第2話
ドンドンッ、ドンドンドンドンッ!
外が暗くなり始める頃。虎五郎の父・信吉(しんきち)は、お風呂の給湯器が壊れたと家の外にある給湯器を強く叩いていた。
信吉「なんだよ、一番風呂だって時に限って壊れやがって!このっ!このっ!」
バキッ
信吉「あべっ!、、嫌な音したな。、、あ、なんか割れちゃった。、かあさーん!今日お風呂ダメだー!明日業者呼ばねえと直んねえわー!」
・・・
という訳で、虎五郎の家族一同は龍太の家にお願いをして、今日だけお風呂を借りることとなった。
虎五郎「ごめんなー龍。父ちゃんが給湯器壊しちゃってさー」
龍太「全然いいよ。虎のお父さん何かと荒いもんな(笑)」
虎五郎「機械には、めっぽう弱いんだよなー」
虎五郎は龍太の部屋で遊んでからお風呂を借りた為、一番最後にお風呂を使った。
・・・
その翌朝。一緒に学校に行く為に、龍太はサルベンチで虎五郎を待っていた。すると、一分も待たずに虎五郎が外に出てきた。
龍太「おう!タイミングバッチリ」
虎五郎「あ!龍!昨日お風呂ありがとな!でもさー、龍の家のシャンプー。賞味期限切れてね?」
龍太「いや、シャンプーに賞味期限ないからー。あるとしたら使用期限だけど。何かあった?」
虎五郎「たしかに、シャンプーの泡立ちはちゃんとあったんだけどさ。洗ってる最中からお風呂上がりまで、ずーっと頭がスースー涼しくて。なんか頭の毛穴が危険を感じて広がったんじゃないのかって心配で。昨日あんま眠れなかったわ」
そう言って、虎五郎は頭をかきながら龍太にシャンプーのクレームを入れていた。だが、虎五郎の話を聞いた龍太は、その原因となるシャンプーの事を理解した。虎五郎は、まだ頭がスースーするのか、龍太の前をスタスタと歩き、頭をグリグリと動かしていた。
龍太は虎五郎の耳にはギリギリ聞こえない声量で伝える。
龍太「虎、ミントシャンプー知らないのか?」
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