第3話
100年間続いた戦争は今決着がつこうとしてるわ
100年間戦争をしていた?
そんなことはこの世界に来てから一度も聞いたことがなかった
独立国家キングスレイトと王国との戦争
普段生きてきてそんなことを感じたこともないし聞いたこともなかった
100年も戦争をしていて気づかないはずがないじゃないか!
そんな話をされたって信じることなんてできるかよ!
俺は真っ白になりそうな頭で感情にまかせて言葉を発していた
無理もないわ この100年間での戦争はほぼ冷戦だった
それは王国側とスラム側に決めてとなる武力があったから
決めてになる武力?
そう。それはテンペストよ
テンペストは全員で5人スラム側に3人と
王国側に2人
スラム側はそもそも戦争をする気がなかったの。スラム側から仕掛けることはなかったのだけれど王国側はスラムを潰したかった
でも抑止力としてこちら側にはテンペストが3人いたから王国側は大きく攻め入ることができなかったの
でも2年前スラム側にいるテンペストが2人王国側についてしまってそこから戦いは一気に加速していった。
そのきっかけになったのが...
女の人の話をさえぎるように大きな爆発音がした
それと同時にサイレンが響きわたった
なんだ!?
建物の中は危険よ!早く外へ!
外へ出ると重鎧機を装備した兵士がスラムの兵士と戦闘をしているのが目に入った
こっちよ!
女の人は街を駆け抜けて門とは逆の城壁の方に走った
この船に乗って!
小さな小舟が地下下水道に続くであろう所に浮いていた
いいんですか!?守らなくて!
俺とカイトは船に乗るのを拒んだ
あの大きな鎧を来た兵士が現れてからこっちの戦力ではどうにもできなくなった!
ここも終わりよ!
スラムの中でも1番大きいキングスレイトの本拠地ミッドガルに行くわ!
今は生き延びるの!
そういうと女の人は俺たちの背中を押して無理やり船に乗せた
そこから下水道の中を漕いでミッドガルを目指すこととなった
下水道と言っても水もきれないな地下水道と言ったほうがいいだろう
遅れてごめん わたしの名前はラナって言うのラナ・マックスウェル
君のことはカイトに聞いたわ よろしくね
ラナさん。もう俺あたま追いつかないよ
俺とカイトは自分の街をあんなにしたやつらに復讐がしたいんだ。それをやったのはあんた達キングスレイトなんだろ?
俺はラナさんの胸ぐらを掴む素振りを見せた
カイトはあわてて俺の肩を掴んだ
おいおい!よーく聞けよ!あれはキングスレイトじゃないんだ。王国の仕業だったんだよ。
おい!カイト!だまされんなよ!なんでそんなの信じれんだよ!
2人ともちょっと聞いてー!今ここでなにを言っても信じてもらえないだろうし信じされる証拠もない
今戻っても殺されるし私を殺したところで君たちはどうしようもなくなるでしょ?
一回ミッドガルに行って話を聞いてほしい
俺はどうしても信じることができない気持ちでいた というより信じたくなかった 自分の敵はスラムだと思いこの何年間か復讐心を募らせていた その復讐をするはずの相手が実は違って 信じていたはずの王国なんてのは気持ちがおかしくなってしまう
とは言え今はラナに従うしかないと思った
もうすぐ着くわよ
地下水道の先に光がさしていた
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