第17話 特殊なスキル
* * * * *
ホルス・ソル 人間 Lv3
体力 30 → 63
筋力 25 → 52
魔力 33 → 69
防御 23 → 46
魔防 29 → 49
速度 27 → 51
スキル
・《守護する者》
詠唱 我人を守る道を突き進む
効果 数分の間、自分が守るべき人数×10全ステータスがupする
・
・
・
* * * * *
「私は速度が結構上がってたけど、ホルスはどうだった?」
「僕はかなり魔力が上がったかな?まあ魔法は増えてないからあんまり関係ないけど……いつかは役に立つだろうから上がる分には困らないよね。ハルカはどう?」
「私はこんな感じです」
ハルカはそう言うと二人に自分のステータスカードを見せた。
* * * * *
ハルカ 人間 Lv2
体力 18
筋力 30
魔力 21
防御 11
魔防 08
速度 33
スキル
・《運び屋》
効果 自身が持つ鞄の内部の大きさが倍になる
・《冒険者の決意》
効果 強い意志で冒険者をやっていくこと決意している間ステータスの増加に補正が掛かる
・
* * * * *
「僕がLv2の時より筋力と速度高いんだね……てか僕レベル上がってるじゃん!?」
「――っ!!わたしもレベルが上がってるから……オークナイトに挑めるレベルまで来たね」
「私もレベルが上がりました!!きっとあの時のゴブリンを倒したから上がったんだと思います!二人には感謝してもしきれません!!!」
ルナはハルカのステータスを見て驚いていた。その顔は二人には見られていないため、驚いたことに気付かれなかったが、少し言葉に詰まってしまった。幸いハルカがレベルupの喜びを口にしたため、追求されることは無かった。
ハルカはサポーターという仕事柄、ステータスが上がることはあってもなかなかレベルを上げることが出来なかった。しかしホルスの言葉で考えを改めて、自分も戦闘を頑張らないとと思い彼女は成長したのだ。
「それに新しいスキルも得られて……これからもプルート旅団のサポーターとして頑張ります!!」
「それって……!」
「はい!私をプルート旅団の団員に入れて下さい!!」
「やったね!ルナ!!僕達以外の団員がやっと出来たよ!!!」
「う、うん……そうだね」
「迷惑だった?」
「いや!違うの!!ただ私のメンタルの問題なの!!」
ルナは自分が団長になったことで、アビルを筆頭に団員たちがプルート旅団を離れて行ったため、そのトラウマが彼女がハルカの入団を素直に歓迎できない理由だった。
実際はそんな事は起こらないだろうが、彼女自身も分かっているのだが、トラウマは彼女の心を蝕んでいる。これは一生モノのトラウマであり、時間を掛けて馴染んでいくしかないだろう。
「私が団長になったら……みんな私の元から去って行った。幼い頃良くしてもらったアビルさんだって居なくなった……私はこれ以上大切な物を失いたくない!」
「ならどうして僕は受け入れてくれたんですか?」
「そ、それは……ホルスは私しか頼る相手が居ないから……離れていかないと思って仲間にした……けど今は違うよ!貴方の強さ……優しさ……を知って貴方が仲間に居てくれることに凄く安心した。それにホルスは私の傍を離れないでしょ?」
ルナは内なる気持ちを打ち明けた。二人は何も言わずに聞いていたが、ハルカは少し怒っていた。ルナが言ったことは自分のことを信頼していないと言っているのと同然だったからだ。
「ねぇルナ!私は!私のことは信頼してないの!?私は信頼してるよ!それに約束したでしょ!ホルスの――」
「それは言わない約束でしょ!!……信頼はしてるよでも……いや少し時間をくれない?信頼するとかじゃなくて……気持ちの整理する時間を」
「分かった。でもあまり時間をかけちゃやだよ」
二人は内なる気持ちを打ち明けたことで完全な親友となり、仲間となり、そして
プルート旅団のメンバーとなったハルカの歓迎会をするため、買い出しを行った後にアパートへと向かった。
***
「私たちが準備をするからハルカは座ってて」
「いや、私も手伝うよ!逆にルナが座ってなよ」
「大丈夫。私とホルスの方が長い間過ごしてるから阿吽の呼吸で準備出来るもん。だからハルカは一人で座ってなよ」
「あの……長い間ってそんな日数にすると変わらないんじゃ……」
「ホルスはうるさい!」
「はい!」
家に着いてからルナとハルカの二人はバチバチだった。鈍感なホルスにはなぜ二人がバチバチなのかが分からないため火に油を注いでしまった。ルナからの一喝を食らいシュンとなっていた。
これを好機と思ったハルカはホルスの傍へと行き慰めた。ホルスも男だ。傷ついた心を女性に慰められるとコロッと行ってしまうことがある。
「大丈夫ですかホルスさん……あんな怖い人じゃなくて私と料理しましょ」
「う――」
「ホルスは私と料理したいよね!」
ルナはホルスの返事を邪魔するように言葉を発した。その圧をホルスはオークよりも強く、知らないがオークナイトよりも勝ると勝手に思っていた。
「……はい」
二人の勝負はルナの圧の強さに軍配が上がった。
そこからはいつも通りルナが料理を行いつつ、細かい物はホルスが作る共同作業が行われた。その二人の後ろ姿を羨ましそうに見ているハルカを見て、ルナはニヤリと笑った。
特に大きな出来事は起こらず、料理は完成した。
「じゃあいただきます」
「「いただきます!」」
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