Episode.21 Remember

「ふえぇぇぇぇ~~~~~ん! ……私、今度こそ本当にお嫁に行けない〜〜」


「……可哀想に……なんと言って慰めたら良いか……(泣)」


 いつもは頭をポンポンして慰めてくれる冴子が、今回ばかりはそれでは足りず、そっとハグしてくれた。 


********


 ……今回の事件では『SNS禁止令』だけで『外出禁止令』は出なかったので(本編『Episode14 Chaos』&『Episode15 Secret service』をご参照下さい)マスクと伊達メガネを着用して、またまたまた冴子と待ち合わせ、女子会を開いて貰った。


「む〜っ💢 全て、あの『酢ダコ仮面』が悪いんだ……」……と私が独り言を言うと冴子が……


「スダコ……カメン!?」……と言って口に入れようとしていた『タコのマリネ』の手を止めた。


 ……私は冴子に、父がせっかく『私が幸せになるなら家を出て結婚しても良いよ』と認めてくれて感動していたのに、その晩、タコのお面を被った『蛸殴たこなぐりの諏打鼓すだこ』と名乗るご先祖さまが父の夢枕に立って、私が家を出るのを断固拒否するように命令した事……を冴子に話した。


 ……冴子は暫く何かを考えていたが、唐突に……


「あ〜〜〜〜〜! 思い出した〜〜〜〜〜!」


 ……と、大声を上げた!


「ど! どーしたの!?」


「すっかり忘れてたけど、今のの話で思い出した! 私、その人の事、知ってる〜!」


 えええええぇぇぇぇぇ〜〜!?💦

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