第7話 世話係の成行と想火の場合

 僕は、基本的に学校では勉強と読書に励んでいる勿論友達とも話したりはするのだが

 基本的に一人で過ごしている。

 たまにクラス会に放課後参加するくらいで基本学校では学業に励んでいるし、放課後は特に最近は声優業が忙しいから仕方が無い。

 そんな僕に、仕事の一環とはいえ、学校で後輩と教えるだとか名目があるとはいえ、僕の今の状況はラブコメ作品の主人公かよ!!

 とか昼休みに考え込んでいると

 その考え込んでる悩みの種の後輩が僕の教室に現れた。

「あの、すいません!このクラスに成行先輩いますか?」

「あ、平木の事かな?おーい平木~!!後輩の女の子がお前の事読んでるぞ~!!」

 おい!あいつ!もうちょっと言い方ってもんがあるだろう!そんな言い方をしたら

 ザワザワと周りがざわつき始めた。

「あの平木が女の子から呼び出しされてる」

「え、これってこの後告白とかあるんじゃない!」

「平木のくせにあの愛らしい感じの可愛い子から呼びだれてるだと!!」

 とまぁ案の定な反応が周りから飛び交ってきた。

 自分でも分かってるし周りも同じような認識をしていると思うが

 僕の普段の学校生活で女の子から呼び出しをされるような奴じゃないっていうのもそうだか冴えない奴認識をされているのであんな意味深な言い方と現状を考えるとこうなるのも無理はない。

 まぁここで変に動揺したり恥ずかしがると誤解が悪化しそうなので堂々とさも当たり前の事するような姿勢で行こうと決めた。

「そうなんだ=!今行く」

 と言って自分の席から廊下まで移動した。

「やぁ!想火ちゃんどうしたの?」

「あ、あの、付き合ってくれませんか!!」

「えぇー--!?」

 と周りが騒ぎ始めた。

「食堂に・・・」

 と急に肝心な部分だけ緊張してるからか自信無さげに言ってきた。

 なに、これなんでこうなった?

 とりあえずここでこれ以上また何を言い出すか分かったものでは無いので食堂に行きたいと言っていたので僕は手を引いて食堂まで連れ出した。

 何故か私何も言われず手を引かれて廊下を走らされているけどこれってどいう状況なんだろうと動揺しながらもされるがままに成行先輩に案内された。

 とりあえず着いたので私はどうしてこうなったのかを先輩に尋ねた。


「あ、あの!先輩っ!どうしていきなりそ、そのっ私の手を引いて急ぎ足でここまで来たんですか?」


 僕は、突然聞かれてマジか。自分が言った事の大変さに気づいてなのか・・・

 でも、僕の口から伝えるのも恥ずかしいなどうしよう・・・

 そうだ!自分で気付かせるように誘導して分からせれば!


「君!さっきの自分の発言を恋愛モノのイメージで思い出してみたまえ」


 なんかあまり答えを言わない感じで言ったらなんかちょっと偉そうな教頭先生みたいな言い方になってしまった…


「教室での私の発言を恋愛モノ的に思い出す?うーん~あ!」


 そう言うと途端にもじもじし始めて、恥ずかしがりながら


「ごっごめんなさい!!」


 と勢いよく言葉と頭を深々と下げた。

 その様子を見て僕は、良かった意味が伝わってと思った。

 せっかく来たのもあるがお昼御飯がまだだったので食堂で自分のを確保するついでに

 食堂の使い方を教えようと僕は思った。


「せっかく来たから食堂の使い方教えるけど悪いけど僕お昼まだだから自分のを買いながらになるけど良いかな?」

「はい!大丈夫です!でも私もお昼まだなので良ければ・・・いっ、一緒に食べませんか?」

「そうなんだ。なら昼休みもあまり時間が無いし特に断る理由も無いから一緒に食べようか。じゃあ早速券売機の所に案内するから付いて来て。」


 案内してから券売機の前に来てから僕は買ってから席へ行くまでの流れを説明した。


「まず、書いてある料理名から自分の食べたいものを選んでその代金を機械に入れて、券を取り出してお膳と箸を取って列に並ぶ。そして食堂のおばちゃんから頼んだ食べ物を受け取る。その後は使う調味料やティッシュを取って自分の決めた席に着く。今回は僕と食べるから僕の後に付いてきたら大丈夫。その席で食べ終わった後は食堂の返却口に返す。っていうのが流れだよ。分かったかな?」

「はい!分かりやすかったです!ありがとうございます!成行先輩!」

「いえいえ。後ろも並んでる早く買って食べようか」

「そうですね。」


 さっきの流れで購入し、二人で座れる席を見つけそこに座る前に水を汲んで席に座る。因みに僕は、生姜焼き定食で想火ちゃんは、野菜炒め定食だ。


「いただきます!」


 と二人が挨拶をし食べ始めた。

 十五分後に食べ終わった。

 そして、昼休みも終わりが迫っているので二人は後片づけをして


「成行先輩!ありがとうございました。教室に戻りますね」

「そうだね。じゃあまたね」

「はい。では!」


 と軽くやり取りをして教室に戻り

 時は流れ放課後


「成行先輩すいません!道案内してくれませんか!」


 とお昼休み同様に訪ねて来た。

 良かった今度は普通の声掛けで・・・とさっき伝えた間違いをしない言い方で誤解が悪化しなくて良かった。

 と思いながらその投げ掛けに返事した。


「いいよ!じゃあ行こうか」

「はい。お願いします。」


 と何となく分かっては居たが学校から事務所に行くまでの案内だ。

 多分、これからの僕は、今日みたいな日をよく送る事になるだろう。

 だけどこいうのも悪く無いかもなと思った。


            続

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