第4話 アリシアside
何時間走ったんだろう。
私はアリシア・シルム
シルム男爵家に生まれた娘。
私の母は私が3歳の時に病気でなくなった。
まるで待っていたかと言うように新しい妻を迎え入れ
た。新しく継母となった人には娘が1人いて後継者となり、私の存在は消し去られた。
「ひっ……ご、ごめんなさっ」
ガコンッ
「アンタのご飯?生意気なこと言ってんじゃないわよ。そこら辺の草でも食べとけば?ゴミはゴミらしく過ごしていればいいのよ。シルム家の恥さらしが」
私はこの暮らしが限界で屋敷から抜け出した。
母の肩身は全部燃やされ残ったのは母がくれたこの綺麗な首飾りだった。
そして途中で魔物と出くわした。
(ブラックスパイダー!?)
「ウォータートルネード!」
私はやっとの思いで倒した。このスパイダーは炎と雷を使う。この魔物は水が1番聞く。
私は永遠と走り続けた。
「ここはどこなんだろう。魔力も切れてきた」
凄く綺麗な場所だった。そして可愛い羽のついた子達が多くなった。精霊だろうか?私の周りには常にこの子達がいた。この森に入ってからさらに多くなった。
そして私はそろそろ限界が来て倒れてしまった。
なんか騒がしい気がする。
「これはいわゆるチート能力??」
なんかよくわかんないこと言ってる人いるな
「ん……」
「おや、目が覚めたかい?」
そこにはとても綺麗な女の子がいた。茶色い瞳、茶色い髪の毛をしたよくそこら辺にもいるような色なのに
その女の子はそれはそれは美しく儚げな少女だった。
(なんて綺麗なんだろう……。この子は天使様なのかな?それだったらここは天国なのかしら。そういえば傷もない。綺麗になってる……)
そうだ!名前を聞かないと!
「……あなたは?」
「私は……ラシル、ラシル・ティーラ。」
(声も美しい……)
「お嬢さん君のお名前は?」
(あ、そうだ!)
「あ、えっとアリシア、アリシアです」
私は、苗字はさすがに伏せといた。
それから私とおそらく同い年ぐらいであろうラシルという子はまるで何も見透かすように私の状況を把握し、無詠唱で家をつくりあげ、ご飯まで作ってくれた。この子は精神は年上だと言っていたけど本当にそう感じる。年はかわらないはずなのにどこか落ち着いたような堂々としている。
そしてこの少女から私は色々なことを教わることになる。
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