第44話
途中で昼食を食べる為に休憩を挟んだがそれまで休む事なく走り続けて夕方には迷宮都市スリンカまでの道中にある村になんとかたどり着くことができた
リーツ村の門兵をしている自警団員に冒険者ギルドカードを見せると俺の歳で銅級な事に驚かれた
このリーツ村で寝泊まりする為に門兵のおじさんに聞くと此処リーツ村はルーツ町と迷宮都市スリンカとの間にあるがハイツ町からもここリーツ村に寄りスリンカに行く為宿屋もそこそこあるみたいだ
「それなら召喚獣も泊まれる宿屋はありますか?」
「召喚獣かい?もちろんあるよ。けど泊まる値段が高いけど大丈夫かい?」
「大丈夫です」
「それなら教えるよ」
召喚獣も泊まることが出来る宿屋を教えて貰いこれから向かう
村の中を見ていくと迷宮都市から物を運ぶ為の交通路にある村な為、町ほどではないが夕方にも関わらず賑やかだ
目的の宿屋に着く頃には日も落ちていた。宿屋に入るとやはり召喚獣も泊まれるからか一部屋の値段が高かったが払えるので払い此処の宿屋に決めた
もう夕食の時間だった様で部屋の鍵を渡されるとどんな召喚獣なのか確認したいと言われ村に入る前に召喚玉に戻していたユキとシェーレを宿の女将に見せて二人の夕食も頼んだ
この宿屋では部屋まで食事を持ってきてくれる様で二人を召喚玉に戻して先ほど渡された部屋に行った
部屋も広く二人を召喚できるくらいはあったので夕食が来るまでの間に二人を召喚した
『ゆっくりしていいです?』
「してもいいぞ。ユキ、シェーレ」
『それでは私も夕食が来るまで一休みしますね。あるじ様』
二人が休み始めたところで着ている防具や新しく購入した鋼の剣の手入れをしていく。手入れが終わりそれを収納した頃に部屋の扉が叩かれた
「夕食、お持ちしました」
「今から扉を開けますね」
扉を開けると先ほどの宿屋の女将ではなく若い女性が料理をワゴンに乗せて持って来てくれた
「これがそちらのウサギのモンスターの分です。こちらがカニのモンスターで最後にこちらがお客さんの夕食です」
ユキやシェーレの分が二人の近くに置かれて俺の分の料理がテーブルに乗せられていった
「夕食のおかわりは有料ですので注文する場合には受け付けまでお願いします。食べ終わったら部屋の前に置かれている棚に置いてください」
「分かりました」
「では失礼しました」
従業員の女性が部屋を出ると夕食をみんなで食べ始める。二人とも進化した事で一回に食べる量が増えているのでおかわりが必要そうだから追加で収納空間に仕舞ってある食材を追加してあげながら俺も夕食を食べる
やはりここはクォーツ湖に近いので魚やオオガニなどの魚介の料理が夕食だと思ったが肉料理だった
しかも今まで食べた事がないくらいに美味しく豚肉に似ているが前世を含めて今まで食べた豚肉よりも美味しかった
夕食を食べ終わると部屋の前に置かれている棚に皿を置いて部屋に戻る
「明日には迷宮都市に着くな」
『まだアルの入学試験の日まで日にちがあるけどどうするです?』
「試験日まではそれまで迷宮都市の宿屋で泊まってダンジョンに行こうと思っているよ」
確かにユキの言う通りまだ試験日まで時間があるのでそれまでの間に迷宮都市にある上級ダンジョンと中級ダンジョンの内中級ダンジョンには入っておきたい
『ダンジョンでもいっぱいモンスターを倒すです!』
『ウサギ先輩の言う通りですね。私もモンスターを倒して行きますよ!あるじ様!』
二人ともまだ迷宮都市に着いてもいないのに張り切っているようだ
「俺も強くなる為にもダンジョンで戦わないとな。その為にも今日も魔法の練習をしていくぞ。二人とも」
『魔法は苦手です』
『分かりました。あるじ様』
二人にやる日課をやる前に三人で魔法の練習を沢山してから日課のブラッシングと甲殻を磨いて魔力と闘気を使い果たしてその日は眠りについた
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