第25話

先にも記した通り、

この「雑木林」に『立ち入り禁止』の柵が設けられているのは、二箇所。


一箇所は、先程私が潜り抜けた、住宅地により近い出入り口。

こちらは「雑木林」の在る斜面の上側に位置している。


もう一箇所は、

これも先程記した通り、

便数は少ないとは言え、路線バスも通っている、

幹線道路にも続く道路に続く道に面した出入り口。

こちらは、斜面の下側に在る。


その、斜面下側の出入り口の前は、ちょっとした広場のようになっており、

隣の自治会の、年末の餅付き大会の会場になっていたところは見掛けたことがあるけれど、

普段は主に駐車場として使われている。


常に混雑して見通せない程に、多くの台数の車が駐められている、なんていうことは決してないけれど、

多分、今も、何処の車かは知らないけれど、

普通の乗用車よりは大型の、

良く建設関係の人が使うような、

七・八人は乗れそうなバンが、何台か駐まっているはずだ。



何故、その二箇所しか出入り止めが施されていないかと言うと、

その二箇所以外には、簡単に「雑木林」に出入りできそうな場所が他にないからだ。


この「雑木林」は斜面に沿って存在する、と、これも先に述べた。

ただ、それは、「雑木林」が、

まるでスキー場のように、斜面に、単純になだらかに上から下まで続いている、という意味ではない。

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