第16話【お嬢様の理想】

【お嬢様の理想】


コーラル・・・繊細で、か弱い貴方。つい守りたくなってしまいたくなるほど愛おしい貴方。

他人の幸福を誰よりも喜ぶあなたの横顔は、母性に満ち溢れる女神のようでございます。

あなたの理想は救済ですか?

その華奢な腕で、大切なものは、どんな犠牲を払おうとも守ろうとしてしまいますね。いつもご無理ばっかりしてしまうあなた。どこかお痛みはございませんか?お怪我はございませんか?貴方の為ならば、この翼、失おうとも惜しくもありません。



ゴールド・・・アンシャンレジームのトップに君臨する貴方様らしいお色でございます。

あなたの理想はトップに君臨する事でしょうか?

もちろん、富も名誉もあなたの為にあるようなものでございます。

欲しいものを手にした時、貴方様にとって、本当の価値や富、財産とは何でございましょうか?あなたにとって大切なものとは?


ライム・・・いつも凛々しく若々しい貴方様はお美しい。

あなたの理想は、常に若々しくいる事?

勇気を出して、新しいお稽古に挑戦するのでございますか?

失敗を恐れずチャレンジする貴方様を敬愛致します。でも三日坊主はダメですよwww


ターコイズ・・・クールに見えて、全然平気そうにしてますが、お屋敷のツタが絡まったように何かこんがらがっておりませんか?

お嬢様はいつもそうでございます。ピンチの時ほど、平気そうな顔をなさる。責任感のある貴方様故に、ご苦労されてしまうのですね。

しがらみを断ち切った時、理想の貴方になれますか?

自由に表現できる世界を見つけたいのでしょうか?探し物は何ですか?見つけにくいものですか?それより、私と踊りませんか?



インディゴ・・・ミステリアスな貴方、近寄りがたい貴方、キケンな香りのする貴方、どこか遠くを見つめているような瞳に、つい吸い込まれそうになってしまいます。

触れてはいけないものほど、触れてみたいものはないですよね。知りたいな~。でも教えてくれないんだろうな~(笑)ちょっとだけあなたの世界覗かせてください。

あなたの理想は、ミステリー?

貴方という名の出口なきラビリンスに迷わせて下さい。

私しか知らないときめきに溺れたい。もがけばもがくほど落ちていくあなたのもとへ


ピンク・・・えっ、理想はカワイイの追求ですか?これ以上可愛くなってどうするのですか?既に世界中のイケメン王子たちがお嬢様を求め、お屋敷に列をなしております。

そんなにお美しくなりたいのでしたら・・・美容のために、本日のアフタヌーンティーでご用意するはずだったケーキは、私が頂きましょう。

あ~、しょうがないな~。これもお嬢様の為、致し方あるまい。目先の欲望に打ち勝ってこそ、真のお嬢様でございます。


ダーク・・・あなたを見てると、いつも壁の華でございますね。

お召し物やメイクだって、いつもコスパ重視。それだけの美貌をお持ちでしたら、誰もほっとかないのに、どうしていつも影に隠れてしまうのです?

舞踏会が終わりましたら、暗がりの舞台で踊りましょう。おぼつかないステップ。失敗するたびにおどけてみせるあなたが愛おしい。

私は存じております。素朴な貴方の心の清らかさを。そして、人知れず誰よりも忍耐力があり、努力されているお姿を。

不器用だけど、一歩一歩進むあなたを私が最後まで見届けます。

(理想:今に居つく)


クリア・・・貴方様は、湖を優雅に泳ぐ白鳥のように美しい。その美しさは、おとぎ話に出てくるお姫様のようでございます。

白鳥のように舞うお姿は、純粋・無垢という言葉がぴったりでございます。

しかし、白鳥の宿命は渡り鳥。またどこかへ旅立ってしまうのでしょうか?

お別れは寂しくないと言ったら噓になります。

寂しいからこそ、次の出逢いを大切に幸せを育んで欲しいと願います。

時は光のように過ぎ去り、一瞬一瞬がかけがえのないひとときでございます。

もう、戻れないかもしれないこの時、それでもご出発されるというのであれば、私は止めはしません。

ただ、最後に一言申し上げます。

どうか、お気をつけていってらっしゃいませ。

(理想:今から消える)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カラーセラピストOJの備忘録 おゆたん @Oyutan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