第12話
二人して、初出勤。
やはり、病院でも二人の事は、噂になる。
「今度、外科に超イケメンの、ドクターが
入ったんだって!」
「え~でも、どうせ顔だけでしょう?」
「どうだろうね?」
「何?小児科に凄い、美人のドクターが
入って来たんだって!」
「へぇーそうなんだ!」
「でも、仕事はどうだろうね?」
最初は、研修生から始まる二人。
でも、頭も良く、何でも器用にこなす
二人は、吸収力が凄かった。
研修後、メキメキと実力を、発揮して行く。
それには、現役のドクターも、ビックリ
だった。
1年も、すれば一人前の、外科医、小児科医
に、なっていた。
そして、何より患者さんの立場になって
考え、対応する二人は、患者さんからの
人気が抜群に、高かった。
「あの外科の、大村ドクター凄いね!
イケメンだし、腕もいいし、患者さんの
人気も有るし、ミスターパーフェクト
だね。」
「本当だね。」
「小児科の大村ドクターも、美人だし
見立ては、いいし、患者さんの人気は
有るし、ミスパーフェクトだよ!」
「本当だね。」
「え?待って!二人共、大村?」
「そうだね?」
「ひょっとして、夫婦?」
「ちょっと、探って来てよ!」
「うん!行って来る!」
美麗の方に、その看護士はやって来た。
「大村ドクター、今少しだけ、いいですか?」
「あ~どうぞ、どうしました?」
「あの~外科の大村ドクターって
ご主人ですか?」
「あっ、はい、そうですよ、どうして
ですか?」
「いや、お二人が病院に、来られた時から
噂になってて、今ではミスターパーフェクト
ミスパーフェクトって、呼ばれてるんですが
お二人が、同じ名字だったので、ひょっとしたらと、思いまして!」
「ハハハ、そんなミスターパーフェクト、
ミスパーフェクトなんて、いいもんじゃ
無いですよ!でも夫婦ですよ。」
「あっ、ありがとうございます!」
「いえ、いえ。」
戻って来た、看護士。
「どうだった?」
「夫婦だった、でも凄く性格がいいの!
大村美麗ドクター、こうなったら、外科の
大村ドクターとも、話がしてみたく
なっちゃった!」
「そんなに?」
「うん!ミスターパーフェクト、ミスパーフェクト、そんな、いいもんじゃ有りませんよ
って、笑ってるの、それが又、ビューティフルなのよ!行けば分かるよ!私、外科に
行って来る!」
そして、仕事もせずに、外科に行く看護士。
大村を見つけると
「大村ドクター、今少しだけ、大丈夫ですか?」
「あ~いいですよ、どうしました?」
「大村ドクターは、小児科の大村ドクターと
ご夫婦ですか?」
「そうですよ、どうしてですか?」
「いや、お二人がこの病院に、来られた時から、噂になっていて、今ではミスターパーフェクト、ミスパーフェクトって、呼ばれてて
お二人が、同じ名字なんで、気になって。」
「間違いなく、夫婦ですけど、ミスターパーフェクト、ミスパーフェクト、そんな
いいもんじゃ無いですよ!普通ですよ!
ハハハ。」
「すみません、ありがとうございました!」
「いや、いや。」
帰ってきた看護士。
「駄目だ!外科の大村ドクターも、凄い
いい人で、イケメン過ぎる!笑われると
骨抜きに、されちゃうわ!」
「そんなに~」
「うん!」
「はぁ~世の中には、居るんだね!そんな
人達が!」
「うん!」
そして、その夜
美麗と大村は、今日のその話をしていた。
「え~大地の所にも、行ったの?」
「うん!美麗の所も、だろう?」
「うん!私達は普通なのにね?」
いまだに、自覚の無い二人だった。
「ところで美麗、もう仕事もだいぶ
慣れたし、結婚式を挙げないか?」
「そうだね!私達はいいけど、両親達に
見て貰わないとね!」
「そうだよな!」
そして、二人は結婚式を挙げる事にした。
家族と友人、病院関係者で行われた。
両親達が、喜んでくれたのが、二人には
一番、嬉しかった。
美麗は、ブーケを5個、用意していた。
「美麗、そんなにブーケ、どうするの?」
「真澄、優、あいか、光司、良太君の分。」
「え?光司と良太も?」
「うん、二人にも幸せに、なって欲しいから!」
「美麗の、そういう所が、好きだよ!」
「フフフ、ありがとう。」
そして、ブーケを投げる美麗。
抜群のコントロールで、真澄、優、あいか
光司、良太の手元に届く。
「え!俺達は男だぞ!」
「いいの!私からの気持ち。」
今度は真澄と勇介、優と省二、あいかと洋平
光司と良太から、プレゼントを貰った。
「家に帰ってから、開けろよ!」
「みんな、ありがとう。」
「ありがとう。」
こうして、式は終わった。
家に帰った二人。
「そうだ、あのプレゼント何だろうな?」
「開けてみようか?」
まず、真澄と勇介の箱を開けた。
中身を見て、吹き出す二人。
中には、ロボットが2体、そしてマジックで
A.Bと書かれていた。
メッセージカードには
《お前達は、やっぱりサイボーグAとBだ!
お幸せに!勇介、真澄》
「ハハハ。」
「懐かしいね!」
次は、優と省二の箱を開ける。
又、ロボットが入っていた。
AとBの、シールが、張っていた。
メッセージカードに
《サイボーグAとB末長く、お幸せに
省二、優》
次は、あいかと洋平の箱だった。
「なぁ、もう流石に、無いよな?」
「だよね?」
箱を開ける。
やっぱり、ロボットだった。
《お前達みたいな、サイボーグAとBは
なかなか、居ないぞ!お幸せに!
洋平、あいか》
そして、最後に光司と良太。
中身は、本格的なロボットだった。
《お前達は、サイボーグを越えている!
凄いぞ、頑張れよ!光司、良太》
「ハハハ。」
「ハハハ。」
もう、笑うしか無い二人。
「美麗が、変なあだ名を付けるから。」
「だって、本当にそう思ったから。」
「でも、全員がロボットって、ある?」
「あり得ない!何処に飾る?」
「あの写真と、一緒に飾ろう!」
シンデレラ城の前のプロポーズの写真と
ミッキーとミニーと一緒に、8体の
ロボットが、飾られた。
「でも、そのサイボーグから、美麗との
距離が縮まったから、このロボット達は
俺達の愛の、キューピッドだよ!」
「フフフ、本当だね、大切にしないと!」
「美麗、これから先、どんな時でも俺が
美麗を守るから!」
「大地、私もどんな時でも、大地を守るから!」
そして、その時美麗のお腹には、小さな
小さな命が、芽生えていた。
どんな時でも僕が君を守るから、どんな時でも私が貴方を守るから。 aki @nyontyun
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