来て引き下がるのか!? お前も防ぐの手伝えよ!?」


「違う……」


 蓮華は、「俺が直接叩きに行く」と、ガントレットの手甲部分を左手で抑えた。抑えた途端、ガントレット内の生命力が爆発的に増加していくのを、アメリアは察知した。


 ☆☆☆


「……5秒だけ稼いでくれ」


 左手で、右手の手甲を抑えた蓮華は、目の前で光弾を弾き続けるアメリアにそう言った。彼女の身体能力は、寵愛で強化されている。だからこそ燭台のブレードだけで降り注ぐ弾丸を防ぐことが出来ているわけだ。


 だがそれも限界が近いのだろう。彼女の表情が時間と共に険しくなっている。


 蓮華は脳内で数字を数える。


 ────5、4、3、2、1


「……”解放”」


 抑えていた手甲部分を解放すると、せき止められていた紫電がガントレット全体を覆う。そして、そのまま蓮華の全身を包み込み、降り注ぐ光弾ごと弾け飛んだ。


 アメリアは光弾が止んだ隙に、近くの木々へ飛び込み態勢を低くする。周囲を見て、地面の一部にクレーターが出来ているのに気がついた時には、既に蓮華の姿はなかった。


 蓮華は、一蹴りで廃墟の上空へ移動していた。


 屋上には三人の人影。


 閻魔聖に、ニコラス・クラウン、そして案内人。


 全員が、唖然とした表情で蓮華に視線を向けていた。


 空中で開かれるジュラルミンケース。その中から、鞘が金茶箔で装飾された日本刀が現れる。落下しながら、蓮華は刀を抜いた。


 上空から放たれる紫電の一閃は、閻魔聖の巨大な円鏡を真っ二つに切り裂き、避けようとした三人を衝撃波で場外に弾き出すほどの威力を誇っていた。

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