第7話

翌朝、晴天だった。

絶好の海日和だった。


「やったね」


「やった~」


「楽しみだね!」


盛り上がる美麗達。

朝食は、バイキングだった。

入り口で、大村達に会う。


「おはよう、美麗、みんな」


「おはよう、大地、おっ!勇介、みんな」


「おはよう」


「さぁ、食べよう!」


そう言って、みんな皿に好きな物を

取って行く。

すると、勇介が美麗の皿に、次から次へと

乗せて行く。


「勇介!止めてよ、こんなに食べれないよ!」


「ヘヘヘ、今は手が使え無いから」


「本当に、あんたは幼稚ね!」


それを見た、大村が美麗の皿から


「俺が、貰うよ」


と、取って行ってくれる。


(大地は、本当に優しいな~)


「大地、ありがとう」


「いいよ、勇介!美麗に意地悪するなよ!」


「は~い」


そして、みんなで同じテーブルに、座る。


「大地、今日は色々して、遊ぼうね、それと

少し相談が、有るから後で二人で、話が

したいんだけど」


「了解、じゃあ後で」


「うん」


見つめ合う、二人。


「お前達、本当に仲が、いいよな?」


勇介が言う。


「羨ましいでしょう?」


「ふん!」


そして、海に出発前のロビーで、大村が

美麗を呼んでいた。


「何?相談て?」


「あのね、昨日、分かったんだけど真澄は

勇介、優は省二、あいかは洋平が、好き

なんだって!だから、今日は私達と光司君と

良太君で、遊ぼう、3人にチャンスをあげたいの!」


「そういう事か~それなら協力するよ、

ところで美麗、話し方が、可愛いくなってる

けど?」


「あっ、あ~少しは治さないと、大地の彼女が、あんな話し方じゃ、後輩達にも悪いし

……変?」


「いや、もっと可愛いくなって、ドキッと

したよ!」


顔が赤くなる美麗。


「ありがとう」


「じゃあ、みんなの所に行こう!」


手を引いて、行く大村。


(みんなが見てるよ!手を引いてちゃ

恥ずかしいよ。)


みんなの所に、着くと


「おい、美麗お前、顔が赤いぞ!風邪か?」


相変わらずな、勇介。


「違うよ!大丈夫」


そして、海に出発した。

大村は、お願いした通りに、上手くして

くれた。

勇介、省二、洋平の3人は、3人で遊んで

いた。


(真澄、優、あいか行け!)


そう思う美麗。

すると、真澄達が動いた。

そして、6人で、遊び出した。

美麗と大村は、アイコンタクトをして

笑った。

みんなに、とって楽しい、1日になった。

明日は、もう帰る日だ。

帰ると、進学組は、受験勉強の日々になる。

この修学旅行を、満喫しないと。

ホテルに戻って、夕飯迄の間、美麗は聞いた。


「どうだった?みんな」


「うん!一緒に遊べたよ!ありがとう

美麗」


真澄達は、喜んでいた。


「これに、気付いて告白してくれたら

いいのにな?」


美麗は、素直にそう思った。


「それは無理だよ!向こうからしたら

美麗の友達って、感覚だよ」


「諦めちゃ、駄目だよ!頑張らないと

何も手に、入らないよ!」


「うん、分かってるけど」


と、3人。


「夕飯も、バイキングだから、一緒に

食べるんだよ!」


「分かった!」


そして、夕飯の時間、大村達が待っていて

くれた。


「美麗、待ってたよ、又するんだろう?」


「さすが大地!うん、お願いね!」


そして、テーブルに


「光司、良太は、こっち!」


大村が呼ぶ。


「大地、俺達は?」


「勇介達は、そっちのテーブルな!」


「夜も別かよ!」


ふくれる勇介。

そして、美麗は大村の横に、座る。

真澄達は


「金田君(勇介)そっちの、テーブルに

座っても、いいかな?」


「いいよ!どうぞ」


一緒に食事を、始めた。

真澄達が、気になる美麗は、チラチラと

隣ばかり、見ている。

そんな美麗の、姿に


「香月さん、どうしたの?隣ばかり見て?」


光司と良太が、聞いて来た。


「あっ!あ~」


困っていると、大村が


「あのな、実はな……」


事情を説明してくれた。


「そうだったのか!早く言ってくれれば

もっと協力したのに!」


「いや、今からでも協力するよ」


光司と良太が、言ってくれた。


「ありがとう、お願いします」


(友達の為に、美麗は可愛いいよ!)


そう大村は、思っていた。

そして、そこから4人は、作戦会議に

入った。


「あのさ、今日も夜は、散歩するんだろう?その時に、当たりの棒を引いた人が、二人

ずつ、ペアを組む様に、指示出来る様に

するんだよ、そして棒は全部、当たりに

しておいて、この4人の誰かが、一番に

引いて、あの6人を二人ずつ、散歩させようぜ。」


「さすが大地!それはいいな!」


「じゃあ、今の間に、仕込んどくわ!」


「みんな、ありがとう、大地ありがとう」


「いいよ!俺達が付き合い出したのも

みんなの、お陰だから、恩返しだよ!」


「そうだね!頑張る」


「うん、頑張ろう!」


そして、散歩の時間


「今日は最後の日だから、二人ずつ散歩

します!ペアは、このくじを引いて、当たりを、引いた人が決めるから!」


大村が言うと


「え~!」


「何だ、それ?」


「誰が引くの?」


「あっ!じゃあ私が引くよ!」


美麗が言うと


「どうして、美麗お前なんだよ!」


「勇介うるさい!黙れ!」


「じゃあ、ひきま~す、あっ!当たった!」


「くじ運の強い、女だな!」


と、勇介。


「じゃあ、一番目は勇介と真澄、二番目は

省二君と優、三番目は洋平君とあいか、四番目は

私達4人で行きま~す!」


「どうして、お前達だけ4人なんだよ!」


勇介が聞いて来る。


「私が大地と歩いたら、光司君と良太君が

二人だよ!だから4人で、さぁ、行った、行った!」


そして、歩き出す6人。


「やった~本当に大地、光司君、良太君

ありがとう。」


「いやいや、何か気が付けば、いいんだけどな?」


心配する光司と良太。


「いっそ、女子から告白したら、いいのに」


「じゃあ、俺達も行くか?」


「そうだね」


4人で歩いた。


「楽しかったね」


「そうだな」


「本当に」


「もう、明日には帰るんだな」


等を話しながら、歩いた。


「ねぇ、光司君と良太君は、好きな人は

居ないの?」


「俺達2人、いや、4人は好きな人が

居たけど、今は居ない」


「どういう意味?」


「今は大地の彼女に、なってるから」


「え~!」


「だから、美麗言っただろう?モテるって!」


「何だか急に、恥ずかしくなって来た、

ごめんね」


「いや、相手が大地なら、諦め易かったよ

今は、二人の事を応援してるから」


「ありがとう」


「光司、良太ありがとう」


「省二と洋平もだよ」


「そっか~何とか、結ばれて欲しいな!」


ホテルの前に着くと、6人は帰って来ていた。


「遅いぞ~亀!」


と、勇介。


「あ~ごめん、ごめん、楽しかったか?」


大村が聞くと


「あ~楽しかったよ、美女との散歩だからな!」


「それは良かった!勇介、偉いね~」


「美麗、お前は俺の母さんか!」


怒る勇介。


「ごめん、ごめん」


「じゃあ、時間だ、ホテルに帰ろうか」


「うん」


「じゃあ、又、明日」


「おやすみ」


「おやすみ~」

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