三女スクルドの専門用語解説VOL.3
わっはっはっはー!喜べ、みなのものー!
余の時間であるぞー!余に会いたかったかー?うむ、そうかそうかわっははははー!
あれから結構経ったのだ、当然献上の品も用意しておろうな!?
うむ。うむ。うむ⋯⋯うむ!!
まこと大儀であるぞ皆の衆!これらは解説コーナーが終わり次第、ばっちりと食していくのでな!まずは余の話をじっくり聞いていくが良いぞ!
◆◇◆◇◆◇
【アッシュ・ヴァルキュリア】
灰色の戦乙女とも読むぞ!
魔獣に復讐を誓ったシュラが各地で魔獣討伐を繰り返し、ついた異名がこれであるぞ。その勇名はシュラの見た目と騎士団への不信感もあいまって、なかなかに轟いているようだの。ま、可愛さにおいては余の方が上だがな!
【
読んで字の如く、身体の不調を指した総称であるな。
どれも厄介であり、種類も沢山あるぞ。予防や対策はしっかりとせねばな!
『麻痺』
・身体を麻痺させる状態異常だな。立つのもしんどいくらいに麻痺するから、特に前衛が患うと大ピンチになるぞ。要注意だ!
『沈黙』
・魔術が使用出来なくなる状態異常だぞ。麻痺は前衛殺しだが、沈黙は後衛の魔術師が気を付けねばならんやーつだな。これも要注意だ!
『頭痛』
・激しい頭痛により動きを鈍化し、攻撃する意志そのものを無くす状態異常であるな。ヒイロみたいに精神が肉体を凌駕しがちなやつ以外にはとても厄介だ。当然要注意!
『風邪』
・極端に咳き込むから魔術も紡げぬし、全ステータスが少し低下するおまけ付きの状態異常だぞー。余はかかったことないが、やはり人肌恋しくなったりするのかな⋯⋯うむ。要注意だ。
『洗脳』
・文字通り精神を操られてしまう状態異常である。状態異常の中でも特に厄介だと、余も思うぞ。ま、人の大半は余の可愛さの前では即刻洗脳状態に陥るがな!無論、要注意!もうぜーんぶ要注意だ!
【黒の魔術】
魔獣が扱う魔術のことをこう呼ぶのだ。黒魔術の危険なところは対策が大変なところだな。なんせ魔獣の黒魔術は魔獣の種類によってそれぞれ違うし、魔獣の種類もめちゃくちゃ多い。なかにはバンシーのように初見殺しめいた黒魔術を使うやつも居るから、魔獣への知識は必須といえるの。
【魔獣バンシー】
コルギ村の孤児院にてヒイロが斃した魔獣である。
単体でのステータスは貧弱なんだけども、黒の魔術をたくさん持っておりどれも厄介な状態異常を引き起こす魔獣なのだぞ!
歌う魔獣とも言われており、こやつの黒魔術は歌を引き金に異常が起こる。歌を聞かなければ状態異常にはかからぬのだが、知らなければバンシーの独壇場だ。やはり対策って大事だの!
まず、相手を沈黙状態にする『クライモア』
次に眠り状態の相手を操れる『マザーグース』
そして最後に「この世界でかつて喪失した、大事な女性に誤認させる」という『アイネクライネ』。
うーむ、どれもこれも厄介過ぎる⋯⋯余は思う。こいつを考えたやつはぜったい性格悪い、と!
【貴族派】
蔑称は旧貴族ともいう。だが貴族派連中に旧貴族と呼ぶとめっちゃ怒るから、無意味な徴発をしたくなくば気をつけるようにの!
アスガルダムは騎士社会と呼ばれておるほどに騎士の権威が強い。十二座と呼ばれる十二人でアスガルダムの政治を担う委員会があるのだが、建国当初は騎士が九人、貴族が三人ほどに偏ったバランスであった。これにより貴族は騎士に対して強く出られず、騎士社会という構造が出来たのだな。
しかし貴族も黙って従う訳もなく、既得権威を独占し搾取する事に優れていた貴族側が、「騎士」を英雄像としサガやエッダの普及を広め、騎士達に名誉欲と権益という鼻薬を嗅がせることでをし始めた。つまり、騎士に対して「おぬしも悪よのう⋯⋯」と言われる「越後屋」役になった訳だの!
これにより優遇される貴族も増え、徐々に騎士社会は蝕まれていった。現在は十二座の議員比も騎士が七人、貴族が五人となっておることから、貴族達の努力っぷりがうかがえるの。感心はせぬがな!
