第8話

部屋に戻ると、美麗は直ぐに3人に


「どうだった?」


「うん、楽しかったよ!」


「普通に話が、出来たよ!」


「楽しかった!」


「あのさ、この際みんなから、告白したら?」


「え~!恥ずかしいよ!」


「でも、後一年ちょっとだよ!」


「う~ん、悩むよ~」


「そうだね、まぁ、頑張ろう!」


「うん!」


そして、翌朝もバイキングだった。

大村達は、待っていてくれた。

真澄達は、自分達から話掛けている。


「朝、一緒に食べよう!」


等と、美麗はその姿を、ニコニコと

見ている。

そして、ふと自分の皿を見ると、沢山の

クロワッサンが乗っていた。


「えっ!」


笑う大地に光司、良太がいた。


「もう、3人して何を、やってんのよ!」


「いや、美麗が余りにも、幸せそうな顔で

見てるから、何時、気が付くかな?と思って

のしてたけど、全然、気が付かないから。」


「フフフ、まぁ、いっか~はい、分けて

取ってよ」


「ハイよ!」


そして、和やかに朝食を、済ませると

帰路に着く。

空港からの、バスの席は先生の計らいで


「みんな、好きな所に座って、いいぞ!」


「え~!」


「お~」


美麗は真澄達に


「行っておいでよ」


と、はっぱをかけた。

そして、3人は


「帰りのバス、隣に座ってくれませんか?」


「いいよ」


3人共、隣に座る事に、成功した。

美麗達は、横に並んで4人で座った。

美麗は嬉しかった。


「美麗、良かったな!」


「うん、嬉しい!」


ニコニコの美麗。


(やっぱり、可愛いいな~)


ただ、学校に着いてからの、美麗と大村は

お土産と引き換えに、あの大量の差し入れを

持って帰らないと、いけなかった。


「お二人さん、大変だね~手伝うよ!」


勇介達が、やって来た。


「私達も、手伝うよ!」


真澄達も、来てくれた。


「モテる男と女は、辛いね~」


と、勇介。

黙って、中指を立てる美麗。

次の日は、休みだったが、登校した日が

大変だった。

その、お土産を1年生に、渡すのだから


「美麗、お昼休みに、一緒に渡しに行く?」


「そうだね」


お昼休み、みんなに


「ちょっと、1年の所に行って来るわ!」


「あ~お土産だな?」


「うん」


「大変だな!二人で行くのか?」


「うん、どうせ行くから、一緒に行って

来るよ!」


「お~気を付けてな!」


「うん!」


そして、1年の教室に行く、美麗と大村。

1年の教室を、ノックして入ると


「キャ~」


「お~」


悲鳴に近い、歓声が飛び交う。

その声は、2年の教室迄、聞こえていた。


「あの二人が、揃うと、あ~なるよな?」


と、勇介。


「本当だよな!」


男子達。


「でも、凄いね!」


真澄達。


「差し入れ、ありがとう!お土産を買って

来たので、名前を呼ばれた人から来て!」


「あの、私もありがとうございます!

私も名前を、呼ぶので来てください!」


お土産を貰った、1年生は握手を求めて

くる。

同じく、美麗も握手を、求められる。

やっと渡し終えた、二人。

自分のクラスに、戻る最中


「何か、凄かったな!それに握手なんて」


「本当、ビックリしたね!」


そして、自分のクラスに入ると


「お疲れさん、凄い歓声だったな!」


「あ~握手迄、求められて」


「下手な芸能人より、人気が有るよ!

二人は」


「そんな~私達は普通だよね?大地?」


「あ~そうだよな?」


「自覚の無い、二人だよな?まぁ、そこが

いいんだけどな!」


「そう、そう」


笑う、みんな。


「ねぇ、ところで、みんなは進学するの?」


美麗が聞くと、みんな進学だった。


「あ~これから、毎日、勉強だなぁ~

嫌になるよ!」


嘆く勇介。


「みんなが合格したら、何処かに遊びに

行こうぜ!それを楽しみに頑張ろう!」


大村が言うと


「そうだな!やる気が出て来たぞ!」


勇介が言うと


「本当に単純!」


と、美麗。


「美麗、お前は最近、話し方が可愛いく

なったと思ったら、その性格を治せ!」


「勇介、あんたね、あんたが治しなさいよ!」


「まぁ、まぁ」


止める真澄達。

そして全員が、勉強に打ち込む、毎日が

続いた。

そんな時、大村が


「美麗は、将来は何になりたいの?」


「私?私は、お医者さんに、なりたいの

苦しんでる人の、力になりたいの!大地は?」


「俺もだよ!」


「えっ!そうなの?」


「俺も美麗と一緒!苦しんでる人の力に

なりたいんだ!」


「じゃあ、お互いに頑張ろうね」


「うん!絶対になろうな!」


「うん!」


入試前に10人は、近くの神社に、合格祈願に、行った。


「勇介!あんたは、しっかり頼みなさいよ!」


「美麗、お前は合格より、性格が治る様に

お祈りしろよ!」


「あんたは、まだ言ってんの?」


「もう、二人共、神様の前だぞ!」


大村が止めて、真面目に祈願する。

そして、いよいよ入試、みんな違う大学

だが、美麗と大村は、同じ大学だった。

県内に一つの、医科大学だが、超難関だった。

入試も、無事終わり、後は結果を待つだけ

だった。

結果は、見事に全員合格していた。


「やった~」


「ふ~終わったな~」


「良かった!」


みんなが口々に言う。


「じゃあ、無事全員が合格したから

遊びに行こうぜ!」


大村が言うと


「何処に行くの?」


と、美麗。


「そりゃ~ディズニーでしょう!」


真澄達。


「そうだな!高校、最後の思い出に

ディズニー行くか!」


と、勇介達。


「やった~」


大喜びの女子達。


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