4-2 秘密の虫
そして私が21歳になったある秋の日。私は妹の彼氏と寝てしまった。
もちろん私には妹の彼氏を奪うつもりなんて、これっぽっちもなかった。そもそも私には蟲以外に欲しいものなんて何も無い。
蟲を食べてからの私は異性にとても好かれたけれど、反対に同性からは激しく嫌われるようになってしまった。
どうして女の人達はあんなにも私に敵意をむき出しにするのか。その理由はよくわからなかったけれど、少なくとも私には女友達と呼べる人がこれまで1人もいなかった。
だから私は唯一側に居続けてくれる妹を大切に思っていた。用がなくても妹に話しかけた。お父さんがケーキを買ってくれば、妹の好きそうなチーズケーキをわざと選ばなかった。家族旅行の新幹線では、別に景色になんか興味無かったけれど窓際に座り、トイレに近い方が便利だろうと通路側を妹に譲ったりした。そんな小さな積み重ねで、私はちょっとだけ幸せな気持ちになった。
友達はいないけれど、女同士で仲良くするのって、きっとこんな風なんだろうな……、と想像した。
別に妹は好き好んで私の側にいてくれた訳じゃないし、私の想いは妹には全く届かなかったけれど、それでも構わなかった。
それなのに私は……、唯一そばにいてくれた女である妹の……、その大切な妹の(恐らくは初めての)彼氏を奪ってしまった。
その日は野比沢から蟲をもらう約束だったので、私は大学の授業をサボって彼の家を訪れた。
本当はそのまま野比沢に抱いて欲しかったのだけれど、野比沢は最近見つけたサナギを狩りに行くと言って相手をしてくれなかった。
仕方なく私は家に帰って1人で蟲を食べることにした。
その時の私は久しぶりの蟲で頭がいっぱいだった。蟲は体の吸収する場所によって、与える快感の種類が少し違ってくる。私は期待に胸を膨らませ、どんな風に楽しもうかとウズウズしていた。
部屋に帰った私はすぐに服を脱ぎ、ベッドの上で四つん這いになった。
すでに呼吸が荒かった。身体中がこれから訪れる快感に期待して疼くのがわかる。
私は金色に輝く蟲をうっとりと見つめると、蟲の蛇腹になったお腹に舌を這わせた。
ピリピリとした痺れが頭を揺さぶる。
そのまま、口の中に半分だけ蟲を含む。
甘い匂いが鼻先で溢れ出し、口の中の蟲がモゾモゾと動くたびに、痺れる様な快感が背筋を走った。このまま蟲を食べてしまいたい衝動をなんとか抑える。
もっと……、もっと気持ちよくなりたい……。
わたしはベットの上で、剥き出しのお尻を高く突き上げて、お尻の穴のそばに蟲を這わせた。肛門から吸収した蟲は緩やかで長い快感を与えてくれるから……。
蟲は期待に震えている私のお尻の穴と、もうすっかり濡れているアソコの周りをゆっくりと這い回った。
私のヌルヌルが蟲の体で塗り広げられていく。アソコがヒクヒクしているのが自分でも分かる。虫の放つ光がじんわりと私の肌を温め、ピリピリとした刺激が下半身から肌を通して体の内側へ……。
「ああぁぁ……」
私は恍惚の声を漏らす。期待に腰がうねる。
蟲はゆっくりとアソコを這いまわった。そしてふいに、オシッコが出る穴に吸い付いてきた。私は思わず漏れそうになる尿を必死に我慢した。
そして声が出ないように枕に口を押し付ける。声を我慢した方がもっと気持ちよくなれる事を私は経験的に知っていた。
蟲は私の疼きを知り尽くしているみたいに、触って欲しい敏感なところを避けて、柔らかくてもどかしい刺激を与えてきた。
