第4話
家から最寄り駅までは徒歩15分もいかないくらいの距離だ。ぎりぎりに出たので小走りで向かった。コンビニに寄りたかったが暇はない。乗り換えの合間に買うしかない。電車の出発5分前に着いて安心したが、汗だくだ。
汗が引いてないのに電車が来てしまった。休日は電車が空いてるので好きだ。空いてる席に座り、汗を拭く。
電車は最寄り駅から離れ、乗り換えする大きな駅に着く。少し乗り換えに迷ったけど、電車の出発時間から10分余裕があった。急いで食べ物と飲み物とお菓子を買った。いうて10分しかない。選んでいる暇はなくてよく買うものばかりになった。多めにと思って買った。
乗り換えの電車はもう停まっていた。何度も電光掲示板とスマホの画面を確認する。
電車の確認と車両選びに時間を要して、出発1分前に乗り込んだ。座れる席はなかった。
1分間が妙に長い。気持ちはそわそわしながら待つ。そわそわ動くと変な人だと周りの人に思われてしまうから誤魔化すために音楽を聴く。そんなことをしていたら電車は動き始めた。
電車はだんだん郊外へ私を連れていく。駅が進むたび、電車の乗客は徐々に少なくなっていった。
乗客が減ってくれたお陰で座れた。電車には私の他にスーツケースを持った人やスーツの人、明らか山に行くだろうって人、夜帰れなかったんだろうなって人がいるまばらに座っていた。
動きやすい服装をしてるから傍から私を見ればアウトドアを楽しむ人に見えているんだろうなと思うと恥ずかしい気持ちになった。
見られているはずはないけど、誰かにインドアだと見透かされてるような気がした。
私も程度の年数を生きているから、バスも電車も乗れる。でも、無事に着くまで不安でたまらない。出口はどれ?バスは何番?いろいろ考えるとそわそわするし、念のためが増えすぎて荷物が多いのに睡眠時間は短い。でも、眠くない。不安な気持ちと楽しみな気持ちが交互に感じながらずっと外の景色を見て過ごす。飛ぶことに対する不安よりも遅刻せず、無事に着くかどうかの不安でいっぱいで気づいたら、バンジージャンプ場の最寄り駅に着いた。ここからバスに乗る。気持ちはすぐ着いたが、やはり長旅だ。電車のみで行けたらよかったが、そうは問屋が卸さない。30分くらいバスに乗る。
私はバスの乗り換えが苦手だ。まず、バスは時間通りに来ない。あと、行先が分かりにくいし、本当に着くかも怪しい。でも、今回は目的地は有名だし、周辺も観光スポットになっているらしいからいつよりは大丈夫だと思っている。
バスを待つ。
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