第37話ランス海峡

私は議会で参戦宣言をぶち上げた後、戦地に向かった。戦地はランスとイスパニア領を挟んだ海峡だ。


 今は、イスパニア領になってしまったその土地は去年まではランスの友好国の領土だった。海峡といっても根性のある人なら泳げる距離だ。



 漫画の氷の女王は、王宮にいて戦地には来ていないからこの選択で私は命を落とす可能性もある。かなり恐ろしいが、私の魔力が役に立つ可能性にかけたのだ。あと、パーシヴァル様の活躍をこの目に焼き付けたいという邪な考えも少しはあるが。



 軍人としてのコードナンバーは、『4104315』だ。


王族として好きな番号を付けて良いと言われたものの、特別扱いは良くないだろうと、次にふられる番号を聞いたらコレだった。


 コレ、良い推しサイコーって読めるじゃん、ということで即決させていただきました。


 ちなみにマリー先生も私について従軍してくれる事になったんだけど、既に軍隊経験者だったようで、何故か6桁の番号だった。一桁少ないって、いつ取ったの?


 マリー先生、剣を持ちながら遠い目をするのは何故?




 戦地といっても、私は後方支援部隊だ。氷を作れるのはかなり重宝される。うむ。歩く製氷機と呼ぶが良い。



 私は日課となっている戦地偵察(パーシヴァル様観察)を行った。マリー先生がくれた望遠鏡が役に立つ。


 双眼鏡で見えるとこに行こうとしたら、マリー先生が望遠鏡くれたんだよね。よく見えるわ。ありがとう。




 戦うパーシヴァル様カッコいい!一撃で炎が敵をなぎ払っていく。素敵だわ。


ん?敵の船から矢が飛んでくる。パーシヴァル様が危ない。私はとっさに矢を氷漬けにした。



「エスメラルダ様。」



 マリー先生が固まった。



 なんかよくわからないけど、歩く製氷機は、歩かなくても遠くまで冷却可能のようです。ふふふ。


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