「ふうぅぅ……」
私はたまらずに枕に押し付けた口から、くぐもった吐息を漏らす。
充血して膨らんだクリトリスに思わず手が伸びそうになるのをグッと堪える。我慢すればするほど、快感は増していく……。
しばらくの間、私を焦らしていた蟲は突然、お尻の中にズブズブと入ってきた。
まるで私がどこに蟲を受け入れたいのか知っているみたいだった。
そして何度味わっても満足することのないあの快感に私は狂った。
人に見せられない恥ずかしい格好で。
獣の咆哮みたいな悲鳴を何度も上げて。
乳首をコリコリに固く勃起させて。
アソコを洪水みたいに濡らして。
だらしない顔で。
酷い姿で。
悶え狂う。悶え狂う。悶え狂う。
その日、家には誰もいないはずだった。
私は安心して体を開き蟲を受け入れていた。2ヶ月ぶりの快感を夢中になって貪っていた私には、外の音など耳には入らなかった。
気がついた時にはいつのまにか部屋に入ってきた妹の彼氏が、私を乱暴に押し倒していた。
驚いた私は覆いかぶさってくる男を押しのけようとしたけれど、お尻の中の蟲が意地悪く暴れて体には全然力が入らなかった。
男の乱暴な手が私の胸を鷲掴みにする。
「ひぃん! 」
指先で乳首を摘まれただけで甘い悲鳴を漏らしてしまう。
彼が荒々しく私の口に舌を入れば、私は震える舌で答えてしまう。ヌルヌルと舌と舌が絡み合う。
あぁぁ……、たまらない……。
すでに蜜でぐちゃぐちゃになった下半身の唇を、男はゴツゴツとした細長い指で容赦なくかき回ぜた。
ビチャビチャと卑猥な音が響く。
「あひっ! ひっ! ひっ! ひぁぁっ! 」
腰が勝手に浮き上がり、カクカクと淫乱みたいに揺らせてしまう。
私の手は自然に男の膨らんだ股間に伸びていく。指先に触れた熱くて硬いおちんちん。それが私を貫いて激しく爆ぜる事を想像して心臓がドクンと叫ぶ。
気持ちよくて、何も考えられない……、いつものように……。
ああぁ……、欲しい!
私はこれ以上ないくらい足を広げて、男の腰に手を当てる。早くおちんちんを入れてと懇願する。
すぐに熱くて硬いモノが私の中に押し入ってきた。
あぁぁ、いいのぉぉ……、いいよぉぉぉ!
いつものように目の前の快楽に流されて、よく知らない男を深々と受け入れてしまう。アソコが満たされて体の中に巣食う蟲が解放されていく……。
お尻の中の蟲がパンパンに膨らんで花火みたいに弾けた。腰がとろけて無くなってしまうような快感!
一際大きく、私は悲鳴を上げた。
その時の私は誰かをとても強く求めていたし、目の前の男もまた私を強く求めているみたいだった。
途切れ途切れの意識が視界の隅に妹の青ざめた顔を捉えた時には、もう全てが取り返しのつかない状態だった。
妹は携帯のカメラで私達を撮影していた。私の中に射精した男は放心したように固まっている。おちんちんの先からは出したばかりの精子がねっとりと垂れていた。
それでも私は妹に言った。
「私のせいじゃないの……」
震える私の声は妹に届かなかった。妹は憎しみの籠った目で私を一瞥すると、激しくドアを閉めて駆け出して行った。
あの目……。あれはいつも私が他の女達から向けられている目だ。そして私が殺したサナギの瞳も同じ色を宿していた……。
妹が部屋を飛び出していった後も、私の中の蟲はしつこく暴れて私を狂わそうとする。
私の奥深くが物足りないと叫んでいる。まだ足りない……。もっとほしい……。
こんな状況なのに??
