4-10

 コウのことを夜寝る時も想い出してしまっていて、さっきも、お風呂に入って、あの部分の毛をこれまで以上に処理をして、初めて、ローズピンクの腰のところは紐でお尻の部分が総レースになっているものを身につけてみた。やっぱり、私が燃え上がらなきゃー 彼も奮い立たないよね。恥ずかしいけど、彼が喜ぶんだっらいいかぁーと、私は穿いているショーツのあの部分に自然と手をあてがっていて、想い浮かべていたのだ。私、変わってしまったわ。と、そのまま寝てしまっていた。


 朝9時前にいきなり灯ちゃんが訪ねてきた。トレーニングの短パン姿で


「おはようございます 碧君はまだ出てってないですよね」


「えぇー うん まだ、居るわよ もう、出るかなー」


「よかった 一緒にランニングしようと思ってー 思いついたから」


「・・・ 碧ぃー」と、ダイニングに向かって声を掛けて行ったら


「聞こえたよ なんで一緒に走らなきゃーなんないんだよー 独りでやればいいじゃん それに、いきなり何だよー なんで俺?」と、愛想のない顔をして出てきた。


「いいじゃーない たまには、女の子と走るのも」と、灯ちゃんは屈託がなかった。


「あのさー 俺 お前としゃべったことも無いんだよ おかしいだろーぅ?」


「うん でも知ってるよー ミミちゃんの弟でしょ ウチのお姉様の親友だから ミミちゃん その弟」


「あのさー ミィ姉は関係ないじゃん」


「だってさー ・・・」


「碧 いいじゃぁないの! こうやって来てくれたんだから ネ」


「わかったよ もう行くぞ ついてこれるんかー」と、碧はシューズの紐を締め直して、首にタオルを巻いていた。


「灯ちゃん 帰ってきたら お昼ご飯 用意しておくから食べてってネ」


「はぁーい」灯ちゃんは碧の後ろを追いかけて行った。


 と言ったものの、お昼には何を用意しようかと思案して、結局、あるもので中華丼になってしまった。今日、おかず買いに行かなきゃと思って・・私、その時、あのショーツをまだ穿いたままなんだと気が付いて、急に恥ずかしくなっていた。


 彼等が帰ってきて、碧はシャワーを浴びに行って


「灯ちゃん どうする? シャワーする?」


「ううん 着替えもないし おうちに帰ってから」


「そう じゃぁ ご飯ネ 中華丼なんだけど いい?」


「ハイ! 何でも ありがとうございます」と、明るく返事をして


「おいしい ミミちゃん 料理お上手ですネ こんなのいつも食べれるなんて碧君幸せですネ」と、可愛らしく言ってくれた。


 碧がタオルで頭をくしゃくしゃしながら入ってきて


「お前 シャワーするんか? ちゃんと洗い流しておいたぞ」


「ううん おうちに帰ってから」


「へん 汗まみれのくせにー 美人が台無しだなー」


「ちょっとー 碧! それ けなしてんのー ほめてるのー ほんと素直じゃぁないんだからー 着替え無いからよ」


「着替えだったら俺の 貸してやるよ」


「・・・」さすがの灯ちゃんも返す言葉が見つからなかったみたい。


「バッカじゃないの 碧 あんた デリカシーないネ だから女の子にモてないのね さっさと食べなさいよ 食べたら、お買い物付き合ってネ」


「うー なんだー 又 野菜ばっかーでー」


「文句言わないの 灯ちゃんなんて おいしいって言ってくれたわよ」


「えぇ おいしいかったぁー ミミちゃん 今度 教えてくださいねー」


「ほらぁー 可愛いんだから」と、私が灯ちゃんの髪の毛を整えていると


「ヘッ 可愛い子ぶってるだけだよ 男にはもてるけどなー」


「バカ ごめんね 灯ちゃん 私の弟はこんな奴なんだよ」


「ううん でも 走ってる時、私を気遣ってくれて、後ろを見てペースを落としてくれたりして、優しいんですよ」


「へぇー 碧 そんなとこ 気ぃーつかうんだぁー」


「あれはー そのー 石がな靴に入ったから・・ たまたまな」


「明日は 覚悟して走るから・・あー そうだ じゃーぁ 先に行ってるネ」


「おい 明日もかよー」と、2階に登っていった。


「別に 嫌なら嫌って言えばいいのにー まんざらでもないのよ あいつ」


「ミミちゃん たぶん ああゆう人なんだってわかってたから・・ でも、不愛想だけど、誠実な人なんだなぁーって思います 私・・他の人とは違う・・」


「そう まぁ そのつもりで付き合ってあげてネ」


「ハイ! あー 碧君が良ければー 私なんかでも・・」


「あっ 私 そんなつもりじゃぁー 軽く言ったつもり・・ だけど 灯ちゃん 本気? なの?」


「・・・えぇ」と、下を向いてしまった。


「あのね ミミちゃん 私 女の子のお友達 少ないんです 男の子に愛想振りまいているって 評判悪くってー 男の子もチャラチャラしたような子ばっかりでー だから、碧君って そんなとこないからー 前から・・ お友達になりたかった」


「そうなの 灯ちゃんて 美人で賢くって、運動もできて、明るいから 誰からも好かれるんだって思ってた だって1年の時はそうだったじゃぁない」


「うん 段々とネ 女の子からは避けられるようになってしまったの」


「そう じゃぁ 碧に そのつもりでネって言っておくわ」


「あぁ そんなこと言わないでください このままで・・ こうやって、一緒にランニングしてもらえれば・・」


「ふふっ わかったワ 灯ちゃん 可愛いわ 私の妹ならよかったのに まぁ 岬の妹なんだから私の妹みたいなもんだわよネ」」 



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