おいおいアイツ死んだわw
「ねぇ琴路ちゃん」
「どしたん真莉」
今、私と琴路はキャンパス内を歩いているところだ。何故かというと……
「その……ずっと手を握って歩くの恥ずかしいんだけど……みんなからも見られてるし……」
「確かに、真莉の耳真っ赤やね」
「う、うるさいっ!」
「ふふっ……真莉可愛いからやっぱりこのままで」
「今すぐやめなさいっ!やめてくださいっ!」
「強気から弱気になるの早っ」
「いや、だって……」
好きな人に強く出れないタイプだもん、私。
という言葉は飲み込んでおいて、
「だって、何されるかわからないし…」
「私そんなに信用なかったん!?」
「悲しいわ〜」とか言ってるけど手はちゃんと握られている。力的にも立場的にも琴路ちゃんには敵わないんだよね、私って。
「あ、そこの可愛いお姉ちゃん〜」
「え?真莉のこと?」
「いや琴路のことでしょ」
「いやいや、君たち二人に話しかけてるんだよ」
「「は、はぁ……?」」
見るからにチャラそうな男……
どうせ琴路を狙ったナンパだろう。琴路可愛いし。
「今から暇?ちょっとカフェに飲みに行かない?なんなら悩みとかあるなら聞くよ?てかラ○ンやってる?」
うわ良かったら話聞くよ系だ……。
そういうゲームならそのままやることやるんだろうけど、生憎ここはラブコメの世界。
そう、私が琴路ちゃんを守……
「あ゛?何真莉に気安く話しかけとるんじゃボケ」
「え、えぇ。そんな言い方しなくても良いじゃん。
あ、わかった!ストレス溜まってるんでしょ!話なら聞くよ?」
私が守られちゃった……しかもチャラ男懲りてないし……。
「お前と関わるほうがストレスやわ。それに、真莉といる時点でストレスなんかあらへんに決まっとるやろ。」
「へ、へぇ……真莉ちゃんはそんなにいい子なんだね。一回話ししてみたいな〜」
(あっ)
男がそういった瞬間。
石造りのベンチが割れた。
…いや、正しく表現するなら。
琴路ちゃんが石造りのベンチを割った。
「あぁ何だか話してもええ気分になってきたわぁー」
琴路ちゃんは満面の笑みでチャラ男にそういう。
「あー、俺ちょっと用事思い出したわーじゃあねー」
青ざめた顔でスタコラサッサと逃げていくチャラ男。
「ふぅ……大丈夫だった?真莉」
「うん。琴路ちゃんこそ大丈夫?」
「?怪我はしてないよ!」
「そうじゃなくて……その……」
私は琴路ちゃんの後ろを指差す。
琴路ちゃんが振り返るとそこには……。
鬼の顔をした教授が。
この後めちゃくちゃ叱られた。
――――――――――――――――――――――
チャラ男
今後出てくるかどうかわからないモブ。引き立て役としては頑張ったやつ。
教授
今後も出てくるかもしれないけど、多分オチに使われる。例えるなら紅○館が爆発する感じ。
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