正気じゃない。私は狂ってる……。
まだ性欲を充したくてうずうずしている自分に幻滅した。
私は理性を振り絞って妹の彼氏を家から追い出すと、急いで服を着て妹を追いかけた。
外に出ても身体の至る所から耐え難い快感が溢れてくる。アソコの奥が疼いて、疼いて、たまらない。今すぐにでも指を入れてかき回したくなる。
それでも私は、膨らんでいく風船を手で抑え込むように性欲を押し留めた。快楽に、蟲の力に、こんなに抵抗したのは生まれて初めてだった。
それから日が沈むまで妹を探したけれど、くしは見つからなかった。
そもそも、私は妹がこういう時にどんな風に考え、どこに行くのか全然分からなかった。
私はくしの事を何も知らない……。
どうすれば良いのか分からずに途方に暮れた。
心の底から誰かに助けてほしいと思ったけれど、私には頼れる人なんて誰もいなかった。
こんな時、野比沢の事が頭をよぎる。けれど私は、野比沢の連絡先を知らない。
彼はいつも突然現れて一方的に用件を伝えてくるだけ。私からは連絡するなときつく言われていたし、電話番号も教えてはくれなかった。知っているのは住んでいる場所だけ。
でも、突然、わたしが野比沢の家を訪ねたりしたら、彼はきっと迷惑に思うだろう。すごく怒るかもしれない……。
なんだかとても惨めな気持ちになった私は、あてもなくただ歩いた。
遠くにパトカーのサイレンが聞こえた。あたりは真っ暗で、どこにも行くアテはなかった。
……、どれだけ歩いたのだろう。
気がつくと私は代々木上原にある野比沢のマンションの前にいた。
私は野比沢の家の玄関前に座り込む。
ふと自分の姿を見る。パジャマにしている部屋着のパーカーに、しわしわのマキシスカート。そばにあったものを適当に拾って着たから、酷い格好だった。服装に神経質な彼が見たらどう思うだろう。こんな姿で野比沢に会いたくない。けれど私はもう動けなかった。
家の前で待っていたりしたら、野比沢はきっと怒る……。
それでも私は動けなかった。
嫌われてもいいから、野比沢の顔が見たかった。なんでもいいから声をかけて欲しかった……。
……。
野比沢はその夜遅くに帰ってきた。玄関の前にうずくまる私を見ると、彼は少しだけ驚いた顔をしてから、いつものため息をついた。
「何かあったのか? 」
「……抱いてほしいの」
彼はまたため息をついて首を振ったが、それでも私を家の中に入れてくれた。
それは意外な事だった。きっと彼は私が蟲を食べて性欲が抑えられなくなり、慰めて欲しくて訪ねて来たと思っているだろう……。
今日に限っては、そうじゃないのに……。
それでも結局、わたしは彼に抱いてもらった。
本当は蟲の疼きなんて殆ど治まっていたけれど、そのために訪ねてきた体なのだから仕方ない。
野比沢は何故だかいつもよりもずっと積極的だった。どんな時も冷静で何かに夢中になったりしないのに……。その夜の野比沢には、確かに女を求めているせわしない男の欲望みたいなものが感じられた。それはとても珍しい事だった。
淫乱な私は夢中になって彼にしがみつき、何度も何度もイッてしまう。
頭が真っ白になって、今日一日、私を縛っていた見えない鎖から、やっと解放された気分になる。そうして私は失神するみたいに寝った……。
……。…….。
……。
真夜中にふと、私は何かの気配に目を覚ます。
隣の部屋から小さな物音が聞こえた。
何か怪しい気配がした。
私は息を殺して隣の部屋を覗く。
そこにはモニターに映る動画を見ながらオナニーをしている野比沢がいた。
ショックだった……。
私をあれだけ激しく抱いた後なのに、私じゃ満足できなかったんだ……。
少なからず傷ついた。
明け方近くになって、私は初台の自宅へ帰った。妹もすでに帰って来ているようだった。
朝になったら謝ろう……。
きっと許してもらえないけれど、それでも私は謝らなければいけない。
私は眠らずに妹が起きてくるのを待った。
……。
翌朝、起きてきた妹に声をかけた。
