第63話
C地点を侵攻するパペット。
その速度はよどみなく、規則正しく仏鍵の東部到着に向けて進んでいた。
隊列を崩すことなく約二千体近いパペットたちは命令のもと歩みをすすめる。
――、、キ、シユ、シユ…、、、
突如として、C地点をかけるパペットたちが受け取る緊急連絡。
その連絡位置は前の方からだった。
テキシュウ、テキシュウ。
機体の信号の数は途切れ途切れになり、リーダーのパペットが事態を把握するころには、パペットの数は約半数。
わずか一分足らずで、千体近くのパペットが起動停止になり倒されていた。
パペット達の戦闘力はさほど高くはない。だが普通の人間と戦うとなればパペットの方に軍配が上がるだろう。
すぐさま臨戦態勢に入り敵の動向を探る。
が、その緊急連絡は、すさまじい速度で前へ前へ進んでいた。
――キンキュウジタイ、キンキュウジタイ。
指令を本部へ送るリーダーのパペット。
敵襲の情報を送り、指示を待つ。
――プログラム、、、
だが、その指令を聞き取る前に、リーダーのパペットがシステムダウンする。
真っ二つになる胴体。
無残にも散らばるほかのパペット達の残骸や破片。
取り付けられた硬装甲など意味もないくらいの斬撃によって蹂躙された。
最後に、瞳の部分に取り付けられたカメラで撮られたのは、禍々しいほどに紫色に光る剣を持った少女だった。
――システムキンキュウテイシ。
ピピッー、ピピ
――プログラムCヲキドウシマス…。
ギギイギギギギッギギギギ!ガガガ!
一つの機体が、その少女にめがけて突貫した。
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