第4話 僕達の初イベントの準備期間

 二人は、悶えていた。

 それは先日の初デートでお互いがテンションが上がった事を恥ずかしがる琴美と緊張と喜んだ気持ちが漏れ出た事を恥ずかしがる成行に分かれて各々が家でジタバタしていた。

 そして暫く恥ずかしがりながら考えて互いが出した答えは何事も無かった事にしようと。

 翌日、先日のデートの時に言われたイベントの第一回目の打ち合わせが行われる事になった。

 声優と言ってもまだ学生である成行と琴美は学校帰りに打ち合わせが行われる声優事務所に立ち寄るであった。

 そして、イベントに関係する者が全員揃ってから社長の発言から会議が始まった。


「これから声優カップルチャンネルの初イベントの打ち合わせを開始します!皆さん宜しくお願いします。では、まず最初に今回会場にする場所ですが、いや~まさかでしたね。成行君や琴美さんがこの事を知らずにあの場所に居たなんて運命なんですかね。なんと!天体観測センターさんにお世話になります!!」


 それを聞いて僕達の思考はフリーズした。

 何故って?それはある意味恥ずかしい思い出のばになったのもそうだか何事もなかった事にしようと決めたばかりでこうやって大勢の関係者の前でこんな事言われたらそうなるよ。

 だが、僕は、一つ思ったので勢いに任せて社長に質問をした。

「社長!もしかしてあの時あの場に居たのってこの件も関係してます?」

 そう僕が尋ねると楽しそうにこう返した。


「はい!そうです。あの日最後の了承を館長さんにお貰いに行く日になっていてそのスケジュールを確認して休憩室に向かうと丁度二人がその日に行くというので楽しそうだなと思いちゃんと仕事はしつつ、時間がある時は二人の動向を観察してました。てへっ」


 マジで何やってんだこの人・・・この言い分を聞いて僕達二人は怒りと呆れに満ちた気持ちで社長を見た。

 そして考えをまとめてから社長にこう返した。


「あの面白がってそいう冷やかしは辞めてください。僕はこの際いいですけど琴美さんは純粋に好きであそこに行っただけですし、親睦を図ろうと気を使ってくれただけで何も無いのでそいうの辞めてください!」


 僕がそう返すと、社長は仏顔でこう呟いてきた。


「青春だね・・若いね。」


 ダメだ・・・この人。

 と思ったので僕はこう切り返した。


「話が脱線しているので打ち合わせに戻ってください。」


 それを聞いて仕事モードになったのか。

 順調に話が行われた。

 本当にうちの社長はやる時はやる人なのだ。

 ただ個人の性格があんな感じなだけで・・・

 それから準備や話し合い企画の話や宣伝とこの最初の打ち合わせが終わってから慌ただしくなりそれでも着実に僕達の初めてのイベントへの準備と時間は過ぎて行った。

 関係者全員の気持ちは一つ初めてのイベントを成功させる為に

 まぁ、その間僕達に出来る事は限られているし、学業や本来の声優としての仕事この間にも普段と変わらない声優カップルチャンネルの活動をし、日々は過ぎていき

 いよいよ、声優カップルチャンネルの配信でイベントが決定した事、行われる会場、日時などを公で発表する日となった。


「皆さんにお知らせがありますー!」

「今回、僕達の初イベントが決定しました!」


 そう伝えると、リスナーさん達は様々な反応で喜んでくれていた。

 最近ファン増えてきてくれていてこうやってファンの人達が喜んでいると僕達は嬉しくなった。それにより良いイベントにしようと僕達は、改めて気合いが入った。

 そうして僕達二人と関係者の皆とファンの人達の思いが詰まったイベントの日は近づいていき最終チェツクや台本と尺の練習やる企画の把握ファンの人達と一緒に楽しめるようにと僕達とスタッフさんとの話し合いや試行錯誤をしていくとあっという間に時は過ぎ、なんとかギリギリ会場の準備が完了し、大人のスタッフの人達は飲みに行ったが僕達二人は未成年なので明日頑張りましよう!と言って

 家に帰った。

 そして緊張しながらもちゃんと睡眠をとり、いよいよイベント当日となった。

 集合時間に間に合うように起き、朝ご飯を食べ、電車に乗り

 イベント会場の天体観測センターに着いた。

 関係者の受付の所に行くと係の人が居たので受付をしに行くとそこに居たのはデートの時の受付に居た人だった。

 僕が驚いた顔をしていると向こうから僕に話しかけてきた。


「この間はどうも。先ほど貴方とこの間ここに来ていた方も入られましたよ。先日は、どうもと挨拶をしたら顔を真っ赤にしてそそくさと行ってしまわれましたよ。挨拶をしたかっただけなんですけどね。本日のイベント宜しくお願いしますね。」


 と、言われたのでこの人天然で余計な事してくるタイプだと心の中に思いながらも琴美さんの分までちゃんとしようと思ったのでこう返した。


「先日はどうも。今回はお世話になります。えぇ。良いイベントに出来るように頑張りますね。」


 というやり取りをして中に入り、

 最終確認をし、皆でエンジンを組みいよいよ休憩があけたら僕達の初のイベントの本番が始まる。

                続





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