思った通り、くしは冷たく私を拒絶した。私は同性からのこういった態度に慣れているけれど、それでも悲しい気持ちになる。
妹の言葉は思ったよりも私を打ちのめした。そのせいで私は別の違和感を見逃してしまった。その時の妹から微かにあの甘い香りがした事を……。
そしてその日から地獄の日々が始まった。
私と妹の彼氏のセックス動画がネットにアップされてしまったのだ。
私の携帯には知り合いからの心配を装ってはいるけれど、本当は悪意に満ちている連絡が殺到した。学校は噂で持ちきりで、女の子達はあからさまに私を指差してヒソヒソと話し、男の子達はいやらしい目で遠巻きに私を見ていた。突然無断で写真を撮られたり、中にはお尻を触って逃げる人までいた。私は吐き気が酷くなり逃げるように帰宅した。
帰り道では薄汚れたワゴン車から降りて来た怪しげな男達に拉致されそうになり、私はワゴン車ごと力一杯男達を突き飛ばして逃げた。加減が出来なかったので、もしかしたら殺してしまったかも知れない……。
最悪の気分で家に帰ると、郵便受けには例の動画をプリントアウトした裸の私の写真が放り込まれていた。家の電話はロクでもない用件で鳴りっぱなしだし、昼も夜も何の目的かわからないが、様子のおかしな人達が家の周りをうろついていた。
この状況にお父さんは私の肩を掴んで激怒し、それからずっと泣いていた。お母さんはゴミでも見るような目で私を見下して何も言わなかった。
妹は……、無表情にただ座っていた。その時の妹の佇まいは、なんだか野比沢みたいだった……。
あの動画を撮影したのが妹である事はもちろん分かっていたけれど、私はそのことを誰にも言わなかった。
私は妹に対してやってはいけない事をしてしまった。
それに、今までだって人に言えないような事を沢山してきた。名前も知らない男達に身体を預けてきた。それが世間では軽蔑される事だとわかってからもやめなかった。
だからこれは私に与えられた罰だと思った。秘密を沢山持った報いだ。それにもうこれは2人だけの秘密じゃなかった。あの日の約束はとうの昔に破られている……。
あの動画が拡散された日を境に、みんなが私に牙を向いた。世界中が私の敵になったみたいだった。どこにも私の居場所はない。
でも……、よく考えたら私には初めから味方なんていなかった。
6歳のあの日、『常世の蟲』を口にした時から、私はすっかり壊れてしまって、その事に今まで気がつかなかっただけだ。
私はご飯も食べずに部屋に閉じこもった。何か食べても直ぐに吐いてしまうのだ。
誰とも話したく無かった。
しばらく引きこもっていると、私は都内で一人暮らしをしている同い年の従姉妹の所に預けられる事になった。
私の動画が巻き起こした騒ぎのせいで、両親はいつのまにかホテル住まいをしていて、妹も近くのウィークリーマンションに仮住まいするらしい。
しかし私は従姉妹の家には絶対に行きたくなかった。その従姉妹は私の事を子供の頃から嫌っていたからだ。
小学3年生の夏休み。私達姉妹はその従姉妹の家に泊まりに行った。夜にお風呂から出ると私の下着がなくなっていた。私が泣きながらお風呂場から出てくると、ちょっとした騒ぎになった。結局、私の下着は庭にある犬小屋の中からボロボロの状態で見つかった。犯人はその従姉妹だった。次の日、従姉妹は近所の男の子を集めてショーをやると言い出し、私は無理やりスカートをめくられてパンツを見せる羽目になった。昨晩の事で彼女は父親から酷く怒られていたので、その腹いせにまた私をいじめたのだ。幸い従姉妹には年の離れたお兄さんがいて、私が意地悪をされるたびに助けてくれたので大ごとにはならなかった。けれども……、そのお兄さんも2人きりになるとベタベタと私に触ってくるから気が抜けなかった。
とにかく、そんな従姉妹が1人で住む家にお世話になるなんてあり得ない。
私は従姉妹の家に行くふりをして荷物をまとめると野比沢の所へ向かった。
