第8話 クレープを作ろう
side:エリカ
「「「「「おおっ!」」」」」
良し!
反応は良好だ♪
砂糖を使わないお菓子として、ブルーベリージャムを挟んだクレープを作る事にしたので
ジョゼ料理長には時間のかかるジャム作りを任せた、最初は果物を温める事に抵抗があったんだろうけど
火にかけてブルーベリーの甘い匂いがしてくると
厨房で作業をしていた人達が集まって来て、美味しそうな匂いに驚きつつ興味深げにジャムを見つめている
これは全員分のクレープを作らないと後で絶体揉めるやつだから、頑張ってクレープを作らないとね(笑)
クレープの生地は、小麦粉と卵と牛乳を混ぜて焼くだけ
本当は砂糖とバターも入れたいけど無くても大丈夫だと思う
さあ焼いて行くわよ!
『ジュゥー』
「ねぇエリカ、そのクレープと言うのは薄パンみたいな物なのかしら?」
「パンの定義がよく分かりませんけど、パンと比べるとかなり柔らかい食感ですね。」
「へぇー、よく分からないけれど凄く楽しみ♪」
「ちょっ、エリカ様何をなさってるんですか!」
「何をってクレープを焼いてるんですけど」
「火傷したらどうするんですか!作業は俺らがやりますんで、エリカ様は指示だけして下さい!」
私がクレープを焼いていると料理人の1人が慌ててやって来て、火傷を心配して作業を代わられてしまった
ちょっと心配し過ぎな気もするけど、男爵家とはいえ貴族の娘に怪我をさせたら物理的に首が飛ぶかもしれないからしょうがないか
「エリカ様、言われた通りにブルーベリーにとろみが付くまで煮詰めましたがいかがですか?」
「良いですね、さっそくクレープに挟んで試食しましょう」
今回はクレープにブルーベリージャムを塗って、棒状になるようにクルクル巻くだけのお手軽な感じにしてみた
こうやって見てるとホイップクリームをトッピングしたくなるけど、砂糖が無いんじゃなぁ
クレープ屋さんをしたらお金を稼げるかな?
それはさておき
「では、最初はお姉ちゃんから、どうぞ食べて下さい」
「これがクレープ♪ではいただきます、あーん、、もぐもぐもぐもぐ、、、はぁ~♪」
「どっ、どうかな?」
「とっても美味しい♪砂糖を使って無いのにこれほど甘いなんて!生地もモチモチしていて美味しいし、これだけでもかなりの価値があるわよ」
「エリカ様、俺等も食べて良いですかね?」
「勿論、遠慮せずにどうぞ」
「「「「「いただきます!」」」」」
「「「「「旨っ!」」」」」
ふふっ
ジョゼ料理長をはじめ料理人の皆さんにも好評で良かった♪
料理人の皆さんはさっそくジャムをパンに付けて食べて、美味しさに驚いているみたい(笑)
お菓子以外の料理は普通に美味しいから、基本さえ教えれば直ぐにお菓子を作れるようになるだろう
まずは第1段階クリアって所ね♪
次は、お母様にクレープの味を認めて貰ってお茶会に出して貰わなくっちゃ!
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。