『宅呑み』

「それじゃお疲れさまー!」

スコルがジョッキを掲げた。

「かんぱーい!」

「いえーい!」

「ここ俺の家なんだけど」

ポンプとノーザンもジョッキを掲げて乾杯をしたが、タウルスはテーブルに肘をついて頭に手を置いていた。

「いいじゃないすかタウルス少将!」

「おまっ、くっつくな!酔うの早すぎんだろ!お前!」

タウルスは腕を振りながらくっついてくるポンプを振り払おうとする。ノーザンはそれを見てテーブルをバンバンと叩きながら大爆笑している。そしてそのあとでノーザンがタウルスの近くへ行く。

「ちょーっとポンプ!私の敵軍イケメン少将様を取らないでー!」

「お前のためにいるわけでもないやめろ!というかなんでお前こっちにいるんだ!」

「いいじゃん!どうせガチガチに争ってるわけでもないんだし!」

タウルスはこんな状況をどうにかするために比較的まともそうなもう一人に声をかけた。

「スコル!助けてくれ!この状況をどうにかしてくれ!」

見たらスコルは眠っていた。タウルスは思い出した。こいつは眠り上戸だ。使い物にはならない。

「……俺も飲も」

切なげに言った口へ、ビールジョッキから三口注いだ。

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