第4話

「さっきの、みんなで一緒に魔法作るやつ、超かっこいいじゃん!やりたい!ぼくも一緒にまぜて!」


 キラキラと輝く目で言った。


 まさに、無自覚災厄。いや、人間じゃない上に最強なので単なる災厄か。


 やんわりと断ればなんとかならないだろうか。


「そ、それはいいね(震え声)。でも、一緒に魔方陣を作るのは、訓練が必要だから、難しいんじゃないかなぁ」


「え~、何とかなるでしょ!ほら、何でもいいからさっきみたいにやって」


 う、思ったより押しが強い。


「あー、あと魔方陣も必要なんだよ。同じの作るのは時間がかかるなー」


「あ、そっか。・・・これでいい?」


 目の前の床にさっきと全く同じ魔方陣が出現した。なんというゴリ押し!いつもどれだけ苦労して魔方陣描いていると思ってるんだ!というか記憶力おかしいだろ!


「あ、あのさ、魔法を使うにしても、何の魔法にするの?さっきのフレイムレーザーも、撃つ相手がないし・・・」


「うーん、本当は結界を張るつもりだったんだよね?それじゃダメなの?」


 あ、そういえば市民にはそんな情報を流していたな。


「はは、そうだねー」


 どうしよう、だめかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る