第2話
日々
毎日毎日、こなす日々。同じことを繰り返しているはずなのに、今日も仕事でヘマをした。
反省しながら家に帰る。電車に乗り、つり革につかまる。
他人から見たら大したことがなくても私にとっては存在が否定されるくらいだ。何故、存在を否定されると言うと、私の中の私が存在を否定してくる言葉を囁いてくるからだ。なんだか厨二病ぽい。自分を否定してるのは自分だということは分かってる。でも、悪いことを囁いてくる自分を止めることができない。
ずっとずっと、自己否定してくる。かと言って死ぬことはない。だから、こそ余計にしんどい。
あーーー……。
そんな時は、辛いものを食べる。ストレス解消の1つだ。次の日、体調を崩すくらい辛いものを食べる。
ストレスが多ければ多いほど辛いものを食べれる。ストレスが溜まっていれば溜まっているほど辛いものを食べるし、次の日必ず体を壊す。
でも、そんなことも飽きてきた。
かと言って、感動する映画を観て泣くとか美味しいものを食べるとかそういうことをしたいわけではない。何か、酷使するようなことがしたい。身体を動かしたり、ジムに行ったりランニングは自分のさじ加減だし、自分磨きをしたい訳でもない。
できればひとりでできることが理想だ。
そういえば、私は1つ引っかかっていることがある。以前、友達と遊園地に行った。その時は友達が嫌な顔をしていたから話題にしなかったが、その遊園地にはバンジージャンプがあった。
20メートルくらいの高さのはあるところから人が飛び降りる。ジェットコースターとはまた違う恐怖体験。そんなことを思い出し、無意識にスマホで検索をかけていた。この前行った遊園地のバンジージャンプも含めて幾つか出てきた。
遊園地は行ったことがあることあるし、家から電車で1時間半くらいの場所にあるのでとても行きやすい。しかし、遊園地のバンジージャンプは友達と行ってノリでするイメージが強い。ひとりので遊園地なんて行くだけでもハードルが高いのにテンションの高い人達に混ざってバンジージャンプなんてできる訳もない。だから、遊園地はありえない。
他にどこがいいんだろう。泊まりまではしたくはないし、車は持っていないから電車かバスで行ける距離じゃないと無理だ。
検索のおすすめには、日本一の高さのバンジージャンプが出てきた。記念すべき初めてのバンジージャンプで日本一の場所で飛べたらなんて素敵なことなんだろう。少し飛んだ時を想像してみたけど、遊園地のバンジージャンプすら飛んだとこがない初心者は、他の人に迷惑がかかりそうだ。他のにしよう。
サイトを見ては住所をマップで調べ行けるかどうか判断する。サイトとマップの往復を何回かし、行けそうなバンジージャンプ場を見つけた。
こういうのはノリと勢いだ。最短で行ける日で予約をした。次の休日で予約をした。明後日行く。
普段、マイナス思考の塊なのにときたま発動する行動力には我ながら引く。
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