第14話 社長の娘来る

「ここがパパの居る日本ね!さぁーてとパパ元気カナ~」

 と一人の少女が日本に来日した。

 この日本に来日した。少女は何者なのかそれは今から一時間前に遡る。

 声優事務所にて社長に社長室に呼び出された成行と琴美。

「何の用なんですか?」

「そうですよ急に呼び出して」

「それは謝りますがお願いがあってお呼びしました。」

「それはなんですか?社長」

「今日、私の娘が日本に来日するのですが今日は大事な会議の用事が入りましてね。なので向かえとこちらまでの案内をお願いしたいのです。勿論経費で落ちますので心配しないで下さい。」

「なるほど。それでなんで僕達を娘さんの迎えに?」

「それは、娘が君達と同い年だからですよ」

「えぇー!?それだけ?」

 と思わず、声を出して突っ込んだ琴美

「いやいや!勿論それだけじゃないですよ。君達は想火さんの面倒をみたりなどそいう部分は実際既に頼りになっているので安心して任せられるんですよ。頼めますか?」

「そいう事なら私は良いですよ。」

「僕も選ばれて頼まれているなら、分かりました。」

「おぉー!!ありがとうございます!では集合場所などの話は私がつけておきますので伝言などを伝えたら二人は空港に向かってください。後一時間ほどで娘も着くと思うので。では頼みましたよ二人共」

 と告げられ成行と琴美は電車に乗り国際空港に向かっている。

 その中で社長の娘さんの見た目を確認する二人

「流石、外国人ね。綺麗な金髪だし、綺麗な目をしてるわね。」

「そうですね。でも外国語で話されたらどうしたらいいんだろうやっぱり現地の言葉のイントネーションで返せる自信は僕はないなぁ~」

「私だってないわよでも社長の娘さんだからもしかしたら日本語でも会話いけるんじゃない?」

「確かに言われてみれば何お準備も無しに来ないよねぇ~」

「そうよ。だから私達は私達らしく対応したらいいのよ!」

「そうしよう!」

 と話がまとまり乗り換えを何回か繰り返し、到着予定時間の十分前に成行と琴美は交際空港に着いた。

「さて、来るまでにコンビニで飲み物やおにぎりくらい買いますか。」

「そうね。まだ少し時間あるし、あそこのコンビニで買いましようか」

そして買って余裕をもって空港のベンチで食べつつ、話していたら五分くらい過ぎてしまっていた。

そして冒頭に戻る。

「出口はあっちね確かさっきパパからの連絡だと私と同い年の日本の男の子と女の子を私の所に向かわせたから面倒見てもらいなさいって書いてあったけどどこにいるのかしら」

と独り言呟きながら彼女は出口を出た。

そして周りには同じ便に乗り合わせた人を待つ人達が居た。

彼女はその中に居るのかと思い、辺りをキョロキョロする。

「あれ、おかしいなぁ~そんな二人組いないけど…パパちゃんと任せたのかな」

すると許される速さで走ってこっちに来る二人組が居た。

「もういるのかな?琴美さん」

「わからない…でもとりあえず探しましよう!」

「分かった。」

と出入り口の方へ勢いよく向かってくる二人を見て彼女は

「え、もしかしてパパが話してた二人ってあの走ってこっちに来る人達じゃないよね?まさか」

と思っているがその通りである。

そして二人は呼吸を荒くしながらも着き、写真を確認して社長の娘を探す成行と琴美。

「どこにいるのかな」

「えっと、どこかなぁ~写真見ながらの方が良いかな」

「そうね、私にも見せて」

「はい、多分こんな感じの人探せばいるはずだよ」

「うーんあっ!!居た!あの子じゃない!」

と琴美が結構大きい声を出しながら指を指して知らせる。

そうされて戸惑う彼女こそ、冒頭で出て来た少女であり、成行と琴美が探している社長の娘である。

初対面の時は同性の方が良いだろうと先程軽食を食べつつ、打ち合わせていたので琴美から話しかけに行った。

「あの~もしかしてハリー・スミスさんの娘さんのミッシェル・スミスさんですか?違ってたらすいません」

「は、はい!私がミッシェル・スミスですが貴方達がパパが伝えてた同い年の二人デスカ?」

「そうです!」

「同じく」

「なんとなく話はパパか聞いてマース。案内お願いしマース。」

「はい!では、まず、私達と一緒に電車でお父さんの会社に行きましようか?ミッシェルさん」

「そうデスネ。ヨロシクお願いシマス。」

「あ、その前に日本のお金持ってますか?ミッシェルさん」

「日本に来る前にママに持たせて貰ったので持ってマース。」

「では、先に電車に乗る時に使うカードを買ってお金を入れてから行きましようか?」

「ワカリマシター!お願いしマース。」

「では、行きましようか

と駅の方へ案内して交通用のICカードを買い、ある程度の額を入れ、事務所がある駅まで一緒に行き、その目的の駅から降り、時間的にお昼ご飯を食べる事にした。

「どこで食べますか?ミッシェルさん」

「私、」せっかく日本生きたので日本食が食べたいデース。」

「日本食かぁ~成行君どこかいいお店知らない?」

「日本食のお店かぁ~でもよく蕎麦食べに行くよ。事務所の近くでお昼済まさないといけない時」

「いいわね!ミッシェルさん。蕎麦なんてどうですか?」

「蕎麦聞いたことがありマース!食べてみたいデース」

「はい!分かりました!成行君蕎麦屋で決定よ!」

「じゃあ、ここからは僕がそこまで案内するよ」

「うん!宜しく!」

「お願いしマース!」

と蕎麦屋さんへ向かい歩く事六分で目的地のお蕎麦屋さんに着いた。

「へい!いらっしゃい!」

「来たよ!親父さん」

「お、成行君じゃねぇか!いらっしゃい!お、美人な子二人と一緒とは~成行君もやるねぇ~!!」

「親父さん、そいうのじゃないから今日はこちらの方の案内の途中でお昼食べに来ただけなんだ仕事みたいなものだよ」

「なんだい、そりゃ変な事、言っちまったな~お詫びに海老天サービスしとくぜ」

「ありがとう。親父さん」

と店の店主と顔馴染みだったから起きた会話を終えると席に着き、注文をする。

そして結果的に成行お蕎麦大盛り、琴美、うどんの中盛り、ミッシェル蕎麦中盛りという事になった。

「へい、お待ち!」

「ありがとう親父さん」

「一気に三人分来たね」

「おぉー!これがジャパニーズソバ!」

とそれぞれ箸を取りいただきますと言って食べた。

そして食べ終えて店を出て

「美味しかったわ!うどんミッシェルさんどうでした?」

「デリシャスデシタ。」

「良かった満足してもらったみたいで。じゃあ事務所に行きましよう!」

この時の僕達はまだ知らなかった…この後、あんな事になるなんて……



            続

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