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世界の真実を語ってから、あいつは前よりも俺に甘えるようになった。あいつが言わんとしていたことも俺は理解ができた。幸福な不自由となんでもない自由、その両方が世界には存在していて、幸福な不自由は仮初のものだった。だからあいつは正しいものを求めた。気持ちはわかる。自分の存在以外全てが信じられないような世界で、縋ることができる存在があることは、どれだけ尊いことだろうか。
そして一年。あいつは双子、お前らを産んだ。唐突に感じるかもしれないが、そしてすぐあいつの死期が訪れた。
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