異世界魔法書士はバンドを始める
次の世界は音楽の本の世界だ。もう病気で縛るものは無い。あたしは決めた。コヨイお姉ちゃんに恩返ししたい。さぁ行くぞ!
『始まりのバンドでいくよ!』
『ええ。楽しみですわ。』
バンドを結成する話なので主人公の女の子に会いにいく。
『あのっ…わたしとバンドやりませんか?』
『やります!』
綺麗な白髪の女の子に話しかけられて嬉しかった。
『わたしはミペ。よろしくお願いします』
『あたしはメヨイ!』
『私はコヨイですわ。よろしくお願いしますわ。』
もうちょい有り得ない出会い方をするものだと思っていたから、少しだけ想定外だ。本の話なら唐突に空から羽が生えたかのように降ってくるんだけどな。まるで堕天使のように。まずは音合わせから始めた。
ボーカルはミペ。ギターはコヨイ。ベースはメヨイ。ドラムはミペの幼なじみのコウテ。
最初は中々音が合わなかったけれど少しずつ意思疎通も上手く行き、どんどん音が会うようになってきた。ついにその日がやってきた。ライブだ。
『歌います!天国の酔』
歌詞
『天国!天国!天国!天使に会えたあの日から僕たちは変わり始めた。そうさ!夢を語る天国!海の向こうは真っ平らだね。でも、僕たちの夢は膨らんでいる。踏み出せば叶う。包み飲めば火薬。山よりも谷よりも心が綺麗できっと人生上手くいくよね。あなたとなら!眩しい!明るい?嬉しいね!世界は朝に祝福を迎える。天国のような笑顔と空。君の瞳が僕にそう告げるんだ。告白の園。ああ。愛おしいよ。あの日から。天使に会えたあの日から僕は変わり始めた。そうさ!夢を語る天国!思い通りに行かなくてモヤモヤ?きっと明日は笑えるさ!そう!辛くても大丈夫!夢で迷ってもきっと中には誓えるって思える本当の恋人があなたの心に住んでいるから。心の住民。わあっ!楽しい?幸せだね!異世界は本を読んで知識を蓄える。あなたに出会ってからずっと。きっと生まれた時から悪い人なんていない。もしも君が空を飛ぶのなら僕も手伝うよ。この天国で!酔って!天国!天国!天国!季節が変わるように。Yeah!天国!天国!天国!天使に会えたあの日から僕たちは変わり始めた。そうさ!夢を語る天国!海の向こうは真っ平らだね。でも、僕たちの夢は膨らんでいる。踏み出せば叶う。包み飲めば火薬。山よりも谷よりも心が綺麗できっと人生上手くいくよね。あなたとなら!眩しい!明るい?嬉しいね!世界は朝に祝福を迎える。天国のような笑顔と空。君の瞳が僕にそう告げるんだ。告白の園。ああ。愛おしいよ。あの日から。天使に会えたあの日から僕は変わり始めた。そうさ!夢を語る天国!』
『アンコール!』
『読み書きの歌』
『動かなければ何も変わらない。例え困難でも書かなければ何も始まらない。誰だって最初は文字が読めなかった。信じてみて!あたしたちは今はもう読み書きができるでしょ?これって奇跡なんだよ。出会うもの全てに意味があるように読み書きにも意味があるんだ。新人作家の小説のように下手でもいい。書くことから物語は始まるんだ。人の心を動かすのはとても難しいこと。人生に生きた証を残すのも難しいと思う。必ずしも歴史に名を残したからって偉い訳では無い。だって元々全員偉いんだから。生きているだけで偉い。読み書きできるなんてもっと凄い!YES!あたしもそう思いますYES!生えてきたよ!YES!青い新幹線への切符が!やったね!キミも今から始めよう!人生に遅いなんてことは無いから!動かなければ何も変わらない。例え困難でも書かなければ何も始まらない。誰だって最初は文字が読めなかった。信じてみて!あたしたちは今はもう読み書きができるでしょ?これって奇跡なんだよ。大丈夫。幸せはいつもすぐそばにあるから。みんなで掴もう。読み書きは終わらないよ。幸せ物語。』
歌い終わったあと、30人もの観客から拍手喝采が送られてきた。あぁやって良かった。生まれてきて良かったなって感動した。嬉しかった。4人で抱き合った。あたしたちはこの日のことを忘れないだろう。最後にみんなで写真を撮った。次に会う時を約束して。
『メヨイちゃんコヨイちゃんばいばーい!』
『ミペばいばーい!』
『また遊びに来てね!その時はバンドやろう!』
『うん!』
互いにマイクとギターを前へ押し出す。すなわち楽器で拳を交わす。
『コヨイお姉ちゃんどうだった?』
『楽しかったわ。メヨイありがとう!』
この笑顔を見るために頑張った甲斐があった。どんなお話にも幸せな瞬間って訪れるのさ。人生は辛いことも楽しいこともある。これから先もそれはきっと変わらない。他人の評価は関係ない。自分自身が良い人生を送れたと思えるのならば、それが幸せ。幸せだなって思える瞬間がキミにもある?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます