第5話

昔と変わらない綺麗な音を奏でていた。

演奏が終わり、少し休憩をする事になった。

「よし、練習再開するか」

俺がそう言うと、瞬は座りながら言った。

「俺ちょっと外行ってくるわ」

そう言って、スタジオを出て行ってしまった。

「どこ行ったんだろ?トイレかな?」

奏はそう言ったが、多分違うだろう。

それから三十分程経っても戻ってこない。

「遅いな」

「そうだな、あいつ何してるんだ」

俺と隼人が話していると、奏が何かに気付いた。

「あれ、そう言えば瞬携帯置いてってるじゃん」

「本当だ、連絡取れないな」

「私探して来る」

奏は急いでスタジオを出て行った。

俺も探そうと思い、一緒に探しに行く事にした。


***


スタジオ近くの公園、そこに瞬は居た。

「やっぱりここに居たのか」

瞬はベンチに座っていた。

「あぁ、ここ良く4人で集まったからな」

瞬の隣に奏が座った。

「懐かしいね、ここでよく人気バンドになろうって話したよね」

俺も二人の反対側に座ることにした。

「あの頃は楽しかったよな」

中学一年生の頃、俺たちは出会った。

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