6-2

 コウの実家に戻ってきて、又、莉子さんとピューレのお仕事を続けていた。その間、お兄さんと莉子さんの新居に呼ばれたり、コウと夜の散歩に行って、神社で抱き締められたりもした。


 そして、そろそろ後期の授業も始まるので準備するからと、家に帰る前の夜、コウがお風呂に入っている時、コウのお母さんが


「ミミちゃん 莉子さんから、それとなく聞いているんだけど コウのお嫁さんになってくれるつもりあるの? だったらナー あの子 我儘なとこあるけど 優しいから・・ よろしくお願いしますね」


「えっ あのー はい そのー ・・・ よろしくお願いします」と、私は戸惑って、何言っていたか覚えていなかった。


 そして、コウはもう少し残るからと、宇都宮の駅まで送ってくれた時


「ねぇ コウは 私のこと お嫁さんにって 考えてくれているのー?」


「ウン もちろんだよ だけど ミミが大学 卒業するまではなー 君だって 勉強して夢があるだろう その間に 環境も考え方も変わるかもわからない だけど 僕は、ずーとミミのことを愛していくつもりだよ ミミの気持ちも変わらないなら、結婚してくれってお願いする」


「コウ ありがとう 私 変わらないよ きっと 勉強したいこと、出てくるかもしれないけど コウへの気持ちは変わらない 好きだよ」


「そうかー これからもよろしくナ 帰ったら、又、いっぱい愛し合おうナ」


「もぉー やだーぁ そんなー」と、コウのほっぺにチュッとして別れてきた。そして、帰ってきて、その足で岬に連絡をして、駅前のカフェで会うことにした。


「ようやく帰ってきたネ いい経験した?」


「ウン 初めてのお仕事だったしネ 苺農家の苦労もわかったし、流通させることの難しさもね」


「そう なんか ミミ 輝いて見えるよね ちょっと お化粧も変わったし」


「そう? コウの義理のお姉さんという人とずーと 一緒に働いていたから、お化粧も教えてくれたりしたから」


「それでかぁー でも ちょっと 私にはギャルぽく見えて いい感じしないなぁー ごめんネ こんなこと言って」


「うぅん いいよ 私自信もあんまり 気に入ってないんだぁ でも、私 顔が子供っぽいでしょ だから こんなでもいいのカナーって」


「ふふっ どうなんだろうネ あのさ 私 バイト 午前中だけなんだ 午後からウチにこない? 久しぶりなんだからさー 灯も学校だから」

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