第12話 学園 その2

side:エリカ





私とフレデリカお姉様は教室の前まで来たので扉を開けてそのまま一緒に入ります。



『ガチャ』


「「「「「ッ?!」」」」


「フッ、フレデリカ様がどうしてここに?!」



何の躊躇いも無く教室に入るフレデリカお姉様の姿を見たクラスメイトの皆さんは、とても驚いていますが当然の反応ですね


希少な白魔法の使い手であり国の宝にして、王子の妃候補なのだから



「皆様おはようございます。」


『ピシッ!』


「「「ひぃぃぃっ(汗)」」」


「あれっ?」「今一瞬ヒヤッとしなかった?」「何かあったの?」



突然の出来事にクラスメイトの皆さんは


戸惑う者


何が起きたか理解出来ない者


全てを理解して顔色を悪くする者


に別れています。



その原因はフレデリカお姉様が私を苛めていたクラスメイトに対して氷魔法を使い


物理的にも精神的にも氷付けにしたからです。


瞬きするよりも更に短い一瞬の出来事でしたし、魔力感知能力の低い人達は何が起こったか分からず


魔力感知に長けている人達でさえ何となくでしか分からないほどの事なので、ダメージ等はほぼ無いのでしょうけど


フレデリカお姉様の怒りが伝わるのには充分だったようです。



私はフレデリカお姉様の魔力に慣れているせいなのか、冷静に事の成り行きを観察出来たと言うか


出来てしまった、と言った方が正しいでしょうか


とにかくフレデリカお姉様は絶対に怒らせてはいけないと学びました!




「それじゃあエリカ、勉強を頑張るのですよ♪」


「はっ、はい、ありがとうございますフレデリカお姉様」





フレデリカお姉様が教室から出て行くと、クラスメイトの私を見る目が変わるのをビシバシ感じます(笑)


そもそも、私を介してフレデリカお姉様と仲良くなりたいという人はクラスメイトにも居るのでしょうけど


私とフレデリカお姉様は仲が悪いと思われてましたからね、そのせいで苛めの対象にもなってしまったのですが


これで苛めは無くなると思います。


まぁクラスメイトと仲良くなれる気もしませんけど、、、








『カーン、カーン、カーン』



午前の授業の終了を告げる鐘の音が鳴り響くと、お昼ご飯の時間です。


一応クラスに馴染む為に誰かと一緒にお昼ご飯でもと思ったのですが、予想通り私に話しかけてくるクラスメイトは居ません


休憩時間には私から挨拶をしてみたのですが、、、


まっ、まぁ結果はさておき地道に頑張りましょう!






つづく。

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