同級生と後輩に振られた俺。でも、その後、疎遠になっていた幼馴染とラブラブになっていく。俺を振った同級生と後輩が付き合いたいと言ってきても、間に合わない。恋、甘々、デレデレでラブラブな青春。
第43話 康夢ちゃんとの思い出・楽しくて素敵なデート (恋乃サイド)
第43話 康夢ちゃんとの思い出・楽しくて素敵なデート (恋乃サイド)
そうして迎えたデートの日。
わたしはシャワーを浴びた後、身支度を整える。
わたしなりに、おしゃれをしたつもりだ。
これなら、嫌われることはないと思うけど……。
でも緊張する。
うまく行ってほしいと思う。
わたしにとって、生まれて初めてのデート。
心に残るものにしたい。
「これなら大丈夫。康夢ちゃんもきっと気に入ってくれるわ」
お母さんは褒めてくれた。
「ありがとう。じゃあ行ってきます」
お母さんに見送られながら、わたしは康夢ちゃんの家へと向かう。
そして、康夢ちゃんの家に着く。
つい先日、失恋で苦しんでいた康夢ちゃんと一緒に家の前までは来た。
昔はしょっちゅう来ていて、一緒に楽しく遊んだものだけど。
今までは幼馴染として、これからは康夢ちゃんの恋人ととしてここに来る。
康夢ちゃんの家は、昔とほとんど変わっていなかった。
なつかしい。
よく一緒にゲームをして、アニメを一緒に観た場所。
しかし、なつかしい場所というだけではない。
これからは、ここで康夢ちゃんと一緒に過ごし、より仲良くなっていく。
デートはとても楽しかった。
映画。
とてもいい映画だった。
わたしも、この映画の人達みたいに、康夢ちゃんと再会して、恋人どうしになれてよかったと思う。
レストランでの食事と夜景。
おいしい食事を一緒に食べられただけでなく、きれいな夜景も一緒に楽しめた。
イルミネーション。
康夢ちゃんときれいなイルミネーションの中を歩けてうれしかった。
素敵な一日だった。
わたしの為に計画を立ててくれた康夢ちゃん。
ますます好きになっていく。
ありがとう。
その気持ちで一杯だった。
そして、デートが終わりそうになっていた時。
わたしはまだ帰りたくなかった。
康夢ちゃんとキスしたい、それ以上に進みたい、という気持ちが大きくなっていた。
康夢ちゃんはどう思っているのだろう。
わたしと同じ気持ちだといいんだけど。
でも一方で、恥ずかしいという気持ちが強くなっていく。
康夢ちゃんに誘われたら、すぐにOKしたいと今の今まで思っていたのに、急激に恥ずかしいから断るべきだという思いが大きくなり始めた
どうしてこんな時に、と思うけど、心のコントロールは難しい。
わたしが悩み始めた時、
「俺、恋乃ちゃんとまだ一緒にいたい。俺の家にきてほしい」
と康夢ちゃんは言った。
康夢ちゃんも勇気を出して言ってくれている。
すぐに応えなければ、と思った。
しかし、恥ずかしさの方が先に立ち、うつむいてしまう。
何をしているの、わたしは。康夢ちゃんとさらに仲良くなるチャンスなのに!
一生懸命自分を励ますわたし。
康夢ちゃんはわたしの返事を待っている。
わたしと恋人どうしとして、もっと仲良くなりたいと思っている。
その想いに応えていかなくてはならない。
わたしは恥ずかしい気持ちをなんとか抑え始めていく。
そして……。
わたしは、康夢ちゃんと一緒に康夢ちゃんの家に行く。
康夢ちゃんは、わたしに熱い気持ちを伝えてくる。
「唇を重ね合わせたい。そして……」
「その先の、二人だけの世界に入っていきたい」
いよいよなのね……。
しかし、言葉で言われると、また急激に恥ずかしくなってしまう。
わたしは、うつむいてしまった。
わたしったら、ここまで来ているのに何をやっているの。康夢ちゃんの想いを受け入れようとして来ているのに……。
康夢ちゃんは、そんなわたしに、婚約して結婚したいと言ってきた。
婚約、結婚……。
素敵な言葉。
そして、
「俺、恋乃ちゃんを幸せにしたいんだ。この気持ち、恋乃ちゃんに届いてほしい!」
と言って康夢ちゃんは、わたしの手を握った。
そこまで康夢ちゃんはわたしのことを好きなんだ……。
恥ずかしい気持ちは強い。
でもそういうことを言っていてはいけない。
わたしは康夢ちゃんの気持ちに応えたいと思った。
うれしくて涙が出てきた。
わたしは、
「わたしも今日、康夢ちゃんと二人だけの世界に入りたい」
と涙声で康夢ちゃんに言った。
恥ずかしさの上限まできている気がしたけど、なんとか言うことができた。
それが、康夢ちゃんの想いに応えることだと思った。
そして、康夢ちゃんの部屋に案内される。
ベッドの上に座るわたしたち。
これから康夢ちゃんとキスをする。そして、それ以上の世界に入っていく。
恥ずかしい気持ちはますます大きくなる。胸のドキドキも大きくなる。
でもわたしは、康夢ちゃんの恋人。
康夢ちゃんのわたしへの想いを受け入れる。
康夢ちゃんもわたしの想いを受け入れてくれるだろう。
「恋乃ちゃん、好きだ。俺は恋乃ちゃんのことだけを想っていく」
「わたしも康夢ちゃんのことが好き。康夢ちゃんのことしか想わない」
わたしは、康夢ちゃんと抱きしめ合う。
そして、わたしの唇に、唇を近づけていく康夢ちゃん。
唇を重ね合う二人。
わたしにとってのファースキス。
康夢ちゃんにとってもファーストキス。
とても素敵なものだった。
康夢ちゃん、素敵な人。好き。幸せ。
康夢ちゃんと婚約して、結婚したい。
そう強く思うのだった。
そして、わたしは康夢ちゃんと一緒に、二人だけの世界へと入っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます