4-11

 来週から碧の高校は短縮で授業が始まるらしいが、灯ちゃんは2日後には着替えも持ってきて、相変わらず、碧と走っていた。


「来週から学校始まるから、それまでな」と、お昼ご飯の時、碧が灯ちゃんに冷たく言っていた。


「えぇー でも、短縮授業でしよ 午後は?」


「ああ クラブも90分までOKになったからな お前だってだろー?」


「うん まぁ そーなんだけどー あのさーぁー お前っていうの止めてくれる? なんかー 冷たい」


「じゃーぁ アカちゃん これで良いんか」


「ウーン なんか嫌だなー リ まで!」


「ふうーん リちゃんか?」


「碧 ふざけんのもいい加減にしなさい 可愛そうじゃぁない」と、私は、碧を睨みつけていたら


「いいの ミミちゃん 慣れてきたから こういうの じゃぁさー 碧君 夕方は?」


「あのさー あんまり、一緒のとこ見られたくないんだよー 野球部の石川先輩 知ってるだろー? 白岩灯は俺の彼女だと言いまくってるんだよ だから・・睨まれるの ヤダーからな 他の学校の奴だって、そういうつもりの奴居るかもナ」


「えぇー だって あの人 ただのお友達なだけ」


「そんなこと言ったってー 向こうは・・ そーいうとこ お前 女の子から嫌がられるんだよ 気軽に 良い子ぶるからぁー 知らんからな俺は」


「・・・どうしょう 碧くぅ~ん」


「あまえた声で誘惑するなって! だから、岬ちゃんみたいにキリッとしてればいいのにー 姉貴なんだろー」


「うん だってサ お姉様みたいに冷たくできないんだものー」


「知らん 好きにしろ だからー なんで 俺と一緒に走らなきゃあなんないんだ? ひとりで走れよ」


「・・・だか・・ら・・・」


「碧 女の子 ひとりだけだと何があるかわからないでしょ だから、あんたが守ってあげるのよ」と、私は、灯ちゃんの気持ちを言いかけたけど遠回しに・・


「ミィ姉 なんで 俺が守るんだよー それに飯 喰ったらさっさと帰れよ」


「そんな言い方って! 灯ちゃん 髪の毛 長いから 乾くまで居るだけじゃあない 碧も髪の毛長い女の子 好きなんでしょ」


「うっ なんの話だよー ・・・わかった じゃぁ 土曜だけな そのかわり、朝の6時から1時間だけな」


「うん! ありがとう 好きだよ! 碧君」


「お前・・ 灯 なに言ってんだよ」と、さっさと2階に消えて行った。


「灯ちゃん 言ってしまったね」


「うん でも どうだろう? 通じたかなー」


「どうだろうねぇー とにかく無愛想なんだから」 

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