第4話

1日の授業が、終わり部活の時間。


「美麗、部活はまだ、無理だよね?」


真澄達が、やって来る。


「そうなんだよ!部活はまだ無理だって、

最悪だよ!」


「じゃあ、私達は行ってくるね。」


「うん」


(あ~早く、バレーしたいよ!)


「おっ?ヒョコタン部活は?」


大村が、やって来た。


「まだ、無理なんだよ!最悪だよ!」


「そうか~じゃあ、今日もサッカーを

見れば?いっそ、サッカー部に入れば?」


「大村、私は女子だぞ!入部出来る訳が

無いだろう!あんたの方こそ、ドS だよ!」


「お前達、又、言い合ってんの?」


勇介達が、やって来た。

省二が


「いっそ、お前達、付き合っちゃえば?」


「はぁ?」


と、美麗。


「あっ、それ、いいかも!」


と、勇介達。


「俺は、いいけどヒョコタンがね?」


美麗を見る、大村。


「大村、こっちを見るな!早く部活に

行け、お前達!」


「あいよ!」


部活に行く、大村達。


(何を言い出すんだよ!私が、付き合うなんて)


何故か顔が、熱い美麗。


「なぁ、大地、本当の所、美麗の事を

どう思ってんの?」


勇介達が、聞くと


「俺は、香月さんみたいな、タイプが

好きだよ!だから付き合いたいよ!」


「ヒョ~そうなんだ!」


「じゃあ、ちゃんと告白、しろよ!」


と、省二達。


「でも、香月さんの、あの性格だから

何を言ってんだよ!って言われそうで」


「大地、押して、押して、押しまくれ!」


と、勇介達。


「そうだな、ここは頑張りますか!」


「おっ、楽しみだぜ!」


そんな事を、知らない美麗は、今日も

サッカーを見ている。


(やっぱり、大村は上手いな、勇介は

相変わらずだな!)


なんて考えながら、見ていた。

練習が、終わったので、教室に戻ろうと

すると、大村がやって来た。


「ヒョコタン、今日も一緒に、帰ろうぜ」


「はぁ?だから、もう自分で歩けるし、気に

なってたんだけど、そのヒョコタンは

何時まで言うつもり?」


「じゃあ、俺も美麗って、呼んでいいか?」


「どうしたんだよ、急に」


「いや、勇介が、そう呼んでるから俺も」


「好きにしろよ!サイボーグ」


「美麗、俺もサイボーグとか、大村じゃ

無くて、大地って呼んでくれよ」


「大村、あんた熱が有るよ!病院に行け!」


「熱なんか、無いよ、一緒に帰ろうな

美麗」


「おっ、お~」


(真澄達と勇介以外に、美麗って呼ばれた事が無いから、恥ずかしいよ)


そう思いながら、教室に行くと、真澄達が

部活が終わって、帰って来た。


「お疲れ~」


「疲れたよ、美麗」


「いいじゃん、部活で疲れるの、羨ましいよ

さぁ、早く支度して帰ろう!」


「うん、ちょっと待ってね」


そして4人で、下に降りると、大村達が

待っていた。

今日は、何故か省二達も、一緒で大人数

だった。


「さぁ、帰ろうぜ美麗」


「こっぱずかしい!」


「キャ~大村君が、美麗だって!」


騒ぐ真澄達。


「騒ぐな、うるさい!」


キレる美麗。

大人数で帰る事に、なった。

そして、校門に行くと大村が又


「はい」


と、言ってかがむ。


「もう、歩けるよ!」


と、美麗。


「いいから、はい」


と、大村。

仕方なく、おんぶされる美麗。

すると


「走れ~大地!」


叫ぶ美麗。

すると、大村が立ち止まり


「今、大地って言った?」


「うん、恥ずかしいだろう?」


「いや、嬉しいよ、走るよ美麗!」


そう言って、走る大村。

その姿を、残る8人は呆気に取られて

見ている。


「美麗に大地だって!」


と、真澄達。

すると勇介が


「大地が美麗と、付き合える様に、協力

してくれよな!」


「うん、分かった!」


真澄達は心良く、返事する。

家に着くと、やはり


「ゼーハー、ゼーハー」


「情けない!」


「美麗、走るのは、キツいよ!」


「何を言ってんだよ!大地これ位はクリア

しないと!」


「じゃあ、足が完璧に治ったら、美麗が

俺を、おぶって走れよ!」


「はぁ?私は女子だぞ!」


「筋トレに、なるぞ~」


笑う大村。

そこに、みんなが到着。


「お前達は又、言い合いしてるのかよ!」


勇介が言う。


「だって、大地が私の足が治ったら、私に

おんぶして走れって、言うんだぞ!」


「面白いじゃん、美麗なら出来るぞ」


「勇介、お前は本当に許さないからな!

いつか本当に、ぶっ殺してやるからな!」


「だから、その口を治せ!足を治す前に!」


「無理だよ!無理!」


「香月さんて、そういうタイプだったんだ」


驚く省二達。


「美麗は、ずっと、あ~だよ」


何のフォローにも、ならない真澄達。


「ハハハ」


笑う大村。


「この、ギャップが美麗なんだよ!」


「何を何でも、知ってるみたいに、言ってん

だよ!大地!」


「そりゃ、そうだな!じゃあ、もっと知りたいから、付き合って下さい!」


「はぁ?あんた、こんなみんなの前で

やっぱり熱が有るから、病院に行け!」


「いや、熱も無いし本気だよ!付き合って

下さい!」


「あ~こっちが、熱が出て来たわ!」


「じゃあ、今日1日考えて!」


「あっ、あ~分かったよ」


そして、男子達は帰って行った。

残った真澄達が、美麗に


「美麗、付き合いなよ!大村君イケメンだけど、性格もいいじゃん!」


「そうだよ!おぶってくれるし、先輩に

やられた時も、必死だったよ!」


「そっか~有ったね、そういう事が」


「そうだよ、美麗!断る理由が無いよ!

一度、付き合ってみなよ!」


「う~ん、分かった!付き合ってみるよ!」


「キャ~やった~、明日が楽しみだよ!

じゃあ帰るね」


「うん、又、明日!」


その夜、美麗は考えていた。


(そうだな、何時も守ってくれるし、私の

口の悪い所も、気にせずにいてくれるし

いい性格だな、付き合ってみよう!)

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