他に頼れる人がいなかった。
さすがに拒絶されると思ったけれど、憔悴した私を見て野比沢は言った。
「しばらくの間、ここにいればいい」
冷たく追い払われると思っていたのでびっくりした。本当にびっくりした。
こんな事になったのになんだか気持ちが弾んでいることに気づく……。
それにしても近頃の野比沢はらしくない。
私の知っている彼ならば、どんなに私がボロボロになっても優しさを見せたりはしない。自分の得にならない事はしない男だ。ましてや自分の時間を極端に大切にする彼が、蟲を集めるエサの1人に過ぎない私と一緒に住むなんてあり得ない……。
それからしばらくの間、私は野比沢と一緒に暮らした。
暮らしたと言っても彼はほとんど外出していたし、家に帰っても『漆黒の不可解物質』に入って熱心に何かをしていたので、顔を合わせるのは食事と寝る時くらいだった。
私は彼が不在の間、部屋の掃除をしたり、料理を作ったりして時間を潰した。そうしていると不思議なことに以前ほど蟲の事を考えなくなった。
もちろんこれは一時的なもので、つい最近、蟲を食べたばかりだから私が満たされているだけだ……。きっとあの激しい乾きは、すぐにでも私を襲うだろう。それでも……。私は今の状態が少しでも長く続くよう祈っていた。
……。
ある日、ふと野比沢のパソコンがログインしたままつけっぱなしになっているのを見つけた。それは秘密主義の彼らしくない事だった。
私は何の気なしにいくつかのファイルを開いてみた。
そこには何のためにに撮ったのかわからないような風景写真や、今までさなぎから奪ってきた武器の特徴についてのメモや画像が入っていた。
それらのファイルに紛れてこの間の夜、野比沢が1人で見ていたエッチな動画ファイルを見つけた。ファイル名は日付になっていた。その日付を見てハッとした。それは私が妹の彼氏と寝た日だった。
彼がどんなものを見て興奮したのか知りたくて、そのファイルを再生した。
そこに映っていたのは妹のくしだった。
妹はなぜか人気の無ない夕暮れの公園で、誰かの大きなおちんちんを舐めていた。
恍惚の表情で夢中にフェラチオしている妹は、私が見た事のない女の顔をしていた。それは知らない人みたいだった。私は本当に妹の事を知らないんだと思い知る……。
動画を見ていた私は段々気分が悪くなってきた。
「この気持ち…… 」
妹の艶かしい顔を見ていると私はひどく落ち着かない気分になって動画を止めた。
スッと周りにの気温が下がったみたいに寒気がした。心がザワザワする。これは遥か昔……、感じた事のある感覚だった。
しばらく考えて、それが嫉妬である事に気づいた私は愕然とした。
私が誰かを羨む?
私は妹に嫉妬しているの?
私はくしより女として劣っている? ?
そんなはずない!
私は妹よりも遥かに多くの男から好意を寄せられている。ましてやくしの彼氏でさえ私に夢中になった。
でも……。
なんだろう……、この気持ち。
あの晩、野比沢は私を散々抱いたのに、その後でこの動画を見て欲情していた。
……違う、そうじゃない。
あの日、野比沢があんなにも積極的だったのは、妹のエッチな場面を実際に彼が目の前で見たからだ。野比沢は私の妹のいやらしい姿に激しく欲情した。
それって、つまり、私は……、野比沢の妹への欲望を解消するための道具だった……、
しかも!
私は妹の代わりとしての惨めな役割さえ果たせず、野比沢を全然、満足させられなかった。だから野比沢はさんざん私を抱いた後なのに、くしのいやらしい動画を見てマスターベーションをしていたんだ。
私がすぐ隣で寝ていたのに……。野比沢が求めたら、私はなんだってするのに……。私の方がずっと魅力的なのに!!
そこまで考えて、やっと自分の気持ちを認めた。認めるしか無かった。
私、田宮ないしは野比沢武を愛している。
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