第5話

翌朝、又みんなが迎えに来た。

大村が


「おはよう、美麗!昨日の返事を聞かせて!」


「大地、みんなが居るんだぞ!」


「いいよ」


「うん、付き合ってみようか!」


「本当に?美麗、やったぜ!」


「やったな、大地!」


喜ぶ勇介達。


「やったね、美麗!」


喜ぶ真澄達。

何故か、周りが喜んでいる。


「これは、学校で1番のビックカップルの

誕生だぜ!」


と、勇介。


「勇介、何が1番だよ!」


と、美麗。


「美麗、お前が分かって無いだけで美麗も

大地も、同級生だけじゃ無くて、先輩達

にも、モテてんだよ!その二人が付き合うんだから、その口を治せよ!」


「勇介!お前は私の口の事ばかり、本当に

うるさいな~治らないよ!いいだろう?

大地!」


「俺は、今のままで、いいよ!その方が

他の男が寄って、来ないし!」


ガクッとする美麗。


「大地!それは、どういう意味だよ!」


笑ってる真澄達。


「それは、言えるね、美麗がこれで

おしとやかだったら、最強にモテちゃう

もんね」


「だろう?」


「本当に、みんなして!」


1人キレる美麗。


「はい、美麗」


かがむ大村。


「え~今日もか!」


「うん!部活復帰する迄!」


「まぁいいか!」


と、おぶわれる美麗。

そして


「走れ~大地!」


「又、言ってるよ!」


と、勇介。

みんなは、何時もの光景に、言葉も

出ない。


「でも、又、学校に着いたら、きっと

言い合ってるよね?」


「大有りだな!」


そして、学校に着くと、やっぱり言い合って

いた。


「なぁ、大地、美麗、毎日、毎日よく

そんなに言い合えるな?」


「だって!」


二人が同時に言う。

思わず、笑ってしまう二人。

後が続かなかった。


「まぁいいか!」


「そうだな!」


そして、教室に向かう10人。

目立って、目立って仕方無かった。

でも、やはり心良く思って無い、同級生

先輩達がいた。

そして、何時の間にか、二人が付き合って

いる事が、学校中に知れ渡ってしまった。

先輩達に、呼び出される美麗。


「あんた、大村君と、付き合ってんの?」


「はい」


「別れなさいよ!あんたじゃ似合わないよ!」


「それなら、先輩達も大村に、告白すれば

どうなんだよ!」


「あんた、本当に生意気ね!ムカつくわ!」


又、水を掛けられた。

今度は、やり返す美麗。

そこに真澄達が、やって来た。


「止めて!先生を呼びますよ!」


しぶしぶ、その場を去る、先輩達。


「美麗!大丈夫?」


「大丈夫!今回は、やり返したから!」


「そんな事したら、又、目を付けられるよ!」


「あの人達は、大地が好きだから、何も

しなくても、やられるよ!」


「そりゃ、そうだけど、まず着替えよう」


「うん」


体操服に着替えた、美麗を見て大村達が

やって来た。


「美麗、お前まさか又、やられたのか?」


「うん、でも今回は、やり返したから!」


「そういう問題じゃ、無いだろう!」


「あのね~大地!前にも言ったけど、あんた

モテるんだから、こんな事は想定内だよ!」


「俺、行ってくる!」


「どこに?」


「先輩達の所にだよ!」


「止めろよ!そんな事したら、余計に

ひどくなるだろう?」


「そうか?美麗ごめんな!」


「大地が、謝る事じゃ無いよ!」


と、大地と美麗が言い合っていると、勇介が


「美麗、お前は本当に、強いな!」


「勇介!お前は少しは、心配しろ!」


「あ~大丈夫か?」


「遅いわ!」


と、笑う美麗。

大村は内心、イライラしていた。

美麗に、こんな事をする、先輩達が

許せなかった。

でも、先輩達の嫌がらせは、止まらなかった。


「もう、限界だよ!俺、行ってくるから!」


「いいって!」


「黙ってても、やられるんだぜ!納得

行かないよ!行ってくる!」


大村は、走って行ってしまった。

追いかける、勇介達と美麗達。


「誰ですか!香月に嫌がらせしている

先輩達は!」


凄い剣幕で、問い詰める。


「お~大村じゃん!いい所に来たな~

お前、香月と付き合ってんだって?

俺達のアイドルだぜ!香月は、別れろよ!」


男子の先輩達に、囲まれてしまう。

そこに、勇介達と美麗達が、追い付いた。


「何してんだよ!大村を離せよ!」


と、怒る美麗。


「これは、可愛いい香月ちゃん、こんな

大村と別れて、俺と付き合ってよ!」


「嫌だよ!」


「ヒョー冷たいね?でも、そこが又

可愛いいね~」


「いい加減にしろ!大村を離せよ!」


手を伸ばして来た、先輩の手を払う美麗。


「痛い~香月ちゃん、言う事を聞いた方が

いいよ!」


「嫌なもんは、嫌だ!」


そう言って、大村の所に行って、手を引いて

連れ出す。


「もう、2度と私達に、関わるなよ!自分に

ふさわしい相手を、見つけろ!」


「生意気だね~香月ちゃん!」


「本当の事を、言っただけだよ!分かったか

これ以上、何かしたら、今迄の事を全部

先生に言うからな!進学、就職に影響する

だろうな!」


と、一喝する美麗。

ギクッと、する先輩達。


「では、お邪魔しました!2度と、ここに

来なくて済む様に、お願いします!先輩達!」


そう大村は言って、女子の先輩達をギロッと

にらむ。

先輩達は、目をそらしてしまう。


「さぁ、教室に帰ろうぜ」


と、勇介。


「うん」


みんなの返事。

教室で


「大地、ありがとう」


「いや、俺の方こそ、ありがとう」


「お前達、二人は強いな~本当にサイボーグAとBだよ!ありゃ、勝てないわ!」


と、勇介達。


「本当に!私達は何も、言えなかったもん」


と、真澄達。


「サイボーグだって、美麗」


「やっぱり、私が付けた、サイボーグの名前は、合ってたんだよ」


そう言って、みんなで笑っていた。

お陰で、あれ以来、先輩達は大人しく

なった。

平穏な日々を、送る美麗と大村。

美麗も部活に、復帰して元気に部活を

する毎日だった。

そうして、いじめていた先輩達も、卒業して

行った。

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