第009話 ラック イズ パワー
すみません、予約投稿をし忘れました!!
◼️◼️◼️
俺は自分が圧倒的にチートな存在だと理解した俺は一気に気が抜けてしまった。
「とりあえずここに散らばった宝箱を回収するか。それにしても宝箱にも種類があるんだな」
俺の前には沢山の宝箱が落ちているが、宝箱にもランクがあるらしい。
数で言うと、木製の宝箱が五十。鉄製の宝箱が二十。銀ぽいのが十。金ぽいのが四。虹色のよくわからないのが一って感じだ。
数から予想するに、虹色の宝箱が一番レアリティが高くて、木製の宝箱が一番低いということだろう。
どれだけの敵を倒したのかは分からないけど、やっぱり宝箱っていうのはあまり出ないのかな。でも豪運スキルのある俺だから多い方だろうな。
本当にゲームみたいで思わず勘違いしそうになる。
「それはまぁさておき、これは俺が頑張ったご褒美だろうから受けとってもいいはず」
これを倒したのは俺だ。他の誰にも譲る気はない。
「こういうのはやっぱり一番レアな宝箱は最後にとっておくべきだよな」
という考えの許、俺は早速木製の宝箱から開けていく。
出てきたのは金貨や銅貨などの硬貨や生産に使える素材、それから試験管みたいな容器に入った回復系ポーションや一時的に少しだけ能力を強化するバフポーションだった。
木製の宝箱にしても結構有用なものが沢山入っていたように思う。アドルキア金貨とかどこで使えるのか分からない硬貨は質屋とか買取屋にもってくしか使い道はなさそうだけど。
そもそもそう言った店が機能しているのかも分からない。
「次は鉄製の宝箱だな」
木製を開け終えた俺は次の鉄製の宝箱に移る。
鉄製の宝箱には質素な武器防具多かった。いかにも初心者が身に着けますよって感じの雰囲気がある。鑑定したら『初心者の皮鎧』とか『初心者のブーツ』とか書いてあったから間違いない。
里中が手にした剣はもっとレアリティが高い装備だったみたいだ。
今の俺には武器も防具も必要だが、まだ銀製の宝箱や金製の宝箱、そして本命の虹色の宝箱が残っている。それらを全て開けてからの方がいいだろう。
「よし、そろそろ良いものが出てくるんじゃないか?」
俺は銀製の宝箱を開け始める。
銀製の宝箱には武器防具の他に装飾品の類も入っていた。武器防具は、剣、槍、軽鎧、ブーツ、手袋、プロテクター、インナー、ネックレス、指輪、ブレスレットがあ
った。
鑑定すると、
シャドウソード:シャドウの骨で出来た剣
シャドウランス×2:シャドウの骨で出来た槍
シャドウライトアーマー:シャドウの皮で作られた軽鎧
シャドウブーツ:シャドウの皮で作られたブーツ
シャドウクローブ:シャドウの皮で作られた手袋
シャドウプロテクター:シャドウの骨で作られた肩当と膝当て
シャドウスーツ:シャドウの皮で作られた全身を包み込むピチピチのスーツ
防毒のネックレス:毒になる確率をほんの少し下げるネックレス
魔力の指輪:魔力が少し増える
膂力のブレスレット:力が少し増える
という鑑定結果になった。武器防具には特殊効果がついていないものばかりで、装飾品の方の効果もあまり大したことがなさそうだった。
シャドウというのは俺たちが倒したあの真っ黒な怪物たちのことだろうか。
あいつの体で出来ているものを身に付けたくはないが、この状況ではしのごの言っても始まらないので、この後入手したものによっては装備するしかない。
命あってこそだ。
「そろそろお待ちかねの金箱だな!!」
銀まではいわゆる前座みたいなものだろう。
いわばここからが本番だ!!
俺は早速四つの金の宝箱を開ける。
出てきたのは、剣、ローブ、ボディスーツ×二。
「これはスチールソードか……言い換えると鋼の剣?RPGでも序盤でそこそこ強い部類に入る武器じゃないか。ローブは隠匿のローブで、装備者の気配を薄くして自分以外から見つかりにくくなる効果を持っている。そして最後のピチピチのスーツ!!これはアサシンガールズの双子ヒロインが身に着けているスーツにそっくりだ。手触りも素晴らしい!!レッドオーラスーツとブルーオーラスーツ。見た目とは裏腹に、装備者をオーラで包み込んで守り、非常に優れた防御力を持っている。その上、汚れないし、常に体を綺麗な状態で維持してくれる効果まである優れものだ」
スチールソードと隠匿のローブを装備するのはほぼ決定だろうな。シャドウスーツも俺が着るつもりだ。なんせアサシンガールズに出てくる少女たちのボスが着ているスーツに似ているからな。気持ち悪いが、着ない手はない。
「そして最後の虹色の宝箱。一体何が入ってるのかなぁ?」
俺はとっておきの宝箱に、期待に胸を膨らませてゆっくりとその蓋を開けた。
「はぁ?」
しかし中に入っていたのは肩掛け鞄。すっかり拍子抜けしてしまった。せっかく凄いものが入っていたと思ったのに肩掛け鞄なんてがっかりもいいところだ。
俺は意気消沈したまま適当に鑑定した。
「え!?マジかよ」
しかし、そこには驚愕の機能が説明されていた。
なんとこの肩掛け鞄、ラノベでおなじみのマジックバックだった。容量はなんと十二畳の一室くらい。よくある容量無限とかに比べればそこまで大きな容量じゃないかもしれないけど、現実にそんなに物を入れられる鞄は存在しない。
しかも重さが変わらず、時間経過も四分の一になるらしいので食料品の日持ちがしないものもある程度持っていくことが出来る。
この鞄はこれから生きていく上で非常に重宝されるだろう。それだけに人にバれれば狙われる可能性もある。
俺はそれぞれ一番いい装備を身に着け、それ以外を鞄に仕舞い、ローブの下にマジックバックを下げることで出来るだけ他の人間にマジックバックが見えないようにした。勿論ボディスーツは欠かせない。
これである程度バレるのは防げるはずだ。
「よし!!力があると分かった今俺がやるべきことはあいつらを探すことだ」
俺は親友である聡と修二を探すことにした。
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