第10話 F級ダンジョン報酬とその後
さてと、宝箱を開けようかな。
僕はダンジョン攻略のクリア報酬である宝箱に触れる。
宝箱の中には宝石っぽい石とキラキラした金属板、指輪が2個入っていた。
『とりあえず全てよろしく』
『分かりました。【アイテムボックス】に入れておきます』
そういうとサリは宝箱の中身に手をかざす。
すると、手のひらからどす黒い渦が出来て、アイテムなどが掃除機で吸ったかのように、あっという間に消えてしまった。
『【アイテムボックス】欲しいな……』
アイテムボックスと言えばチート能力に分類されるのでは無いだろうか。
『これは私の能力ですが、闇魔法やアイテムで似たものもあるはずです。カイン様ならもしかしたらレベルアップ報酬にもあるかもしれませんよ』
『あ〜、レベルアップ報酬には有りそうだけど、レベルいくつ位かなぁ』
【ダンジョン攻略が完了したのでダンジョンが消滅します】
【転移先は、ダンジョン入口or転移元?】
『あ、ダンジョン攻略後の転移先を選べるみたいだよ。ダンジョン入口か転移元だって。転移元って家に戻るのかな?』
『多分、そうでしょうね。そうだと、ダンジョン入口よりは転移元の方が良さそうですね』
『うん、僕もそう思うから、転移元を選択しよう』
僕はすぐに転移元を選択する。
『私もすぐに戻ります』
そっか、サリはダンジョンまで来てくれたから、戻る時も自力なのちょっと申し訳無くなるな。
選択から10秒後……
視界が暗転したかと思ったら、さっきまでのダンジョンが夢だったかの様に部屋に一瞬で戻ってきた。
あれ?
お母さんが居ない。
あ、もしかして僕が居ないから既に騒ぎになってるのかな?
僕が居なくなってから約3時間か……。
本当はお母さんにバレる前に帰りたかったけど、赤ん坊をそんなに放置はしないだろう。
まあ、言葉すら話せない赤ん坊の僕に出来る事は何もないから、何も無かったかのように寝ているしかない。
★
……おかしい。
部屋に持ってきてから、既に3時間以上経っていて、サリも部屋に戻ってきていた。
『サリ、お母さんを見なかった?』
『家には誰も居ませんでした』
『悪いけど、町中を見てきて貰える?』
『すいません、私はアテナ様よりカイン様の護衛をメインに派遣されているので、今回のダンジョンみたいなカイン様が転移される様な例外を除いて、私はカイン様の護衛が何よりも優先されてしまうので、カイン様の命令だとしてもカイン様の側を離れられないんです』
『ああ、それなら仕方ないか……そしたら本当に待つしかないか……』
それからちょっと待っていたら睡魔に勝てず寝てしまった。
そして起きたら、両親が嬉しそうな表情で居たが、目元が泣いたみたいに腫れていたのを見るとかなり心配させたのが分った。
今回のダンジョン転移は不可抗力なので仕方なかったが、毎月ダンジョン攻略する際は何か対策を考えないといけないな……。
【ステータス】
【名前】カイン・シュバルツ
【レベル】15
【祝福】バットエンド
リタイア
タイムアップ
【技能】初級武器知識
初級魔法知識
初級薬草知識
【権能】神の眼
レベルシステム
レベルアップ特典
成長強化プログラム《15歳まで》
【装備】魔力増加の杖
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