第414話
上級ダンジョンの最下層のボスモンスターを倒した報酬として出て来た宝箱。そんな宝箱から出て来るアイテムはどんなアイテムなのだろうかと思いながら、罠の有無を確認したアルは宝箱の蓋を開いた。
「魔力がかなり込められた物だな。」
『アル!これ、なんです?』
「調べてみるよ。」
鑑定系魔法を複数発動して宝箱の中に入っている球体を調べると、どうやらこれは凝縮魔力宝珠と言う名前の様だ。
どう言ったアイテムなのかの詳細を確認にすると、凝縮魔力宝珠は膨大な魔力を凝縮されて出来た物と言う事しか分からなかった。
とりあえず、この凝縮魔力宝珠の使い道は魔力を必要とする魔道具に使えると言う事だろう。
その事をユキたちに知らせるが、上級ダンジョンを攻略して手に入ったのがこんな物だと知ってラティア以外は興味を無くした様だ。
凝縮魔力宝珠はラティアの動かすゴーレム作成時にラティアと相談して使う事を決めると、アルたちはダンジョンコアのある部屋に続く門へと向かって行く。
『パパ、小さくて入れそうにないよ?』
「そうだな、クウは入れそうにない。クウ、一旦身体を小さくするぞ。」
『うん!』
二番目に大きなシェーレでも入れる大きさの門だが、進化したクウの大きさではギリギリ入りそうにない。
その為、クウの身体のサイズをぬいぐるみサイズに変更すると、小さくなったクウはアルに飛び込んで来た。
「おっと……。」
頭を擦り付けて来るクウを抱っこして、アルたちはダンジョンコアのあるコアルームへと門を潜って向かう。
ダンジョンコアのある部屋に入ったアルたちは、本当の意味で上級ダンジョンの攻略報酬と言える宝箱を開ける。
「流石にここの宝箱には凄いのが入っているな。これで目的は達成だ。」
水晶大王蟹の試練鍵、これが迷宮都市スリンカの上級ダンジョンの攻略報酬だ。
この水晶大王蟹の試練鍵はクリスタル王国にある最上級ダンジョン水晶大王蟹の試練に挑戦する為のアイテムである。
これでクリスタル王国で行なう目標の最上級ダンジョンの攻略が行なえる様になった。
「じゃあみんな帰るぞ。帰ったら、オークキングの肉を使って焼き肉だ!」
そうアルが言うと食事は魔力であるゴーレムコアのラティア以外はテンションが上がっていた。
身体の大きな召喚獣が居る為、アルはユキたち全員を送還すると、コアルーム内にある転移水晶を使って転移した。
久しぶりに外に出たアルは真っ直ぐに冒険者ギルドへと向かった。
冒険者ギルドに着くと、時間は十時前だからか、そこまで冒険者の居ない冒険者ギルド内で銀級・金級冒険者専用の受け付けへと移動する。
「おはようございます。本日はどの様なご用件ですか?」
「上級ダンジョンを攻略した。これが攻略の証だ。」
そう言ってアルは水晶大王蟹の試練鍵を取り出して受け付けカウンターに置いた。
それを見て受付嬢は唖然とした顔で水晶大王蟹の試練鍵を見ると、慌てた様子に変わる。
「いま確認します!」
慌てて受け付けの奥に向かって行く受付嬢を見送ると、受付嬢が鑑定する為の魔道具を持って来るまでの間は待つ事になる。
「お待たせしました。これから確認しますね。」
「お願いします。」
受付嬢は鑑定の魔道具を使って鑑定を始める。
「ほ、本物だ!!あ、失礼しました。」
「それで金級冒険者試験を受けたいんだけど。受けられそうか?」
銀級冒険者ギルドカードを渡して確認すると、受付嬢はギルドカードに金級冒険者への推薦がある事を確認したのか、またアルに待つ様に言って受け付け奥に消えていく。
そうして少し待つと、戻って来た受付嬢の案内の元、アルは冒険者ギルドの二階へと上がる事になる。
そして案内されたのは冒険者ギルドの長であるギルド長が居るギルド長室だった。
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新しく作り直した作品があります
・怪異溢れる世界
以上の一作です
時間がある方は読んでくれると嬉しいです
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