第5話

 扉を開けて入って来たのは父親のルークだった


 「ダグさん、アルはどうですか?」


 「ルークか。アルなら良くやっているよ」


 「そうですか。アル、午後からはどうするんだ?」


 「家にいる予定だよ」


 「分かった。ダグさん、いつもの薬を頼む」


 「分かった。少し待っていろ」


 ダグが薬を取りに向かうと父親のルークと二人になる


 「アルは将来は薬師になるのか?」


 「ううん、冒険者になる予定だよ」


 「そうかなら何でダグさんの所なんだ?」


 「ダグさんには薬の作り方や薬草を買って貰っているんだ」


 話しているとダグが薬を取ってきてこちらに戻ってきた


 「薬持ってきたぞ。これでいいか」


 「この薬であっている。代金はこれであっているか」


 「あってるよ」


 「アル、頑張れよ」


 「うん」


 「ではダグさん」


 ルークが薬屋を出るとまた薬作りに戻り薬を作っていく


 「もう昼食を食べるか。どうする昼食をうちで食べるか?」


 「はい、お願いします」


 まだ早い時間帯だが昼食をダグの家で食べて家に帰る。家の中にはまだ誰も居らず家の中に入ると自分の部屋に戻り身体を魔法で綺麗にするとベットに座り召喚魔法の練習を始める


 召喚魔法は他の魔法とは違くてモンスターと契約して契約したモンスターを召喚する魔法である


 この召喚魔法でモンスターと契約するには魔力を召喚魔法の特性に変換する必要がありその変換した特殊な魔力を使いその魔力を固形化して触れる様にしないといけない


 しかも作り出した固形の魔力の量と形で契約する事が出来るモンスターの強さが変わってしまうしモンスターの成長限界が決まってしまうので一回作る事に全力で作る必要がある為に一日で作る事が出来る回数も限られてしまう


 練習で作り出した召喚玉は固定しないと元の魔力に戻ってしまうので固形にするだけでは意味がないが練習としてならいくらでも作って練習が出来る


 召喚玉の一番良い形は真球の形が一番性能が良くなる形で今の俺には到底作る事は出来ない


 午後はこの召喚玉を作って真球に近づけるのが目的だ。今はまだゴツゴツした球状の形にしか出来ていないのでまずはこのゴツゴツとした部分を無くしてスベスベにしていく練習をしていく


 魔力が無くなるまで練習を続けていったら次は武術の練習を始める。基礎的な技術だけだが武術をする事で身体を強くする事は出来るだろう。本当は外でやりたいのだが兄のケビンや姉のベルが鬱陶しく嫌がらせをしてくる可能性がある為仕方なく部屋の中で練習を始めていく


 剣などの武器はない為、拳や蹴りを何もない空間に形稽古の様に繰り出しながら魔力が回復するまで過ごしていく


 魔力がある程度回復した頃になると汗だくになり身体が疲れて動きが鈍くなってしまう


 服に張り付くほどの汗を綺麗にすると飲み水を魔法で作り出しそれを飲んで身体の疲れや怪我を取る魔法を使用して将来の危険な怪我になる物だけを治すと後は自然に治るのを待つ事にするだけなので自然回復力を強化する魔法を使っておく


 その後は魔力が回復し切るまでベットに横になりながら過ごしていく。魔力が回復するとまた召喚玉を作る練習を行い魔力が無くなってくると今度は身体を柔軟にする為の運動を始めていった


 夕食までこれを繰り返し行い毎日修行の日々を過ごしていく


 夕食は偶に一緒に取る様にルークに言われて取るが睨みつけられたり嫌味を言われたりするのでそれも少なくなっていき一年に数回あるかないかくらいなので夕食を扉の前に置かれるとその夕食に危険がないか確認してから食べ始めていくのが日課になっていった


 食器を洗ったらトイレに使われているスライムが入った壺に使用した水の塊を入れておいた


 寝る前には軽く柔軟をしてからベットに入りいつもの様に物理と魔法の攻撃を防ぐ結界を作り出してから眠りについた

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