そして、こういう現行貴族達のことを「商売鼠」と揶揄し、騎士も今貴族も平民も憎んでおる貴族連中が『旧貴族』という訳なのだ。スローガンは「古き良き貴族の栄光を再び」であるな。
パウ⋯⋯パエリア?とかいうやつも旧貴族だし、ルズレーもまた旧貴族だ。旧貴族というのは現貴族以上に他を見下しがちで高慢かつ高圧的なのも特徴といえるかの。
しかし他と非協力的な分、権益を維持するのが難しく、あまり資産も持っておらぬのだとか。
大層なお題目を掲げてはいるが、やることなすことが卑しいことばかりなので何ともいえん連中だの。
◆◇【魔術コーナー】◇◆
うむ!ここでは作中に登場した魔術の呪文や媒体、効果を含めて紹介していくぞ!
みなもここでしっかりと魔術を覚え、習得に励むのだ!
・赤の魔術
【ルミナスの額】
「灯せ、灯せ、燭台に────『ルミナスの額』」
発光する丸い火を現出させる魔術だの。発光性を持ち、使用者の意思によって強弱を増す。
触媒は『灯す土台』で、用意しておくと発光性が増すぞ!灯す土台とは蠟燭やカンテラ、何かを包む形の両手でもおっけーだ!
作中ではシュラがルズレーとシドウに使っておったの。蝋燭を投げてピカッとやるやつだ。
【イフリートの爪】
「燃やせ、燃やせ、赤のはじまり──『イフリートの爪』」
燃える五本の爪を現出させ、相手を焼く+切り裂くを行う赤の下級魔術だの。膨大性を持ち、緑魔術の風を通すと膨張し、火炎の大きさと威力が増したりもする。
触媒は『火種』で、用意しておくと攻撃効果が増大するぞ。火種とは蠟燭の火、カンテラの火、燃える松明など燃えてるやつならば大体良しだの。故に赤の魔術師は、触媒に便利なロウソクを携帯しておることが多いぞ!
・青
【ウィンディーネの詩】
『歌え、歌え、青き水面よ──ウィンディーネの詩』
一定量の水流を自由自在に放てる下級の青魔術だの。攻撃性は低いが応用性は高く、ただ放つのみならず、コップを水で満たす、相手の口を鼻と覆う、食器を洗うなどにも使える。便利!
触媒は『綺麗な水』であり、魔法瓶の水、水筒の中身を用意すると、より精密な操作が可能になるぞ。
・緑
【シルフの遊戯】
『
周囲の風を掻き集めて、真空波として放つ緑の下級魔術であるな。刃の形状は基本、何もしなければ三日月の刃だが、意識すれば剣状にも槍状にも球状にも出来るほどの応用性があるぞ。
触媒は『切った羽根』であり、羽根を振りまけば精度と威力が増大する。羽根は虫の羽、蝙蝠の羽根、羽根ペンなんかでもオッケーだぞ。
・白
【アースメギン】
『我が腕に赤き力の帯を──【アースメギン】』
白の補助魔術の一つだの。使用者の腕に赤いタトゥーを現出させて、腕力を著しく増大させる効果を持つ。見た目は厳ついがとっても便利な魔術であるぞ!
【ヘルスコル】
『我が脚に空渡る銀の
これも白の補助魔術の一つであり、使用者の靴の踵の部分から翼のような銀色の風が発生し、俊敏性を上昇させる魔術だな!
毎朝の出勤に遅刻しがちな者ならば特に覚えておきたいものだの!え?そうでもない?⋯⋯そっか。うん。すまぬ。
【スヴァリン】
『我
白の補助魔術にして、使用者の身体を魔素でアーマー状に包み込み、防御力を向上させる魔術であるぞ!上二つもそうだが、やはり近接ファイターは白魔術でバフをして闘うのが基本だな。そういう意味では魔術の才能がないヒイロにとって、ありがたーい属性と言えようぞ!
◆◇◆◇◆◇
うむ!大体紹介し終わったな!今回も長尺で余はとっても疲れたぞ!
さぁやることやった後はお楽しみの時間じゃ!みなのもの、菓子を持てい!余と一緒にめくるめく甘味の園へと旅立とうぞ!
⋯⋯あ、ウルズ姉!ウルズ姉も良かったらお菓子食べるか?たっくさん貰ったとこで⋯⋯え?太るから食べない?うぬぬ、残念じゃ。お菓子などいくら食べたところで太るもんでもないのにの⋯⋯⋯⋯って、ぴいっ!?な、な、ウルズ姉なにをそんな般若の如し面構えをして、あ、待って、怖い怖い怖い!言い過ぎた、余が悪かったから⋯⋯
────にょわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!
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