第6話 なんでも調理
「えっと?」
イチは状況を把握しようと頭を整理する。
するとサンシャインドラゴンが現れる。
「サ、サンシャインドラゴン?」
ハデスがビビる。
ムーンドラゴンも現れる。
「ムーンドラゴン!!」
クリスティーヌがよだれを垂らす。
そしてその二体のドラゴンがアースロックを挟んで喧嘩を始める。
「うるさい」
アースロックはその二体のドラゴンを土の槍で貫く。
「ぐるるるるるる」
ドラゴンは火を吐こうと魔力を口に溜める。
「バースト!!」
アースロックは土に火の魔力を込めて内側からこんがりと焼いた。
「おおお!!
ムーンドラゴンさんの香ばしい匂いが!!」
クリスティーヌのテンションがあがる。
「こんがり……?」
「美味しいよ!イチさん!
ムーンドラゴンさん美味しいんですよ!」
「サンシャインドラゴンは?」
「ヤツはね……
毒抜きしたら食べれる!
調理するには免許がいるけど美味ですよ!」
すると一人の女声が現れる。
「私、免許持っているんで料理しましょうか?」
「カリストファー!!!」
メルは焦る。
「その間に社長は……」
「う……」
メルは逃げれない。
「社長。お仕事の時間ですよ!」
カリストファーはメガネを上にクイッとあげた。
そして手際よくサンシャインドラゴンを調理した。
「……すごい」
時の女神が言う。
「ん?」
イチが首を傾げる。
そしてひとつの宝石を見つける。
「それは……!!!」
ハデスが驚く。
「イクシル!!」
カリストファーが目を輝かせる。
「なにそれ?」
イチが戸惑う。
「1億匹に1匹の確率でドラゴンが持っている装備アイテム。
装備すれば全てのステータスが自乗されるチートアイテムですね」
カリストファーのメガネが光る。
「え?二乗?」
「ある数値の式にその数値を掛け合わせることです」
「いや言葉の意味はわかりますけど……」
「わかってます?2の数値なら4!4の数値なら16!
自分の数値×自分の数値を掛けるアイテムですよ!!
しかも発見した人しか装備できないのです」
「じゃ、これは??」
「あー、それは黒玉ですね。
ランダムでひとつの能力が1000増える代わりに。
その他の全ての能力がマイナス1000になるまぁ呪われしアイテムですね」
「……え?呪われてるの?」
イチは、愚かにもその黒玉を装備してしまった。
「装備しちゃったのですか?」
カリストファーは焦る。
そしてイチのステータスを図る。
「……まぁいいんじゃない?」
メルがそう言って小さく笑う。
「良くないです。
この人の数値、全部0ですよ!」
「でも元々0ですよ?」
クリスティーヌは、小さく笑う。
「でも、なにか二乗されているので……」
カリスファーが驚く。
「……幸運が4000ですね」
「ファルシオンもびっくりだな」
アースロックが驚く。
「幸運4000ってそんなに凄いの?」
「そうだぞ幸運の数値をあげるためにはレベル100あげて1つあげなければいけない。
しかもあがるかあがらないかもランダム要素。
レベルを1000上げて1つもあがらない冒険者も多いんだ」
アースロックが小さく言う。
「だから4000って凄いんですよー」
クリスティーヌがケラケラ笑う。
「イクシル装備してみる」
「おい、それは辞めた方が――」
アースロックの言葉を無視してイチは装備する。
「えい!」
「お前馬鹿だろ?
0に何を掛けても0なんだぞ?」
アースロックが呆れる。
「そうでもないみたいですよ
幸運の数値が1600万……」
「……僕最強?」
イチが言う。
「チート無双組は、レベル1の段階で全ての数値が10000とかいるよ」
「凄い」
「ちなみにファルシオンという部隊のレベルの平均は1200。
幸運以外の数値は30000とかかな」
アースロックが小さく言った。
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