第53話

 コボルトソルジャーには衝撃波はよく効いたがおおなめくじにはロックスライムと同じく衝撃波は効きづらい様でそれほどのダメージを受けていない様ですぐにこちらに向かってくる


 近づいてくるおおなめくじたちの前に火の壁を魔法で作り出して近寄らせない様にして今のうちにユキとシェーレに指示を出す


 「斬撃系か刺突系でおおなめくじを攻撃するぞ!俺とシェーレが斬撃系!ユキが刺突系で攻撃だ!」


 『わかったです!ツノドリルを食らうです!』


 『分かりました。ハサミで切ります!』


 火の壁に焼かれて後退したおおなめくじたちは後方のおおなめくじたちが魔法で放った水球で火の壁が無くなるとコボルトソルジャーたちと共に向かってくる


 身体の粘液が無くなったおおなめくじとコボルトソルジャーにアルは複数の火の矢を放ち攻撃した


 モンスター一匹あたり五本の火の矢を放ち後方にいるおおなめくじたちは粘液もあり粘液を燃やして火の矢が当たったが粘液のせいで威力が落ちたが前衛のモンスターたちにはよく効いた


 コボルトソルジャーは持っている武器で一、二本の火の矢を防げたがおおなめくじたちはその大きさもあり回避も出来ずに火の矢が当たりダメージを受けている


 魔法を放った後ユキとシェーレがおおなめくじに向かい俺は衝撃波と火の矢のダメージを受けて弱っているコボルトソルジャーに向かった


 『これで倒すのです!!』


 闘気を纏いおおなめくじに突き進むユキはそのまま速度を落とすことなく突撃してツノの闘気を螺旋回転させていき闘気のドリルを纏うことになったユキはおおなめくじの放出していた闘気を削りおおなめくじの表皮にドリルの先端が当たるとそのままおおなめくじの身体を削り取って貫通して後方のおおなめくじに向かって突き進んでいく


 『行くです!行くです!行くです!……ぬおおお!!!すっ、滑るです!!……壁が!……』


 後方のおおなめくじはまだ粘液を身体に纏っているのでぬるぬるしていて滑り粘液や放出していた魔力を削るがおおなめくじにはダメージを与えずにそのままユキはダンジョンの壁に向かってしまう


 『ふっ、とぅ!……まだまだ行くです!!!』


 ドリル状にしていた闘気を消すとユキは壁にジャンプしておおなめくじの側面に移動するとまた先ほどと同じ様に闘気のドリルを作り出すとおおなめくじに向かって走り出すとおおなめくじの側面に当たり今度は減った粘液と魔力をドリルで削っていくとおおなめくじの身体に大きな穴を開けて倒した


 『ユキ先輩は倒しましたか。次は私の番ですね!』


 全身に魔力を纏ったシェーレが前衛のおおなめくじに近き分厚いハサミで粘液の無いおおなめくじを叩きつぶすと後衛のおおなめくじに近づいていくとおおなめくじは身体を起こすと消化液をブシャっと吹き出した


 『危ないですね。……これで死んでください!』


 吹き出した消化液を纏う魔力を足に集中して素早く移動して消化液を回避するとおおなめくじの側面に移動したシェーレは鋭いハサミでおおなめくじを半分に切断するともう一つのハサミを振るうと少し滑ったがおおなめくじの上半身をダンジョンの壁に叩きつけて倒す


 二人がおおなめくじを倒している間、アルは弱ったコボルトソルジャーたちに接近すると火の矢を受けて火傷をしているコボルトソルジャーに剣を振るって攻撃していく


 肩や足、腹に火の矢を受けたコボルトソルジャーは膝をついて腹を押さえていたので首を切断してはねると残りのコボルトソルジャーを攻撃して倒した


 「おおなめくじの粘液は厄介だな。最初に火で粘液をどうにかするしかないか」


 『ぬめぬめしていてあいつは嫌いです!』


 『私もあの粘液は気持ち悪いですね』


 それぞれおおなめくじの話をしていきながら倒したモンスターたちの魔石とドロップアイテムを拾って収納して先を進んでいった

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