第5話 僕達の初イベント開幕!

 ざわざわと騒がしい会場


「俺、なんとか有給休暇使ってこのイベント来たわ。どんなイベントになるか楽しみだな」


「早くあの二人と掛け合いが早く見たい」


 などファンが楽しみに待っていた。

 すると天井が暗くなり、司会のお姉さんが観客の人たちに声をかけた。


「皆さん本日は声優カップルチャンネル初イベントを見に会場にお集まり頂き誠にありがとうございます。これより注意事項を言い終えるとイベントが始まりますので会場の皆様で素晴らしいイベントしましよう!」


 とイベントでよくある挨拶と注意喚起を終えると

 垂れ幕が上がり僕達が一人ずつ出て挨拶をしてイベントが始まった。

 そしてまず最初に行われたのが会場内での特別版の会場からの生放送が始まった。

 いつも通りタイトルコールを今回は会場の人達にも呼び掛けてせーのーと言ってタイトルコールをし、オープニングトークをし、そこからいつも配信でやっているファン的にはお馴染みのコーナーをやり、お便りコーナーはイベン仕様で事前に会場に居る人限定で集めたお便り読みその人と交流しながら先着七名だったので七人分読んで

 そこから僕達二人の会場が星に関する場所だったので僕達二人の星に関するエピソードを披露した。

 まず、最初は僕から


「そうですね。僕は昔、家族で天体観測に行った時にまだ小さくて星の当たり前の事とかも知らなかったんですけど当時は、丁度その頃たまたま父親と一緒に隕石が落ちてくるっていう内容の映画を見たばかりで流れ星が降ってくるのを隕石だと勘違いして怖がってた思い出がありますね」


 という話をした。まぁ、それ以降よほどその時の怖がり方が凄かったのだろうそれ以降は星を見に行こうかと誘われなくなった。

 今は、全然星については分かっているので恐怖心は全く無い。それどころかこの間のデートのお陰で興味すら沸いた。

 次は、琴美さんだ。


「そうですね。私は、子供の時から星が好きできっかけは多分絵本や女子向けアニメの影響も今、思えばあったと思います。それから星に関する事を調べていくとロマンティックだなって思ったり織姫と彦星の話だったり宇宙や地球の神秘だったりそれが私にはとても魅力的で、それにたまたまなんですけど今回のこのイベント会場の天体観測センターさんにもなんどかプライベート出来たりもしてるんですよね。なので初イベントがこの場所でやれて私凄く嬉しくて!なので皆さんも良ければイベント後に中を見て行って下さいね!私はこんな感じです」


 と言い終えた。

 そうだったんだと僕は、きっかけをその時知った。

 ファンの人は知ってる事なのかもしれないけど・・・

 琴美さんの話が終わると司会の人がここぞとばかり会場の宣伝を入れて公開収録は終わった。

 ここからは会場の人限定の内容が行われる。

 さっきまではネットからも視聴出来る。

 まず、最初に始まったコーナーは僕達二人が司会者の人に言われたチャレンジを行い成功すれば会場に居る人の中から抽選で会場限定グッズをプレゼントという企画だ。

 気合だけは十分に僕達はこの企画に挑んだ。会場の人達に見守られ、応援されながら

 結果は、五回中三回だった。

 まぁ、失敗した二つに関しては難し過ぎたのだか

 そしてこの企画が終わって僕達が当選者を読み上げて当選した人はスタッフから受け取るという流れで進行した。

 そしていよいよこのイベント最後の企画としてというか声優としての本懐の専属の脚本家の人が書き下ろした天体観測センターを舞台にした声劇を披露した。

 この時は登場人物の都合上同じ事務所の人が参加するのだかまぁ、勿論僕達のイベントなので主役は僕達二人なのだが

 司会の人の合図と共に始まった。


「私、これからもこの場所が残って欲しいなぁ」

「大丈夫だよ。だってここは、俺達以外の人達にとっても大切な場所なんだから」


 と声劇の最後を読み終え、一礼し、このコーナーは終わり、いよいよ最後の挨拶をする時間が来た。

 最初は、僕が挨拶をした。


「本日は会場にお集まり頂きありがとうございます。イベントは楽しんでくれましたか?」


 そう会場に投げかけると拍手や掛け声が返って来た。

 それを確認してから話を続けた。


「今回このようなイベントの機会を作ってくれた社長と館長さん。そしてこのセットや企画を作ってくれたスタッフの皆さんそしてこうしてイベントを盛り上げてくれて応援してくれたファンお皆様のお陰です。これからもことちゃんと頑張っていくので応援よろしくお願いします。今日はこの楽しいイベントをありがとうございました。」


 と言って僕は、琴美さんにバトンを回した。


「皆さん本日は会場に駆けつけてくれてありがとうございます。今回は初めてでどうなるか私は、不安だったんですけどやってみたら会場の皆も盛り上がってくれたし

 なりくんもサポートしてくれたのでこうして何事も無く無事イベントを終える事が出来ました。これからも活動を頑張っていくので応援してくれたら嬉しいです。今日はありがとうございました。」


 そして司会の人の話が終わり、垂れ幕が下がって今回のイベントは無事終わった。

 その後の打ち合げは時間が許す限り参加しようと思い参加した。

 そして乾杯してご飯を食べ終えて落ち着くと僕達に社長が話しかけてきた。


「君達に忘れないうちに伝えておくね。今度新人の子が入る予定なんだけど君達と年が近いから君達にその子の面倒を色々みてあげてね。頼んだよ!」


 僕達は、またこの人は本当にいつもいきなりなんだよな・・・

 と思いながら諦めた感じで僕達はこう返事した。


「分かりました。色々教えられるように頑張ります。」


 一体その今度新しく入って来る子はどんな子なのかと気になったが

 その日は打ち上げを楽しむ事にした。

             

                   続




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