Episode.31『valuation』
冴子と『チャミ』さんこと『
(本作『Episode24 Thrill』をご参照下さい)
『クラッカー・チェリー』……通称『クラッチェ』はティーンに絶大な人気を誇る『半分バーチャル、半分リアル』の、新感覚ガールズコスプレバンドだ。
あのコンサート会場って、ミニスカ&おへそ出しコスプレ参加が義務付けられていたけど……。
私が……
「さ、さえこ……さん? あの会場で出会われた……とのお話ですが……その……例の『義務』は?」と恐る恐る訊ねると、冴子は
「あのコスは『義務』なんだから、私もチャミも着てったに決まってるじゃん! ねー♬」
↑『ねー♬』の部分は冴子とチャミさんのハモりだ。
そ……そうなんだ……
「ジャンジャジャーン! 見て見て! こっちがチャミ! こっちが私!」
冴子が満面の笑みで、会場で撮ったチェキを示しながら言った。
うんっ! 大丈夫っ! 言葉はいらない! ひと目で判るっ(苦笑)
おへそを出してミニスカをはいた冴子と、同じくおへそを出してミニスカをはいたチャミさんが写っているチェキよねー、わかるよー ←棒
「チャミさんは、このお姿で会場に向かわれたのですかー?」
私は、おじいちゃんのコスプレに全く興味が無いし、ましてやそれを知らなくても私の人生にとって何の影響も無いのでわざわざ聞くことも無かったのだが、他に話す事も無かったので訊ねてみると……
「クラッチェ信者なら、家からアゲて行くのが心意気ってもんですよ! はっはっはっ!」
……。
……パパが観ていた『水戸コーモン』とか言う時代劇に、こんなお爺ちゃん出てたな〜。
あっ! そう言えばこの人の名前は『水戸街道』さんだ! も、もしかして『水戸コーモン』の子孫!? ←無知
そんな事を考えていると、チャミさんが目を見開き、スックと立ち上がった。
「ど、どうしました!?」
チャミさんは少し苦しそうな表情で「ご、
ゴフジョウ!?
冴子がうっとりした表情で……
「『御不浄』……トイレの事よ。 チャミったら、本当に奥ゆかしいわよね〜」と言って、満足そうに両手で頬を押えた。
……愛のカタチって……色々あるのねー ←棒
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